『私のお茶知りません?』
ってアンガスに言われた
よく分からないのだが昨日、会社の車の中に忘れて行ったんだって
今朝見たら無くなってたので俺に聞いたようだ
『いや、分かんないです』
って答えた後に
何だか嫌な予感がよぎった
…
今朝、出勤した時に
前日に飲み残していたペットボトルのお茶があって
一瞬、それを捨てようと思ったんだけど
勿体ないな…と、飲んだのだった
…ぇ。アレがもしかしたらアンガスのだった??
いや、俺のお茶は伊右衛門で間違いなかったけどもな
でも一応アンガスには
『もしかしたら間違って飲んじゃったかも…』
って答えた
するとアンガスは
『にゃびさんは風邪が治りかけで抗体も出来てるから大丈夫よね』
と、言った
…そう。アンガスは恐ろしい咳をしている。重症の風邪かインフルエンザのようだ。
『大丈夫よね』って言われて内心『大丈夫じゃねぇわ』って思った
だってアンガスと間接キスだなんて絶対に嫌なんだもん。
そう思っただけで気持ち悪くなっちゃうのです。
あまりにもスグに確認をすると傷つけちゃうかと思って
しばらくしてから
『そう言えばアンガスさんのお茶って、何?』
って聞いてみた
『綾鷹です』(セ~フ!!!
『んじゃ俺じゃないよ?俺が飲んでたの伊右衛門だもん』
…
胸の底がムカムカしていたのが少し治まった
それからしばらくして
俺は自分の車に上着を取りに行った
飲みかけの綾鷹のペットボトルがあった
!!!!
いや、コレは昨日の夕方に飲まないで車に放り込んだやつだ
飲んだ記憶は無い
コレが、アンガスのお茶である。
勘違いして俺は自分の車に入れちゃったんだな…
間接キスは免れた…ホッ
…
くだらない内容の出来事だったが
アンガスと間接キスしてなくてホッとしたって気持ちから
夕飯の時にカミさんにこの事を話した
『俺なんて、たいがいの人と間接キスなんて気にしない方なんだけどなぁ』
カミさんは言った
『にゃびちゃんは一回嫌だって思うと徹底的に嫌なんだもんね。分かる。』
あ…そういう認識なんだ
全然間違いじゃないけど、やっぱりカミさんだな。理解してるんだな。
小鉢クンも鳩のオッサンもお茶を飲まない
小鉢クンは炭酸ジュース
鳩のオッサンはネクターとかカルピス
…
俺とアンガスがお茶を飲むので間違える可能性が大きい
気を付けないと…。
…それにしても
ホント、女子会のメンバーだったら
誰と間接キスになっても俺は嫌だなって思わないんだけれど
アンガスはダメだ…勘弁である。
アンガスの巨体を苦しめている風邪の菌なんてのは
グリズリーを秒で殺すと言われている
そんな菌を喰らったら、俺はひとたまりもない
間接キスなんて以ての外である
思えばアンガスは
俺の食いかけの飯やラーメンを平気で食うような奴だ
間接キスなんて、なんて事ないのだ
俺がこんなに拒絶しているのに
向こうは平気って怖いな
なんか怖い
…オネショしそう(すんな