セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

DSiウェア『ナゾのミニゲーム』 インプレッション

2013年04月23日 11時58分41秒 | 【旧】購入・レビュー話
得意なジャンルと不得意なジャンルが、ハッキリ分かるゲームです。





ナゾのミニゲーム
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドーDSi/DSi LL/3DS(ダウンロード専用タイトル)
配信開始日 ―→ 2013/01/30
配信価格 ―→ 500円(税込)
ジャンル ―→ ミニゲーム集RPG
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ B(12才以上対象)
 └→ CEROに影響した内容 ―→ 暴力



■====== 簡単なご紹介 ======■

ファミコン風のグラフィックで楽しむ、ミニゲーム集とRPGが合体したゲームです。
プレイヤーは勇者となり、塔に囚われている王女を助けるため魔王を倒すという、シンプルなストーリー。しかし、主人公のレベル上げは戦闘ではなく、ミニゲームで行うという一風変わったゲームスタイルです。


基本は、塔をどんどん上へと登っていきます。
もちろん道中にはモンスターがおり、触れることで戦闘になります。戦闘は1vs1のシンプルなターン制で、できる行動は、通常攻撃とカードの使用。このどちらかだけです。
カードは、敵を倒すと落とすことがあります。持てる数は最大5枚。最初は「勇者カード」しかありませんが、徐々に種類が増えていきます。使用時は、各カードごとに設定されている数種類の効果のなかから、発動する効果がランダムで選ばれます。

戦闘に負けてしまうと、塔の1階に戻されます。敵の体力を0にすれば勝利!
ただし、倒してもお金や経験値はもらえません。というか、お金という概念はありません。

経験値は、塔の中にある金色の宝箱を開けて”ミニゲーム”を獲得し、そのミニゲームをプレイすることで経験値を得ます。
体力・攻撃力・防御力・すばやさ・知力の、5つのパラメータそれぞれにレベルと経験値が存在します。プレイするミニゲームの種類によって、どのパラメータの経験値が上がりやすいかが違うので、状況に応じてバランスよくプレイするもよし。伸ばしたいところを重点的にプレイするもよし。はたまた、自分が遊びたいヤツだけ遊ぶもよしです。
また、ミニゲームの成績は5段階のランク(D→C→B→A→S)が付けられ、やはり好成績であるほど経験値が大きくなります。
ミニゲームはタッチペンのみでの操作になります。また、難易度が4段階ありますが、レベルごとに別々の宝箱に隠されています。


その他の要素を、軽く紹介。

・主人公は、いつでも塔の1階へ瞬間移動できます。ミニゲームは、全て1階に並べられますからね。
また、一定回数ごとに、ワープ可能な魔法陣が解禁されるので、また登るの面倒くさい~ってことにはなりません。ご安心を。

・フィールド上の敵は、動くことはありません。出現する場所は決まっています。また、特殊なイベントが発生する(した)モンスターについては二度と復活しません。通常のモンスターは、「眠る」コマンドでセーブをすると復活します。

・様々な武器や防具があります。宝箱に入っていたり、敵が落としたりします。属性のついた武器や、耐性のついた防具なんかもあるので、状況によって使い分けましょう。

・何かの拍子に、特定のモンスターの倒すコツや弱点を知ることができます。そうすると、そのモンスターとの戦闘時、一定確率で弱点を攻撃するようになり、大ダメージやー撃必殺を与えます。これでだいぶラクになります。

・公式サイトにて、様々な隠し部屋へ行ける”隠しコマンド”が公開されています。公式サイトの隠しコマンドを見つつ、各階の怪しい場所に立ってコマンド入力をしてみましょう。

・全部のデータを初期化できるのはもちろん、ミニゲーム以外の初期化や、ミニゲームとレベル・経験値以外の初期化なんかもできます。


そして、収録されているミニゲームを一部紹介。
ちなみに、全部で23種類あります。23種類のうち、ミニゲームのジャンルは以下のような感じです。
 アクション系 ―→ 12種類
 シューティング系 ―→ 6種類
 パズル系 ―→ 3種類
 音楽リズム系 ―→ 2種類


|== チュパジャンプ ==|
2D横スクロールアクションゲームです。
トカゲ?は自動で走ります。タッチするとジャンプ。ジャンプ中に得点が入るんですが、ただのジャンプでは稼げません。もうほぼ落ちかけているくらいの端っこギリギリでジャンプすると”しっぽジャンプ!”が発生し、高得点になります。


|== 迫るゾンビ ==|
銃撃アクションです。これがCERO「B」の原因でしょうか?(笑)
兵隊に迫ってくるゾンビを倒しましょう。それぞれの兵隊をタッチすると、攻撃してくれます。ゾンビが遠くに居る時は射撃。間近にいる時はナイフで攻撃します。
ポイントは、ナイフでの攻撃。微妙な間合いの違いによって得点が変わるほか、ナイフで倒し続けるとコンボ発生で、得点が2倍、3倍…と増えていきます。
テンポ良く攻撃するのが大事なポイントなので、ある意味リズムゲームっぽいかも?


|== 蝶を探せ ==|
3つの目ん玉の”見ている方向”を頼りに、目に見えないちょうちょがどこにいるかを探すゲームです。
タッチしたポイントがチョウチョの真ん中に近いほど高得点です。制限時間いっぱいプレイして、たくさんつついてやりましょう。


|== 正方形陣取り ==|
パズルゲームです。配置された玉を、”正方形の四隅”になるようにタッチすると消えます。この要領で、1分という制限時間の間に多く玉を消していきましょう。
パスをせず全消しできれば、ボーナス得点が入ります。


|== ガントレイル ==|
「全国キャラバンカーニバル'13 公認シューティング」と銘打たれています。キャラバンとは、かつてハドソンが毎年開催していたゲームイベントのことで、『スターソルジャー』とかが有名ですね。今は、どこが取り締まっているんですかね?

タッチ操作で自機を操作。ショットは自動連射。敵に近いほど連射が早くなったり、両脇の部位破壊でボーナスが入ったり、両脇からは一定ダメージごとに得点アイテムが振ってきたりと、いかにもスコアアタック的な作りになっています。
なお、今のところ大会を開催する予定はないそうです。あしからず。



■====== partygameの評価 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 プレイ内容 ―→ シナリオクリア
 シナリオクリアにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●○○○○
  ●○○○○ = 10時間未満
  ●●○○○ = 10~20時間
  ●●●○○ = 20~30時間
  ●●●●○ = 30~50時間
  ●●●●● = 50時間以上


○ ―→ ミニゲームは、なかなか遊べる内容になっている印象です。
安価なミニゲーム集のミニゲームなんて、1~2回遊んだらもういいやってものが多かったりしますが…今作のミニゲームは、そこはかとなくスコアアタックを意識したルールが多く、好みのジャンルであれば、わりと何回も挑戦してみたくなります。基本、1人でコツコツプレイなので、地味ではありますが。
個人的には、上で紹介した「正方形陣取り」に、けっこうハマりました。

ミニゲームは最初、1つもありません。そこから、金の宝箱を見つけて入手していくので、序盤はプレイできるミニゲームが少ないです。
こう言うと、自分の嫌いなジャンルばかりだったらどうしよう…?と思われちゃいそうですが、とりあえず全てのミニゲームが手に入る辺りまでは、本格的にレベル上げしなくても進める程度の難易度になっているので、そんなに心配しなくてもいいです。

○ ―→ わりとしっかりRPGの流れが作られています。
色々な装備品が手に入りますし、場合によっては、能力の強い装備品をつけていればいいとは限りませんし。思いのほか、ちゃんとRPGしていますね。

特に良いと思ったのは、メッセージのバリエーションが豊富だったこと。ザコ敵にも(一部を除いて)1匹1匹それぞれ違う戦闘前メッセージが用意されていたりしましたし、敵の攻撃パターン&メッセージも色々。ボス戦では、掛け合いながらの戦闘もあり、主要の敵キャラクターの存在感を感じられました。主人公は喋りませんけどね。
一部ギャグもありますが、全体的にはシリアス展開なストーリーです。あと、何気にBGMもいい感じです。

○ ―→ 隠しコマンドなど、レトロゲームユーザーがニヤリとできそうな遊び心も。
「1階のとある場所で~~~と入力する」みたいなことが公式サイトに書かれています。いかにもファミコン時代の、ヒントが少ない隠しコマンドですね。今のユーザーからしたら「これだけで分かるか!」とか言いそうですが、懐かしい人には懐かしいでしょう。
ついでに、隠しコマンドを入力して移動した先の隠し部屋でも、そこそこ頭をひねる場面が多いです。

△ ―→ 戦闘は、良くも悪くも本当にシンプル。
1vs1で、行動は攻撃かカードの使用だけ。ほとんど、初代『ドラゴンクエスト』と同じ状況ですね。
もう1つくらい何か行動できても良かった気がしましたが、このシンプルさゆえに戦闘がサクサク進むのも事実。個人的には、これで良かったのかもしれないとは思っています。

△ ―→ ミニゲームの種類や成績によって、獲得できる経験値の差が極端に違います。
例えば、パズル系だと知力が上がりやすいです。タイムアタック的なゲームだとすばやさが上がりやすいです。
こんな風に、各ミニゲームの成績に個性があるのはいいんですが、いかんせん、獲得できる経験値の落差がずいぶんと大きい気がします。
おそらく、1回あたりのプレイ時間が長くなるものほど経験値が大きいんじゃないかと思っているんですが、それにしては、短時間でプレイできるミニゲームの経験値が、ランクSでもしょぼいと思いました。

あと、成績のランク(D~S)によっても獲得できる経験値に差がありますが、これもずいぶん極端です。最高のSランクを取らないと、ほとんど経験値が入りません。1つ下のAランクであっても、Sランクの5分の1程度しか入らないという極端さです。
私はこれを最初「さすがにこのバランスはどうなの?」と思ったんですが、ミニゲームを楽しんでもらうことも目的の1つですから、経験値が極端なおかげでSランクを目指すという楽しみ方ができている…と考えると、むしろわざと極端にしたのかな?と思ったりもしました。ま、ここは捉えかた次第かな。

△ ―→ 装備品の変更は、ボタン操作でもできて欲しかったかな。
タッチ操作だと、全て操作できます。ボタン操作だと、ミニゲームのプレイと、装備品の変更。あとは装備品メニューや眠るコマンドの選択ができないので、そっちはタッチ操作のみになります。
ミニゲームのプレイがタッチ操作のみなのは、しっかり線引きができているので割り切れます。ただ、装備品の変更は、道中でそこそこ頻繁に変更したい時もあったりするので、ボタン操作で移動や戦闘をしていても結局はタッチ操作が頻繁に割り込んでくることになります。できればここも、ボタン操作を入れて欲しかったです。



■====== 得点とまとめ ======■
●●●●●●●●○○ … 8点(10点満点)


コツコツ何回も挑戦したくなるミニゲームと、ファミコン風のグラフィックでほどよいRPG要素。けっこう完成度の高い作品でした。
500円だし、ま~何となく味気ない感じはするんだろうな~と思ったら、そんなことは無く。ミニゲーム集が好きな私としてはけっこう楽しめましたし、RPGの部分も別に”ついで”って感じはせず。ミニゲームもRPGも、しっかり存在感を発揮し、しかもそれが上手いこと融合しています。これで500円なら、コストパフォーマンスはかなり高いですよ。

購入の目安としては…どちらかというと、ミニゲーム集が好きな人向けでしょうね。
RPGの部分については、システムが非常に単純なのでRPGが苦手であっても問題ないと思いますが、ミニゲームが好きじゃないのは、レベル上げができないって話になるので。それこそ最悪、ミニゲームがそこそこ揃ったら、RPG無視してミニゲームばっかり遊んでいてもいいんです(笑)
なので、色々とミニゲームを楽しみつつ、ついでにRPGも楽しみたいという人は是非どうぞ。あと、ミニゲームにそんなに苦手意識が無いのなら、レトロ風なRPG目的で買っても、わりと損はさせないような気がします。

しかし、あれですね。久々にDSiウェアを購入して楽しんだわけですが、やっぱり3DSだろうとDSだろうと、まだまだ面白いゲームはあるもんですね。
どうしても3DSを持ってしまうと、最新である3DSのタイトルを優先しがちなものですが、そこにこだわり過ぎて面白いゲームを見逃すのはもったいない話。改めて、DSiウェアやその他の古いダウンロード専用タイトルに、目を向けていってもいいかもしれませんね。



最後に。せっかくなので、私の「正方形陣取り」のハイスコアでも公開してみます。
これが、たいしたことのない成績なのか、けっこういい成績なのか分かりませんが、是非挑戦してみてください。

万人向け ← ○○●○○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○●○○○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○●○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○●○ → 達成感重視 


その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
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