スベリヒユが食べられる、美味しいとまで言っていた人も・・・これは私も試してみなければ、と思った次第。まずはスベリヒユとその近縁園芸種を一つずつ紹介。
- まずはスベリヒユ。晴れた日の朝に咲くものの、昼を待たずに閉じてしまいます。花色は黄色で悪くはないのですが、花の小ささがネックとなって園芸品種には適しません。
雑草として家庭菜園ですくすくと成長中。この夏の暑さで一層元気に伸びてくるので、これが野菜と位置付けられればいいんじゃないの〜??
- 次にマツバボタン。道路沿いの花壇では毎年マツバボタンがこぼれタネで生えてきます。群生して咲くのできれいです。
前にこの土地を利用していた方が育てていたのでしょう、全く植えた記憶がないのに黄色と赤の2色が毎年咲いてきます。最近、黄色の勢力が強くなってきた感じです。
- 最後にポーチュラカ、別名ハナスベリヒユ。今年買ったのはカラーミックスのポット苗を一つ。
ポーチュラカには、黄色〜赤の他に紫色や絞り咲きなどもあってバリエーション豊か。買ったのは一重咲きですが、八重咲品種もあります。ポーチュラカは容易に挿し芽で増やせて成長も早いのでその年の花壇を彩るのにも役立ちます。なのでかなりの面積を埋めたい時でも少数買って挿し芽をすればOK。ポーチュラカの雌しべは他の二種に比べて大きく目立っています。
左がマツバボタン、中がポーチュラカ、右がスベリヒユです。花はマツバボタンとポーチュラカが似ていて、葉はポーチュラカとスベリヒユが似ている関係。スベリヒユは小型の株のものを載せましたが、三種の中で最も大きく育ちます。大きく育ったものはそれなりに葉や茎も大型になります。
肝心の食レポですが、映像情報なしの文章だけ。ごめんなさい。
三種を別々に2分間茹でてその後数回水を換えて十分にさらしました。野草にはシュウ酸を含んでいることもあるので水にさらしてアク抜きするのがポイント。茹でている時に気になったのが、マツバボタンだけアクが異常に多かったこと。他の2種類は茹で汁がほとんど濁りませんでした。
結論を先に言えば、マツバボタンは口にしてはいけないと思います。すぐ吐き出して全部捨てました。苦味がひどくて どうにも食べてはいけない感じです。センブリの例があるように苦いからと言って健康被害が出るかはわからないんですがね。今年長野県では、道に生えていたきのこを食べて命を落とした若者がいたのですよ。その件でもわかるように可食植物と似ているからと言って安易に口にしてはいけないですよね。苦味なくても何か毒素含んでいるかもしれないし。
教訓:野草が食べられるかは岡本信人さんに聞こう!・・きのこも野草も知っている人に教えてもらいましょうということ。
一方、スベリヒユとポーチュラカについては食べても良さそうですよ。ポーチュラカは花の色が茎葉にも発現しているみたいで赤い汁が染み出してきました。それでも両者は少しのぬめりとわずかな野草の香りくらいで刺激味は全くなし。食べやすかったです。二種に味の区別はつきませんでしたので、それらと めかぶ を混ぜて鰹節と醤油で味付けしていただきました。完食です。
それから注意点をもう一つ。購入した園芸植物は農薬が使用されているかもしれません。苗を購入後すぐに食べるのは避けましょう。自分で挿し芽したものであれば大丈夫です。
スベリヒユ食べられるのなら野菜に昇格してあげたらいいのではと思う。でも長い間 雑草としての認識だから野菜としてのありがたみが全く無いのよ。雑草っぽく生えているのがいけないんだよね、早速エンサイの畝の横にスベリヒユ用の栽培スペース作ってまとめて移植しました。するとなんとなく野菜を育てているって感じになりました。今後気が向いたら収穫したいと思います。
最後に採り上げた三種の比較表を示してまとめたいと思います。(全て一重咲きの品種として観察した範囲内の情報)
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マツバボタン
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ポーチュラカ
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スベリヒユ
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科・属
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スベリヒユ科スベリヒユ属
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スベリヒユ科スベリヒユ属
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スベリヒユ科スベリヒユ属
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花の直径
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3cm前後 *
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3cm前後 *
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6mm~8mm
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花弁の数
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5枚
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5枚
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5枚
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花の色
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白、黄色〜赤、絞り咲
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白、黄色〜赤、紫、絞り咲
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黄色
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がくの数
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2枚
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2枚
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2枚
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雄しべ
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多数
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多数
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10本前後
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雌しべ
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柱頭が5~9裂
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柱頭が4〜6裂、主に5裂
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柱頭が3〜6裂
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果実
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蓋果(がいか)
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種子はできにくい(蓋果)
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蓋果
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葉の形
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線形
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ヘラ状で基部がくさび形
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ヘラ状で基部がくさび形
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可食性
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不可(苦い)
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可(色素を含む)
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可
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*大輪の品種もある
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