皆さまこんにちは。
朝晩など一気に寒くなりましたねえ。
お元気でお過ごしでしょうか。
さて、今日は・・・
前回に引き続き、皆さまがよくご存じの物語を取り上げたいと思います。
「さるとかに」です。
さるかに合戦という名前で記憶しておられる方もおられるかと思います。
実は私もそうです(笑)
今回このブログを書くにあたって いろいろな絵本を読み比べてみたところ、少しずつ違うんです。
例えば 登場する物? 棒(もちろん、役割があるんです)が出てくる絵本もあれば、出てこない絵本もある。
そして、物語の冒頭、かにが「おむすび」を持っていて、それをかきのたねと交換してほしいとさるが言う場面。
違う絵本では「おむすび」は持っていなかったりします。(笑)
囲炉裏に潜った「くり」がさるに跳ね返るのが「背中だったり・・・」
まあ、作者が伝えたかったことには影響を与えないこと だと思いますが、文章を書く人によって 微妙な違いがあり、同じ物語
でも、いろいろな絵本を読み比べてみると 面白い発見があったりするんです。
話が横道にそれましたが・・・・
では、ご紹介致します。
さるとかに 神沢利子 文 赤羽末吉 絵 2017年10月1日 初版 BL出版(1974年に銀河社から発行された作品を復刊したと記載あり)
かきのたねをひろったさるが、おむすびをひろったかにに、「おむすびは食べてしまったらなくなるが、このたねを埋めると
大きな木になり、おいしいかきがたくさんとれるよ!!とりかえないかね?と持ち掛けます。
かには、かきのたねを庭に埋め、一生懸命世話をします。やがて大きな木に成長し、おいしそうな真っ赤なかきがたくさん実りました。
しかし・・・いくら頑張っても木に登れません。。。
と、そこへ、さるがやってきて「かきをもいでやろう」とすばやく木に登り、自分ばかり柿を食べます。
かにが、怒って こっちにも柿をくれ!!と叫ぶが、さるは 青柿を「これでも 食わんかい!!」と投げつけます。
かにの甲羅に当たってしまい、かにはぺしゃんとつぶれて死んでしまいます。そして かにのお腹から小がにがたくさん生まれてきました。
小がにたちは 「きび」をまいて 出来たきびで「きびだんご」を作ります。
「さあ!!みんなで 母さんがにの 仇討ちにでかけよう!!」とそれぞれ きびだんごを腰につけて さるが住む場所までがしゃがしゃ
歩き出します。
と、そこへ 「くまんばち」に出会います。
「かにさん、かにさん どこへ行く?」「さるが住む場所に仇討ちに」「腰につけてるものは何だ?」「日本一のきびだんごだよ」
「ひとつおくれ、そうしたら 私も仲間になろう!!」
くまんばちは きびだんごをもらい 仲間になりました。
そうして、子がに達とくまんばちは 進んでいくと・・・・
順に「くり」→「牛のふん」→「うす」と出会い みな きびだんごをもらって 仲間になり さるが住む場所へと向かいます。
そして さるの家に着きました。 さるは留守でした。
さあ、この間に・・・・
みんなはそれぞれ場所を探して潜みます。
くりは 囲炉裏の灰の中に。
くまんばちは 水桶に入れてある ひしゃくの柄にとまります。
うしのふんは 戸口の外に座り込みます。
うすは 戸口の軒下によじ登りました。
子がにたちは 水桶の中やむしろの下 そのほかどこにでも 入り込みました。
そして さるがかえってきました。
さるが 囲炉裏にあたろうとすると・・・・・
「ぱあーん」と熱くなったくりがさるの顔に跳ね返ります!! やけどを冷やそうと水桶に行ったさるを待ち構えていた
くまんばちが・・・・
さるのお尻を力いっぱい さします!! そして・・・・・
水桶から、むしろから そのほかの場所から一斉に子がにが出てきて はさみで さるを切りつけました。
どうにもならなくなった さるは 戸口へ逃げ出しました。外へ飛び出した途端・・・
うしのふんにすべって すってーん!!
とそこに うすが さるの上に 「ごろごろ ずっしーん」
と落っこちて さるは ぺしゃんとひしゃげてしまいましたとさ。
皆さまもよくご存じのこの物語、作者の意図は別のところにあるようなのですが、「仕事術」の視点から見ると、
「多様性の力の大きさ」を感じました。
皆、それぞれの 強味をよくわかっていて、それを最大限に活かして 皆の共通の目標である さるをやっつけます。
子がに達だけでは もしかしたら さるをやっつけることはできなかったかもしれない。
仲間に加わった者たちが それぞれの強みを活かすことで それらが 相乗効果となって さるをやっつけることが出来たのでは
と思います。
実際の仕事の場面でも いろいろなバックグランド 能力を持つ人達が力を合わせて 目標に向かって頑張ることで「大きな力」
となるような気がしているのです。