#「浜辺先生町を行く」 新着一覧

10、山抜けて山河あり ⑧
・秋月さんはこれからの計画をいろいろ練っている。「何ちゅうたかて、ワシらの村やし、どこへいくこともでけへん。それに埋まった家を掘り起いてもどうもならんしの。危険な山は崩

10、山抜けて山河あり ⑦
・黄葉に彩られた山が、ある所からズボッとえぐられ、土をむき出しにし、それはでこぼこの原...

10、山抜けて山河あり ⑥
・山崎の店へは、始終電話をかけ、様子を聞いていたが、二週間目ぐらいで、どうやら道がつい...

10、山抜けて山河あり ⑤
・「今ごろ、家もないし、避難先の公民館か学校で、みなオロオロしてはる。男は殺気立ってる...

10、山抜けて山河あり ④
・夢の内容は、二十九号線から別れて、揖保川に沿って上へ上へと源流をのぼってゆく。山々は...

10、山抜けて山河あり ③
・村の中を流れる揖保川は、なだれ落ちた土砂のため堰き止められたダムになり、対岸の家々を...

10、山抜けて山河あり ②
・私は、私の好きな、私の愛する人々のことを、折にふれていつも考えていて、元気で、うまい...

10、山抜けて山河あり ①
・私は小さいときから、運命というものを一個の人格のように考えていた。運命はたいそうイタ...

9、なま栗をたべる ⑦
・「医者の卵け」「そうです」「キャンプはええけど、川原で寝よると蛇が来るぞ。細(こ)ま...

9、なま栗を食べる ⑥
・しかし、秋月さんは、全く、昔のままというのではなかった。「指落いて腹立つのは、テレビ...

9、なま栗をたべる ⑤
・これは、秋月さんに同情して、というよりは、何とはない運命の悪意みたいなものに対する、...