今日はヒロシマの原爆忌。
先日、ネットで「はだしのゲン」の冒頭をみていたのですが、気持ちに余裕がなく、途中でとん挫してしまいました。
何かと感情移入するタイプなので(汗)
この本は、小中学校の図書室で閲覧制限がかかったりして、一悶着あったように記憶しています。
確かに原作の漫画をみると、お子さんたちには少し刺激の強すぎる場面もあり、また政治とか天皇に対しての過激な表現もあるようですが、戦争がいかに残酷で理不尽で、二度とあってはならないものか、という事は、よくわかります。
10歳にもならない子どもが、親兄弟を失い、地獄の光景を目の当たりにしながらも、必死で生きる。生きるためならなんでもする。
そんな気持ちは、今の子どもたちには到底理解できない事でしょうし、戦争を知らず、衣食住に不自由したことのない私だって同じことです。
何年も前ですが、娘が小学校の時、夏休みの宿題で、戦争体験者からの話を聞く、というのがありました。
身近にいなかったので、広島の実家の父に頼んで、手紙にしてもらいました。
父は15歳くらいの時に、岡山大空襲(1945年6月29日)を経験しています。
その時父は、軍隊の寮に入っていたそうですが、調べたところ、岡山に陸軍の兵舎があったと書かれているので、そこだと思います。
奇襲攻撃であったという空襲の後、それこそ裸足で逃げだしたそうです。
何か踏んだと思ったら、飛び散った人の肉だったという事も書いてありました。
市内から何十キロも離れた家まで、何日もかかって歩いて帰った時、家の人たちは、父を幽霊でも見るかのように、茫然と見つめていたそうです。
スマホのナビもない時代、15歳の少年が、どうやって道を知り、何を口にして、実家まで歩いて帰れたのか、そこまでは聞いていませんが、壮絶な内容でした。
その後、広島長崎に原爆を落として戦争は終わり、父は若い兵士になることはありませんでした。
一方、母は戦争を語ろうとしません。思い出したくないそうです。
それも理解できますし、その事を非難することはできません。
そんな事を思った翌日、3年前でしたか、映画化された「この世界の片隅に」を鑑賞。
これは、最後までしっかり観ました。
あらすじは書きませんが、はだしのゲンの冒頭と、この映画を観て、ささやかな日常を奪った戦争や原爆に怒りと悲しみを覚えたのはもちろん、長きにわたった戦争で、失ったものもあれば、戦争が終わってここに至るまでにも、なくして来た大切ものが沢山あるのではないかと、感じました。
あの頃、物はなくても、家族の笑顔や近所の人たちとの、繋がりがあった。
不自由な中で、知恵を働かせて暮らしを紡いでいた。
子どもたちも家事を分担し、それが当たり前のことでした。
今はどうでしょうか。
物はあふれ、余っているけれど、人のこころに余裕があるでしょうか。
お手伝いせずに、塾や習い事に行く子供たち。
引き籠りやニートなどは、それのできる環境があるからです。
一概には言えませんが。
弾の降ってくる戦争はなくなっても、今の日本は「平和」と呼べるのでしょうか。
今もし戦争がはじまったら、今の若者は国のため、いや家族のために戦いに行けるのでしょうか。
究極の問いかけですけど。
原爆忌にこのような事を想う私ですが、戦争を知らない私が、リアルにそれをイメージすることは無理です。
体験者の話や、これらのような作品などで知るしかありません。
知ったからと言って、自分の力で、今もどこかで起こっている紛争や戦争をなくしたり、核を捨てさせることも、無理です。
でも、無関心が一番いけないと思います。
残酷な出来事から目をそむけず、平和を祈る事。
犠牲者の方達の御霊に手を合わせることは、結局自分たちのためなの祈りなのです。
自分の事、家族の事友達の事を、改めて考える事に繋がると思うのです。
自分自身の命、そして、そのまわりにいる命の尊さに気づくこと。
そういう気持ち、小さな灯りを、世界中のひとり残らずみんなが燈せば、集まって大きな光になるんです。
微力でも、無力ではない小さな灯りを。
毎日じゃなくてもいいんです。今日、この時だけでもいいんです。
その事に想いを馳せて、自分や大切な人たちの明日のために祈る事が大事なのだと思います。
どんな時も、犠牲になってよい命などあり得ません。
生きている私たちは、決して、その死、その方が生きてきた命の価値を無駄にしないように、命という物に敬意を払うべきです。
戦争を起こさないように頑張るのはエライ人たち。がんばれよ。
一般人の私たちは、命の大切さや、失ってはいけないものに気づかなければいけない。
天国に行った命と、今、そしてこれから生きる命のために。
合掌
9日は長崎のために祈ります。
最近思うように文章が書けません。
ボケて来たかな。言葉が体内に蓄積中。
今生きている私たちが、今日も笑顔で過ごせますように。
感謝をこめて
つる姫
(ブログ再開13日)
追伸 そんな今朝の朝焼け
網戸越しにとったので、あしからず
ここに来てひと月、今朝初めて、あの山がどこにみえるのか知りました。
現在地のヒントですね。
続きは明日のブログでww