火葬場のあるマニカルニカ・ガートManikarnika Ghat
インド仏跡巡礼第5日目 ヴァラナシにて(2) Buddhist Pilgrimage Tour in India: 5th Day, At Varanasi(2)
第5日目、2017年11月6日
この日はヒンドゥー教徒が「聖なる河」と崇めるガンジス川に沿って連なっているヴァラナシ・ガートを散策しました。因みに、ガートとは、川岸に造られた階段状の沐浴場のことです。この地区はヴァラナシの旧市街に属し、ヒンドゥー教の聖地と言われる地区です。
私は、アッシー・ガートからジャタール・ガートに至る50ほどのガートを訪れました。実際に歩いたコースを図示すると、次の通りです(オレンジ色の線で示したコース)。
実際に歩いたヴァラナシ・ガートの行程
前回の記事では、ヴィジャヤナガラム・ガート(図で示したシャンカラチャリャ・ガートの北隣)までの探訪記を記しましたが、この記事では続編として、ラジャ・ガートからジャタール・ガート(図で示したラムガートの北隣)に至るまでのガートを歩いたときに深く印象の刻まれた光景を綴ります。
1.ラジャ・ガート Raja Ghat
ヴィジャヤナガラム・ガートから数えて6か所目にある、比較的大きなガートです。ラジャ・ガートは王様のガート(Royal Ghat)を意味しています。現在はホテルが経営されています。このガートの通路や階段は洗濯物で埋め尽くされていました。
ラジャ・ガートの建物
洗濯物で覆われたガートの階段
2.パーンディ・ガートPandey Ghat
このガートの右側には、「久美子の家」と日本語が書かれた建物がありました。こんなところに日本人が経営する宿があるとは思いもよりませんでした。
パーンディ・ガート
久美子の家
階段を登って行ったところには、KUMIKO Guest Houseと書かれた看板がある入口がありました。ここに着いたときは14時過ぎだったので、旧市街の狭い路地に入り、昼食を取ることにしました。歩いていると、“Sushi Café & Continental Restaurant” (Japanese, Continental, Korean & Chinese)と書かれたお店を見つけたので、そこに入ることにしました。 ここで、驚きの出会いがありました。日本人の若い女性が客としてそのお店に来ていたのです。久しぶりに日本語で話しながら、インドで一人旅をしている経緯の話とか、ヴァラナシ観光の情報交換などをしました。
Sushi Café & Continental Restaurant
3.マンマンディール・ガートManmandir Ghat
昼食後、再びガート探訪を続けました。いくつかのガートを歩いていると、壮麗な宮殿風の建物が建っているガートがありました。基礎部分の壁にはマンマンディール・ガートと書かれていましたが、それは1,600年にラジャスタン州のマハラジャ(王様)によって建てられた歴史の古い宮殿でした。屋上には、天文観測所があるそうです。宮殿前の階段では、お土産品を商う露店が設営されていました。
マンマンディール・ガートの建物
この川岸には、夫婦らしい男女が沐浴している姿を見かけました。
沐浴しているインド人の男女
聖なるガンジス河とは言え現実には衛生的な問題がありますので、私は水中にもぐって沐浴をする勇気はありませんでした。しかし、折角ガンジス河にやって来たので、膝くらいまで水中に足を踏み入れて身を清めました。
4.マニカルニカ・ガートManikarnika Ghat
マニカルニカ・ガートは、ヴァラナシを訪れた観光客は必ず訪れるスポットです。ヴァラナシ最大の火葬場であり、ガンジス河に面するガートの中で最も聖なる場所と言われているからです。
ヒンドゥー教徒は、ここで火葬され遺灰をガンジス河に流してもらうと、死者の魂は救われると信じているそうです。
私がこのガートに着いたのは15:30頃でしたが、大勢の見学者で溢れていました。
火葬場を見守る見物客
火葬場の光景
火葬場をうろつく牛たち
このガートの上部には、火葬用の薪が沢山積み上げられていました。
火葬用の薪
ここを訪れる日本人が多いせいか、このガートの案内板には「マニカルカ ガート」と日本語でも記されていました。
日本語でも書かれた案内板
5.シンディア・ガート Scindhia Ghat
マニカルニカ・ガートの北隣にあったガートです。ヒンドゥー教の信仰にとって極めて重要なガートだそうです。と言うのは、ヒンドゥー神のアグニAgni(火の神様)が生まれた場所と考えられているからです。
シンディア・ガートの建物
シンディア・ガートの川岸には、一部が水中に没して傾いているヒンドゥー教の寺院がありました。それは150年前に建てられたシヴァ神を祀る寺院ですが、建物の荷重が重すぎたので、沈下したと言われています。
一部が水中に沈んでいる寺院
6.ジャタール・ガート Jatar Ghat
ジャタール・ガートは、ラムガートの北隣に位置するガートです。ガンジス河に面する壁面には、でかでかとしたポスターが貼られ、映画スターと思しき人物の写真が載せられていました。
ジャタール・ガート
ヴァラナシのガートは100か所くらいあると言われていますので、私はその約半数を見学したことになります。
ここに着いたのは夕方の4時半頃でしたが、ガート探訪の散策はここで切り上げることにしました。その理由は、日暮れ後にはヒンドゥー教のお祈りの儀式であるアールティを見学したかったので、早めの夕食を取ることとし多のです。
これこそインド!って感じの写真ですね。
日本人経営のお店もおどろきですね。
日本人も海外で頑張っているんだな。
また訪問させて頂きます。