☆つる姫の星の燈火☆

#261 やりたいこととやりたくないこと

昨日の占いのお話の続きになります。

私の青春時代には、占いがブームだったように思います。

そういえば、高校生の時は、「こっくりさん」が流行ってました。

占星術、血液型、いずれも一度はハマる占いです。

その後、短大に入り、就活の時期になった頃、巷では「新宿の母」という、有名な占い師が話題でした。

その頃は、短大では2年の秋から始まる求人。

私は高望みをし過ぎて、年が明けても就職先が決まりませんでした。

故郷に戻る選択肢はなかったので、悩んでいた時、ふと、新宿の母を思い出しました。

当時は、デパートの入り口の脇、階段を下りたような場所で、たったまま占っておられ、そこには連日、主に女性が列をなして、占ってもらうのを待つ姿がありました。

就職が決まらない私、何か糸口をと思い、ある冬の日、順番待ちの行列に加わりました。

やっと、私の番が来て、手を差し出すと、何も聞かないうちから、新宿の母が語り始めました。

「あなたは、ジャーナリストに向いている」確かそれが第一声でした。

確かに、その当時、そのような業界に興味はありましたが、頭がよくないので、そこを目標にはしていませんでした。

私に何か言わせる隙間のないくらい、新宿の母は次々仕事関係の話をします。

海外にも行く、という言葉も出ました。

ようやく、「仕事が決まらないんです」と、声を出した私に、彼女は迷うことなく「仕事はすぐ決まります」と、即答しました。

「でも、あなたは、絶対仕事で妥協してはいけません」と、付け加えました。

そこで終了しそうになってしまったので、ああ!もう一個!と、私が最後に発した言葉は、

「結婚できますか」でした。

だって、恋愛とか結婚についての、発言が全くなかったからです。

たしか、「そのうちできます」というような、あいまいな返事だったような。

仕事の話ばかり。。。あたち、けっこんできるのかしらん。。。。

 

その占いから間もなく、友人から電話がきました。(当時は当然、大家さんにつないでもらっての電話)

新聞の求人欄で、とある会社が新卒を募集しているから、受けてみれば、と。

そこは、誰もが知る業界でもトップクラスの会社でした。

面接には、存外多くの学生が集まっていて、数人まとめての面接となりました。

そのとき聞かれたことで、ひとつだけおぼえているのは、最近どんな本を読みましたか?でした。

短大時代は、石川達三さんにはまり、一晩で読み切ってしまうほどの読書家でした。

で、答えたのが「青春の蹉跌」中身はともかく、就職で悩んでいた時にタイトルを見て買って読んだ本でした。

新宿の母の言葉通り、そこで採用された、という事になります。

そして、その後の私の10年間は、あの占いの言葉を指針として流れて行きました。

海外に行く、仕事を妥協するな・・・結婚は、あいまいな言葉で濁された。

という事で、仕事を転々としたのち、結婚はあきらめたつもりで、渡米。

その後、夢に見たような生活をすることができたのですが。

 

今に至ります。

 

もはや、新宿の母の言葉を指針に、人生を歩むことはできません。

子育てに20年、その後は悠々自適かと思いきや、病気発覚。

 

今に至ります。

 

いえいえ決して、失望の日々ではありませんが、そういえば、あの頃みたいな夢とか目標が明確ではない。

やりたいことはもちろん沢山あるけれど、仕事も持たない高齢者の私は、残りの人生をいかに健康に楽しく生きれるかが、最大の夢のようなもの。

それは決して、間違ってはいないし、そこのところでまったり暮らしていければよいのですが、言い訳すれば、とにかく体調に左右されてしまう日々。

そして、次から次へ起こる嬉しくない出来事。

いかに絶望せず、前向きに生きていけるか、今は自分の気持ちをやりくりするのが精いっぱい。

そこに、現れたのが、昔のタロットカード。

父の遺品などの整理をしていて見つけたもので、これは多分父の計らいかな、という気もします。

父は、私が興味を示したものに、自分も興味を示して、一緒に楽しんでくれるような、好奇心旺盛な人でした。

私が読んでいた、宇宙にまつわる雑誌を、一生大事に持っていてくれたような人。

その雑誌は、今も仏壇のところに置いてあります。

寝たきりだった父は、テレビなどから沢山の新しい事を覚え、話せていた時は、沢山の事を教えてくれました。

物が多い母は、逆に人の物は勝手に捨てるような人ですから、タロットカードは、多分父が保管していたのでしょう。

 

昨日書きましたが、占いでめくったカードには、よいものと悪いものが在ります。

カードの持つ意味を考えると、やりたくない事をやらないといけないかな、と思える事もあります。

どんな人でも、これまでの人生で、やりたくない事もしてきたはず。

些細な事、大事な事。本音を押さえて頑張ってやってきたはず。

やりたくないこともやりたいことも、やればすべてが自分の経験。

人生に無駄なし、そして、すべての事には意味がある。

たまたま出てきたタロットカード。

道を示してくれるものがない今の私は、一枚のカードから、自分自身で意味や答えを見つけ、それを指針に一日を意識して生きてみる。

だから、やりたくない事も、やってみる。

そう考える事の出来る自分をほめてみる。

大切なのは、人に褒めたり、認めてもらう事だけではないと思うから。

自分のしたことは、すべて自分の内側で、宝物になると思うから。

宝物にできるのは、自分の心の在り様。

やりたくない事から逃げるのはやめよう。

 

逃げても何も解決しないわ。

立ち向かうの。

 

大好きな映画サウンドオブミュージックで、マリアが、失恋した長女にかける言葉です。

まあ、逆にこの年になると、やりたくない事はやらんでもいい、と思う事もあります。

事と次第、ということで、長くなりました、すいません。

何度も言いますが、占いは盲信せず、頼り過ぎず、最終的には自分自身がどう生きるかの答えを導き出すための手段だと、私はそう思います。

つまり、簡単に言うと、いい事は信じて、悪い事はシカトする。

カードを見つけさせた父も、そう思っているはずです。

父は亡くなってからもなお、私に沢山の事を伝えてくれているなあ。

 

秋桜vs.Cosmos 2015年か16年の作品です。

現在、それ以来ぶりの油絵、制作中。

絵の具は固まってしまって、チューブのおしりを切って絞り出さなきゃいけない物も。

秋桜の季節がきますが、その前に台風にはどうぞお気をつけて。

来るのがわかっている台風。備えはお早めに。

 

ご訪問いただきありがとうございます。

感謝をこめて

つる姫


私の好きなものは笑顔。笑顔は世界を救うと信じるつる姫のブログです。

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