コトありで考えたこと

冬・美味しいもの

今年は辛いニュースがあって心が重くなる日々

そんな時、あの頃のふるさとの楽しかった事を
思い出してみませんか。

*冬・美味しいもの*

冬の夜の屋根から降りた水滴が作ったつらら。

つららの先端には薄氷の張った桶があり
そこには“鉈漬け”(なたづげ)が食べ頃に
なって待っていました。

あったかいこたつの上で甘辛く変身し
シャーベット状になった大根をシヤリシヤリ。

まるでアイスデザートです。

その隣のお皿には麹をまとったハタハタ寿司がキラキラ。

 

 

冬の嵐の日の海はハタハタが大漁。
その日のうちに新鮮な魚をバケツで買います。

鍋でたくさん食べた後、残りは酢でしめて
麹を混ぜて保存食にします。

身はピカピカ コキコキ
卵はブリブリ プチプチ
冬のおつまみでは一番人気。

「いえいえ一番は私」

暖かくなって少し溶けだした鉈漬けが
ツヤツヤお肌に変身してどや顔をして言いました。

「シヤキシャキの後はトロトロでスベスベ。二度も楽しめるの」

今まで無口だったお向かいの吟醸酒が自慢顔で言いました。

『君たちは私のツマミだろう?』

『そうよそうよ』いとこの手作り甘酒も囃し立てます。

賑やかな冬の幸せなひととき…
ふるさとのみんなは麹が大好きなんです。

ほ~ら少しだけほっこりする時間が…
あなたもふるさとのこと思い出してね。

*鉈漬け(なたづげ)

使い終えた鉈で大根を斜めにザク切り。
ザラザラの切り口に塩と麹が馴染み
旨味に変わる魔法の漬物。

*鰰(ハタハタ)

消滅の危機を地元の漁師が結集し3年間の我慢で乗り越え
今やブランド品に格上げされて復活した奇跡の魚です。

(1月21日 kuu記)

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