カフェをやってる友達からは
毎朝必ずLINEが来る
何の用事もなく
おはよーを交わすのと
特別に何か有れば雑談を少し。
『こないだメグが来たんだよ〜』
って言うので
俺の中のメグの記憶で
『あの青っ洟たらしてたメグ?』
って聞くと
『洟たらしてたっけ?』
『いや、垂らしてただろ。ネギっぱな』
『えー記憶にないー』
…
いやいやいや
小学生の頃
あんなに洟たらしてた女いなかった
なんでアレが気にならないのか不思議でならなかった
そしてそれがなんか不潔っぽく感じて
苦手だった
中学生になったら
学校でコックリさんや、キューピットさんが流行った
コックリさんはご存じの通りのアレで
キューピットさんはコックリさんの10円玉がボールペンになり
3人でペンを持つ
鳥居のところにハートを書いて
コックリさんのように始めるのだった
当時メグはジャッキーチェンが大好きで
キューピットさんでジャッキーチェン関係の人の霊を呼ぶと躍起になっていた
それに付き合う人がいなくなったのかな
後半は『1人でペンを持っててもキューピットさんが来るようになった!』
などと言い始め
ジャッキーチェンにカンフーを教えたと言う師匠の霊を呼び
日本語でバンバン質問し
紙の上でペンを走らせていた
誰の霊でも呼べるようになったメグは
紙に『あいうえお』とか書かなくても始められるようになり
皆んなが嘘だインチキだと言えば言うほど軽やかにペンを走らせて
バカにする連中の名前を書いてバカとか死ねとかキューピットさんに言わせるように。
もうキューピットさんに動かされてるんじゃなく
キューピットさんを支配し始めてる感じだった。
『あの1人でキューピットさんやって変な風になったメグ??』
『えーー!しらねーーー(笑』
なんで俺しか知らないんだよ
こんな面白い話なのに
…
別のクラスの女の子が
コックリさんだかキューピットさんで呼んだ何かが取り憑いて
ちり紙やノートを破ったのを食べたりして大問題になり
その後、禁止令が出たのだった。