『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』
対応ハード : PSP
開発・発売元 : スパイク
発売日 : 2010/11/25
希望小売価格 : パッケージ版 5,229円・ダウンロード版 4,200円(共に税込)
ジャンル : ハイスピード推理アクション
プレイ人数 : 1人
備考 : データインストール対応(体験版では利用できなかったので、容量は不明です)
※データインストール…メモリーカードにダウンロードすることで、ロード時間が短縮されます。
CERO : D(17才以上対象)
体験版の容量 : 95MB
●さあ、学級裁判を始めましょう
今作は、スパイクより発売の、完全新作の推理ゲームです。
1つの学園を舞台に、捜査と、リアルタイムで進行していく学級裁判が楽しめます。
◆体験版の内容
体験版では、事件が発生する前の「学園生活パート」、事件発生後の「探索パート」、その事件の犯人を突き止める「裁判パート」の途中までを楽しむことができました。いきなり裁判パートから始めることもできます。
難易度は「EASY」しかプレイできません。
◆あらすじ
私立 希望ヶ峰学園(きぼうがみねがくえん)。
卒業すれば「人生に成功したも同然」と言われ、何百年もの間、有能な人材を生み出してきたと言われている学園です。
主人公の苗木 誠(なえぎ まこと)は、この学園の入学に「抽選で選ばれた」幸運の持ち主。特にこれといったとりえのない彼ですが、希望ヶ峰学園の伝説につられて、入学に踏み切ります。
しかし、その学園では…卒業するためには「誰にもバレないように人を殺さないといけない」という、残酷な条件が待ち受けていたのです。
●全体の流れについて
まず、特に事件が発生していない「学園生活パート」が始まります。
学園内を自由に移動して、色々と調べたり人と話したり出来ます。
そして、誰かが殺されている現場を発見すると「探索パート」に移行します。
自由に調べられることや操作方法などは「学園生活パート」と変わりありませんが、このパートでは様々な証言や情報を集めることになります。
そして、必要なだけの情報を得ることができたら、特定の場所に集って「裁判パート」が始まります。
獲得した証言・情報を頼りに、学級裁判に挑みます。
●「学園生活モード」について
学園内を自由に移動できます。(もちろん、入れないところもありますが)
カメラ視点は主人公の視点となっており、色々な人と話したり、気になるものを調べたりできます。
操作方法は、「部屋」と「廊下」で若干変わってきます。
特定の場所を調べると「コイン」を獲得できますが、これが何に使用できるのかは不明です。
◆操作方法・廊下
アナログパット上下 … 前進・後退
アナログパット左右 or 方向キー … 視点の向きを操作
Lボタン or Rボタン … 真横に移動
○ボタン … 話す・調べる
画面中央には、常に「照準マーク」が表示されています。人物や調べたい場所に照準マークを合わせると、照準マークに変化が現れます。その状態で○ボタンを押すと、話したり調べたりできます。
扉などを調べると、その部屋に入ることができます。
×ボタンを押しながら移動 … ダッシュ
体験版では普通に使用できましたが、解説書には「要スキル」とあったので、製品版では、特定のスキルを獲得しないとダッシュが使えないのかもしれません。
△ボタン … 全体マップ表示のON/OFF
全体マップは、画面いっぱいに半透明で表示されます。
基本的には、表示しててもそこまで邪魔に感じることはないですが、邪魔な時にはOFFにしておきましょう。
□ボタン … メニュー画面を開く
SELECTボタン…会話のログを見る
STARTボタン…操作説明の確認
◆操作方法・部屋
アナログパット … 照準マークの移動
方向キー or Lボタン or Rボタン … 視点の操作
○ボタン … 話す・調べる
部屋では「移動」という概念はありません。定位置から、アナログパットと方向キーで部屋内をくまなく調べるという形になります。
△ボタン … 観察
部屋では移動しないため、全体マップが表示されません。その代わりに「観察」が使用できます。△ボタンを押すと、画面に映っている中で調べられるポイントにマークが表示され、どこが調べられるか?が一目で分かります。
こちらも、体験版では普通に使用できましたが、解説書には「要スキル」とあったので、製品版では、特定のスキルを獲得しないと観察が使えないかもしれません。
×ボタン … 部屋から出る
□ボタン … メニュー画面を開く
SELECTボタン … 会話のログを見る
STARTボタン … 操作説明の確認
●「探索パート」について
事件発生後に、このパートに移行します。
操作方法は「学園生活モード」と変わりありません。
ただし、事件に関係ある場所を調べたり、あるいは人物と会話した時に相手が事件に関係のある証言をした場合、調べたデータや証言を「言霊(ことだま)」として獲得できます。
獲得した言霊は、□ボタンでメニューを開いて、そこから確認することができます。
必要なだけの言霊を獲得すると、学級裁判を開始する合図が出るので、学級裁判が行われる場所へと移動します。
●「裁判パート」について
全員が集って、事件の犯人を突き止めるパートです。
通常の会話を挟みつつ、「ノンストップ議論」「閃きアナグラム」「マシンガントークバトル」の3種類のモードをクリアしていくことで、真相に近づいていきます。
裁判パートには「共有の制限時間」があり、そのタイムが0になるとゲームオーバーです。
また、以下の失敗をするとハートマークが減っていき、ハートマークが0になるとゲームオーバーです。
・通常の会話のなかで発生する選択肢で、間違った答えを選択
・「ノンストップ議論」でムジュンしていない言霊をぶつけた
・「閃きアナグラム」で間違った言葉を選択
・「マシンガントークバトル」で言葉アイコンを破壊できなかった
ただし、ゲームオーバーになってもその場からリトライができます。
●学級裁判を始める前に
「裁判パート」開始前には、メニュー画面から言霊の確認をしたり、「スキルセット」を行ったり出来ます。
スキルセットでは、様々な能力を得ることができるスキルを、SPがある限りセットすることができます。
能力としては、「照準マークの移動が遅くなる(早くなる)」「特定のバトルで与えるダメージが大きくなる」などです。
●「ノンストップ議論」について
それぞれの人物が思うままに、リアルタイムで証言をしていきます。
証言の中で重要な言葉は「ウィークポイント」と呼ばれ、黄色い文字で強調されて表示されます。そのウィークポイントの中で、ムジュンしていると思った言葉を見つけたら、その言葉に照準を合わせて、ムジュンしている証拠となる「言霊」をLボタンで選択して△ボタンでぶつけると「論破成功」となります。
証言は、何度でも繰り返し聞くことができますが、共有の制限時間があることをお忘れなく。
証言中は、証言のメッセージの他に、人の小言が画面内を移動してくることがあります。これは「雑音セリフ」と呼ばれます。
ヒントとして活用できる時もありますが、証言に言霊を打ち込んだ時に、雑音セリフに阻まれると無効化されてしまいます。邪魔なので、照準を合わせて○ボタンで取り除きましょう。
雑音セリフを取り除くと制限時間が増えます。ただし、誤って証言のメッセージに対して○ボタンを押してしまうとミスとなり、制限時間が減ります。
◆操作説明
アナログパット … 照準の移動
Lボタン … 言霊の変更
△ボタン … 言霊を発射
○ボタン … 雑音セリフを取り除く
×ボタン … 早送り
Rボタン … 精神集中
「精神集中」すると、その間、進行スピードがスローになります。
ただし、使用中はハートマークの下に表示されている星マークが減っていき、0になると使用できなくなります。この星マークは、時間の経過とともに回復します。
□ボタン …メニュー画面を開く
●「閃きアナグラム」について
次々と表示される言葉を選択していき、いま求められている答えを完成させるというモードです。
画面内に、ひらがなの文字が次々と表示されます。
それらを、正解の答えが出来るように1文字目から選択していきます。
選択方法はこれまでと同じで、アナログパットで照準を動かして、○ボタンで選択です。
◆操作説明
アナログパット … 照準マークの移動
○ボタン or △ボタン … 文字の選択
×ボタン … 早送り
Rボタン … 精神集中
「精神集中」はノンストップ議論と同じで、文字の出てくるスピードが遅くなります。
●「マシンガントークバトル」について
途中、例えば「オマエが犯人なんだよ!」と突っぱねて言うことを聞かなくなる人物が出てきます。そこで、その人物と1vs1で「マシンガントークバトル」を行い、勝利する必要があります。
これは、簡単に言ってしまうとリズムゲームです。
相手の発言がアイコンとなって次々と表示され、大きくなっていきます。発言アイコンが表示されたら、画面下のリズムゲージを頼りに、リズムに合わせて○ボタンと△ボタンをタイミングよく押して発言を破壊していきます。
流れとしては、○ボタンで「発言をロックオン」し、△ボタンで「ロックオンした発言を破壊する」となります。○→△→○→△…と確実に破壊してもいいですし、○→○→○→△…という風に、一度に複数の発言をロックオンして破壊することも出来ます。
発言を破壊できれば相手にダメージを与え、発言アイコンが一定まで大きくなってしまうとこちらがダメージを受けます。
相手のハートマークが残りわずかになると、相手が「証言」をしてきます。その証言に対して、ムジュンしていると思う「言霊」をLボタンで選択して△ボタンでぶつけると、勝利になります。
◆操作説明
○ボタン … 発言のロックオン
△ボタン … ロックオンした発言の破壊・最後の場面では「言霊」を発射
Lボタン … 最後の場面で「言霊」の選択
◆partygameの評価◆…体験版なので点数は付けません
少し気になるところはあれど、世界観やシステムはしっかり構築できてます
○=良かった点
△=人それぞれ or 気になったけど悪いというほどではない点
×=悪かった点
○裁判モードが面白い
「学級裁判」ということで、何かと『逆転裁判』シリーズを思い浮かべてしまうこともあるかと思いますが、こちらのほうがいわゆる「ゲームっぽい仕上がり」になっていると思いました。
基本は、証言のムジュンを論破する「ノンストップ議論」が続きますが、合間で答えを示す時には「閃きアナグラム」が発生し、頑固な証人が出てきたら「マシンガントークバトル」で打破するなど、色々とアクセントがあるのが良いですね。
また、この3つの裁判モードはリアルタイムで進行しますが、Rボタンの「精神集中」で進行を遅くも出来ますし、あるいは一度聞いてどうでも良い証言は×ボタンで倍速できたりと、かゆいところにも手が届いている印象です。
○雰囲気はよく作られています
マップは3Dで、人物は2D。ちょっとコミックっぽく、しかしダークな感じがいいですね。オリジナリティは良く出せていると思います。全体マップがちょっとファミコン風?なのもいいですね。
あと、キャラクターの個性の強さもいいですね。比較的普通なキャラから、明らかに色々狙っているだろうキャラもいます(笑)
○裁判モードはフルボイスです
「裁判パート」はフルボイスで展開されます。臨場感がありますね。
(※思考のメッセージだけはボイスが流れません)
ただし、「学園生活パート」「探索パート」では重要な場面だけボイスがあって、あとはせいぜい「簡略ボイス」が流れるくらいです。(簡略ボイス=笑った時に「ハハッ」と言ったり、怒ったときに「何だよ!」と言ったり)
つまり、あんまり期待しすぎないように、ってことです。
△リザルト画面が邪魔かも
「ノンストップ議論」は、成功した後に一旦リザルト画面(成績に応じてスコアが入る画面)に移行した後、ストーリーに戻るという流れになります。
そこまで悪いとは言いませんが、そこで話がぷっつり切られたような感じがしたので、リザルト画面が邪魔に感じてしまいました。せめて、ストーリーを進行しつつ画面の上のほうでこっそりリザルト画面が出る…くらいにして欲しかったかも?
ちなみに「閃きアナグラム」「マシンガントークバトル」では、リザルト画面はありません。
△視点の操作が少し不親切かも
色々調べるとなると、当然ながら高いところにあるものも調べたいものです。
しかし、廊下の場合はアナログパットでは上や下に向くことができないので、方向キーで上に視点を向けて照準を合わせる必要が出てきます。
まあ、些細だとは思いつつも、もうちょっと良い操作方法はなかったのかな?とは思いました。例えば前進をRボタンにして、アナログパットで視点変更とか。
△その場でリトライ可能なのをどう感じるか?
今回の体験版では、難易度「EASY」でしかプレイできませんでした。そして、ゲームオーバーになってもその場からリトライが可能で、しかもハートは全回復します。
難易度によって変わるのならいいんですが、変わらないとなると、ゲームオーバーのデメリットがないので、緊張感がなくなるな…とは思ってしまいました。
△血の色が桃色?
たぶんCEROの関係だと思いますが、血の色が真っ赤ではなく、桃色でした。なんか人間じゃない生物が殺されているような感覚になる人も、いるかもしれませんね。
でも、これでもCEROは「D」(17才以上対象)なので、たぶん赤にしたら「Z」(18才以上のみ対象)だったんだろうな~とか思っています。
細々と気になるところはありますが、雰囲気とかシステムがしっかりと構築されているので、世界観とシステムが好きになれれば、どっぷりハマることができそうだと思いました。
あとは、探索パートが冗長にならないか?というのと、ストーリーの内容。こればかりは製品版を買ってみないと何とも言えませんね。アドベンチャーにしては価格もそれなりに高いですし、なかなか手が出しづらい人も多いようには思います。内容はよく出来ているとは思いますが、発売日に購入するかどうか?は、私もちょっと悩み中です。
現在、「TSUTAYA Online」のこちらのページで体験版がダウンロードできます。
来週になれば、公式サイトや「PlaStation Store」でもダウンロードできますが、早く体験したいかたは是非どうぞ。
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