さっきカミさんと初詣に行ってきた
その神社で結婚式をしたので
毎年、初詣はその神社に行く事に決めている
本当は元日に行くべきなのだろうけれど
人混み苦手な我らである
日をずらすという伊東家の裏ワザを使うのである
駐車場に車を停めて降りる
風が冷たい
ピリッと気が引き締まるような冷たさだ
鳥居をくぐって階段を上る
昨日だったら混んでたんだろうな…と思いながら歩く
手水舎の所に列が出来ている
柄杓ですくった水で手や口を清めるところだ
列の最後尾に並んで順番を待つ
うちらの後ろに三人家族が並んだようだった
『別に順番守らなくていいじゃない。向こう側からやればスグできるよ』
え?
言ったのはその三人家族のお母さんだった
旦那さんに言ったようだったが
いやいやいや、おいブス(ブスなんて言いたくはないが言いたくなる
お前よ、子供の前でよくそんな事を言えるな
旦那さんがたしなめたのか、ちゃんと列に並んで順番を待っていたようだった
…
新年早々、変な奴を見ちゃったな…と思った
パジャマの上に派手な赤いダウンジャケットを羽織って来たのかな
変な格好だなって思ったんだよね
カミさんも同じことを感じていたようだった
古いお札やお守りを預けて
それから参拝をした
『食っても食っても太りませんように…何だか知らないけどお金が舞い込んできますように。』
そんなお願い事をしてから
今年のお札とお守りを買いに行った
このお札と…このお札と…
あとお守りは…
ウチラの隣でお守りの前に陣取って動かない家族がいた
…さっきの家族だ
色違いのお守りを手に取って戻してみたり
買うのか買わないのか分からないようなマイペースさで
その仕草というか所作というかもだらしない感じに見えるのだった
…
なんて言うのかしら
第一印象で『なんだコイツ』って思っちゃうと
『あ…でも、よく見たらそんな事ないじゃん』って切り替わる事がほぼない
しかも神社の中での短い時間で気持ちは変わらない
とにかく他のお客さんの邪魔になっている事に気付けていない
自分たちさえ良ければ主義なのだ
あんな母親でガキも可哀想に。
お札とお守りを買った後
おみくじを引きに行くとまたその家族
おみくじの箱の前で、おみくじを広げて読んでいる
正月早々、俺の心の中に殺意が。
お前ら大凶だわ。マジで。
…
ピリッと気の張ったような
新年のスタートにふさわしいような
そんな気持ちが一気に壊された
…
最低の気分で初詣をしてしまった
俺が神様にお願いした事も
叶わないようなそんな気がしてる(叶うかボケ