Pixysのポジティブライフ

困難に立ち向かうアラフィフの日常
働いて働いて働いて働いて、たまに旅に出る

終演

2008-09-22 13:06:44 | 舞台やダンスの話
楽日にお芝居が見れることなどめったにないのに、今回は半分位進んだところから中に入って観る事ができた。私の場合は、子供の成長を確認するという意味での観劇ではない。しかし今回は観終わったあと「ああ、ずいぶん大きくなったんだな。」とうれしいやら寂しいやらの、彼の成長を感じていた。
芝居やダンスを通していろいろなことを学んでいる。ただ楽しいだけの日々じゃない。公演中も痛いダメ出しを何度もくらい、過激なダンスで手首や足を痛め、緊張で胃が痛み、のどがかれ、睡眠不足でヘロヘロ状態、電車で座れると大口開けてよだれたらして寝ている。たたき起こし「寝るな!しっかり目を開けろ!声を出せ!客をつかめ!バカみたいに踊れ!」と毎日のように私に言われ続けていた。
子供の身体は大人のように完成していない分だけ実はやわい。心臓も肺も小さいし、筋肉もない、精神的な疲労も激しい。だけどそんな事は舞台とはなんの関係もないことで、誰かに話したらきっと虐待しているって思われそうだ。
疲れきって寝ているわが子を見ていると、もしかして残酷な母・・・?とかわいそうに思うときもあった。けれどその心や身体が子供であることを感じさせないパワーに包み込まれていた。彼の情熱は他の役者、ダンサーに全然負けていなかった。
ここ何ヶ月間の稽古中、「お前は周りからチヤホヤされているけど芝居が下手だ、自分のためにだけに芝居やダンスをしている。なんの為に芝居を作っているんだ、見に来てきてくれる人は高いチケット代を払ってくるんだ。その人達のためでも、仲間のためでも、おばあちゃんのためでも誰でもいいから、客を喜ばすことを目的にしなきゃ話にならない、それが舞台だ!」といい続けてきたけど、楽日ははたから見ていても、観に来てくれた人達を喜ばす努力をしていた。お客や一緒に舞台に上がる仲間達を楽しませる快感を充分に味わっていた。
ダンサーは終わったあとロビーで来てくれたお客様に「楽しんでいただけました?」と必ず聞いていた。きっと普段からそういう意識で踊っているのだろう。
他の役者やダンサー達、スタッフも自然に心配りができ、お互い純粋にすごさを認め合い感謝できるプロ意識の強い、すばらしい仲間達だった。公演はもちろん今まで見たことがないくらい美しく、楽しく、エネルギッシュで、それでいて心打つ、人の喜びの感情がすべて織り込まれたようなすんごい舞台だった。
脚本はもちろんのこと、出演者を充分引き立てる演出、衣装メイク、セット、明り、音、すべての才能がひとつに集まり、本当に身震いするようなすばらしい舞台だったと思います。

私自身、またいい舞台に参加させてもらい感謝の気持ちでいっぱいです。
そして何よりご来場いただきました皆様、ありがとうございました。
これからもシアタージャック、並びにひゅうがを宜しくお願いいたします。



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