#田辺聖子作 新着一覧
2、夕顔 ⑩
・「なぜ、私に隠し続けたのだろう、あの人は。誰の娘、どんな身分と、打ち明けてくれてもよかったのに」「お隠しになるつもりは、なかったのでございましょうが・・・どうせ一時の
2、夕顔 ⑨
・灯を向けてあるが、死んだ夕顔は、生きているようにふっくらとして見えた。源氏は手を取り...
2、夕顔 ⑧
・源氏は動転して、考える力も失った。右近はなおのこと、声を放って泣き、女あるじの変わり...
2、夕顔 ⑦
・五條の女は、思いのほか美しくて、素直な女だった。「私は、あなたが何ものか知らない。あ...
2、夕顔 ⑥
・伊予の介は、日頃、左大臣家一門の恩顧を受けているので、上洛すると源氏の二條邸へ、まず...
2、夕顔 ⑤
・随身が花を折って出て来ると、遣戸口から、愛らしい少女が出てきて、随身を手招きし、「こ...
2、夕顔 ④
・あれは、去年のことか、おとどしの思い出だったろうか?源氏は苦しさのあまり、それすらさ...
2、夕顔 ③
・その暗い裂け目は、まがまがしい情熱を源氏に与えた。あの三條邸での一夜は、魔物に魅入ら...
2、夕顔 ②
・「『山河は荒れはてましても、咲き出でた撫子の花には、折々にやさしいお気持ちを、忘れな...
2、夕顔 ①
・源氏と頭の中将のもとへ、「御宿直(おんとのい)のお伽を・・・」と人々がやってきた。い...
1、空蝉 ⑥
・やっと外へ出ることができた。心の冷える冒険は、どんな目に遭うとも限らないから、つつし...