まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

旧上高井郡役所など。

2020-09-02 02:00:11 | 建物・まちなみ
2019年7月の長野旅の続き。

旧上高井郡役所に立ち寄る。ペパーミントグリーンの「ドイツ下見」板張りの洋館。
府県制郡制の公布に伴い1892(明治25)年に上高井郡役所が開庁。この建物は1917(大正6)年に
新築されたものであるが、1921(大正10)年には郡制が廃止され、上高井郡連合事務所となる。
その後も長野県の出先機関、公的な団体の事務所などとして使われ、最後は長野保健所須坂支所となっていたが
2006(平成18)年に土地建物が須坂市に譲渡され、全面改修工事を経て文化交流施設として生まれ変わった。


時代と共に役割を変えながら常に地域と共にあったこの建物。美しい姿によみがえり今も存在感を示している。


須坂市文書館が入っているほか、貸し室としてホールや会議室を市民が使うため、内部はきれいに改修されて
いるが、高い天井や階段ホールなどに趣きが残る。


2階のホールはかなり広く、天井はおもしろい割付になっている。蛍光灯はあとからつけられたものだろう。

文書館が所蔵する小田切家の山林経営に関する資料が廊下に展示されていた。1874(明治7)年の
長野県庁舎の建設にあたって小田切家の山林から材木214本が切り出され売却されたたことや、
植林して40年以内は売却しないなどという植林者との取り決めなども解説されていて、小田切家の隆盛ぶりが
伝わってきて興味深い。

宿へ向かうにはまだ少し時間があるので、明日午前中に訪れる予定の上林温泉へちょろっと立ち寄り
上林ホテル仙壽閣へステンドグラスを見に行く。


ここは1989(昭和64)年4月の定礎プレートがあり、それほど古くはないが、エントランスホールのドアや
高窓にステンドグラスがはまっている。ホテルのロビーまで入らせて頂き、鑑賞。


内側から眺めると美しい色がわかる。
ステンドグラスは1929(昭和4)年の開業当時の建物に使われていたものだとか。


控えめなデザインだが、建て替えた建物にうまく取り入れてあるな。


公式サイトには、「上林ホテル仙壽閣は、数寄屋や寄せ棟など 日本特有の旅館建築に、アール・ヌーボー、
アール・デコといった美しいディティールを組み込んだ、北信濃では初めての美しいホテルでした。」
と、書かれている。あぁ、そんな素敵な当時の建物、見てみたかったなぁ~~!




付近では紫陽花が真っ盛り。


すぐ近く、もと志賀山文庫だったところがビアレストランになっている。明日ここでランチの予約をしてあるが
先に外観だけ鑑賞しよう。


ハーフティンバーの素敵な洋館は、東京の目黒区にあった旧渋沢邸を1985(昭和60)年に移築したものという。
ここは2009年に小道さんと一緒に来たことがあるのだが、当時すでに休館(閉館?)していた。。。
その8年後、2017(平成29)年に、ビアレストランとしてオープンしていたのだな!明日が楽しみ!




ここからもう少し奥へ行った、地獄谷野猿公苑の手前にあるENZA(猿座)カフェでお茶して休憩。
地獄谷では冬には温泉に浸かる野生の猿を見ることができる。あぁあの温泉猿はここのことだったのか~~


続く

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