マスク解禁になり、真面目な3人組は3年ぶりのお茶会をした。
年長のYさんのご招待でAさんと共に出かけた。
歩いていくはずが、ますます強くなる雨にAさんが車で一緒に行こうと誘ってくれた。
この3人会は、5歳ずつの年の差がある。
1番若くダメなのが私。
Yさんと10歳差である。
文化度高いYさんのリビングで豊かな2時間を過ごした。
ご主人がショートステイを使ったりしながらの生活になっていた。
3年の間にそれぞれに変化し、YさんもAさんも老後を見据えた、いい感じに人生に向き合っていた。
ご主人方の贅沢なストーリーで持ちきり、AさんのトークにはYさんも私もたくさん笑わせてもらった。
気の置けない仲間でのお喋りは女性の特権であるなと改めて感じた日である。
老老介護の様子もあと10年もすぎると私もYさんのように達観できるのかなと思ったり。
ご主人に冷たいようで優しさの詰まったAさんご夫婦に、自分も5年もたつと余裕で生きられるようになるのかなと思ったり。
Aさんはどちらかが介護状態になっ時のために、ヘルパーさんが入りやすいようにとベッドの位置やら家の片付けをした事を話してくれた。まだまだお二人とも健康なのにである。
Yさんは、毎朝起きた時にご主人と「今日も生きていたわね」とハイタッチするのが習慣と言っていた。
するとご主人は「今日もよろしくお願いします」と挨拶をしてくれると……。
今日からショートステイだという。
久しぶりに世間を覗いた気分の1日。
読書後、昼寝をしていたというご主人にYさんが「お父さん、あらあら皆さんにお会いするのにこんなに頭がくちゃくちゃでは」と呟く優しい声が部屋から流れてきた。
姿を見せてくれたご主人も足元はおぼつかない様子だったが、いつもの笑顔であたたかく我々の挨拶に応えてくれた。
穏やかな気持ちが伝わってきた。
歳をとるっていい事もあるわね〜と感じさせてくれるYさんご夫婦に感謝した。