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ジャンヌ・ダルクの像 Statue de Jeanne d’Arc
フランス中部: 1)サントル地方(La Region de Centre)
a. オルレアン Orleans (ロワレ県 Dep du Loiret )
オルレアンと言えば、フランス救国の英雄であるジャンヌ・ダルク(Jeanne d’Arc)が、英仏百年戦争(Guerre de Cent Ans)の時代に活躍した舞台として有名です。現在は、サントル地方の主都として繁栄しています。尚、ロワール川沿い歴史的な都市として、「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」の登録名で、ユネスコの世界遺産の一部にも含まれている観光地でもあります。
私がフランスを初めて訪れたのは1970年代でした。その折、パリからロワール城見学ツアーへ行く途中で、オルレアンを通りかかったことがありますが、いつかはこの町をゆっくりと観光したいと思っていました。2007年6月にその夢が実現しました。
往路は夕方の長距離列車で、パリのオステリッツ駅からトゥルーズ行きに乗り、レ・ゾブレ・オルレアン(Les Aubrais-Orleans)と言う駅で下車しました。
レ・ゾブレ・オルレアンの駅
私はロワール川の畔にあるホテルを予約していました。ところが、駅の近辺にはロワール川らしい場所が見つからず、おかしいと思いました。地元の人に訊いたところ、私が下車したのは間違った駅で、目的とするオルレアン駅に行くには、支線のシャトル便(Navette)を利用しなさいと教えられました。ここで時間をロスしたので、ホテルに辿り着いた時は、夜の22時20分頃になっていました。
翌朝、早速市内観光に出かけました。
オルレアンの中心街
中心街にあるマルトロワ広場(Place du Martroi) には、勇ましく馬を操っているジャンヌ・ダルクの像が立っていました。
ジャンヌ・ダルクの像
この広場から大して遠くない場所に、ジャンヌ・ダルクの家(la maison de Jeanne d’Arc)があります。この家は第2次大戦でほとんどが破壊され、その後再建されたのですが、裏庭にはジャンヌ・ダルクが実際に住んでいた家が残っています。現在、この家も裏庭も公開されているので、見学しました。
ジャンヌ・ダルクの家 ジャンヌ・ダルクが実際に住んでいた裏庭の家
次いで、マルトロワ広場の西側にあるサント・クロワ大聖堂(Cathédrale Sainte-Croix d'Orléans)に向かいました。ゴシック様式の尖塔は、高さが114mもあるので、市内のどこからでも簡単に見ることができました。この大聖堂は、1600年頃に着工し完成したのは約200年後ですが、フランスの歴史的建造物に指定されています。
街路の奥に聳える大聖堂 大聖堂の正門
ところで、ちょうどこの時期にオルレアンではジャズ・フェスティバルが開催中で、城館の様な建物の庭園で無料のコンサートが開催されていました。ここで、空いているテーブルを見つけてワインとサンドイッチを頂きながら、しばしジャズ演奏を楽しみました。
ジャズコンサートの野外会場
私の泊まったホテルはロワール川の畔でしたので、3日目の朝はその川辺を散策しました。すると、鴨の群れがのどかに泳いでいるのを見かけました。
ロワール川の鴨の群れ
ロワール川を渡って対岸の土手を歩いていると、大きなネズミの様な野生動物が岸辺から走りだし、川の中に飛び込んで泳いでいる姿を見かけました。このような動物を目撃したのは始めてですが、ひょっとしたらビーバーの仲間でしょうか?
ビーバーらしき野生動物
この付近からは、橋の向こうにオルレアン大聖堂が聳える市街地を見渡すことができました。
オルレアンにやって来て、ジャンヌ・ダルクの家を訪れたり、ゴシック建築の大聖堂を仰ぎながらサント・クロワ広場を歩き回ったり、地ワインを味わいながら野外ジャズコンサートを聞いたり、ビーバーの様な珍しい動物を見たりと、思い出深い滞在となりました。
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