2019年7月の長野旅の続き。
今宵の宿は角間温泉越後屋旅館。ここも10年ぶりの再訪である。
前回は、温泉街なのだから食べるところぐらいあるだろう、と思って素泊まり(朝食付きだったか?)で来たら、
全くなくてひもじい思いをしたので、今回はちゃんと2食付のプランで頼んでおいた(笑)。
角間温泉は小さな温泉街だが、木造旅館が並びお堂のような外湯の建物が佇み、「隠れ里」という言葉が
ふさわしいような雰囲気がこの一角に漂っている。
中でもひときわインパクトある越後屋旅館の建物。屋根裏にも部屋が取られているようなので、3階建てだ。
これも出桁造りの一種なのか??1階よりも2階が張り出して頭でっかち。肘木のような形の持ち送りで
2階の窓辺の欄干を支えている。
「越後屋」の風格ある看板。その横の「玉ノ湯」は源泉の名だとか。
なんじゃ、この石がぽこぽこと出っ張った意匠は!?出っ張りが激しすぎて、珍妙。キモカワ~~(苦笑)
玄関土間は天然石が敷き詰められている。
玄関の内側の壁にも外壁と同じ、石が出っ張った意匠。出っ張り度は少しマシかな・・・(笑)
さて中へ。野趣のある階段の親柱と、使い込まれたあめ色の階段・・・を上らずに、奥へ。
私たちの部屋はずっと奥へ奥へ・・・新館の2階だった。
浴室の前を通って奥へ奥へ・・・このお風呂がめあてなのだが・・・あとでじっくり。
新館へ至る廊下や階段には、大きな木製の歯車の古材が埋め込まれており、モザイクタイルが散らされている。
ご主人のイマジネーションにより自由で楽しいデザインになっている。
クッションエッジのモザイクタイルは昭和30年代以降のものだと思うので、この意匠はそれ以降に施工されたのだろう。
それにしてもここは濡れる場所なのに歯車の木材は全く腐っていない。歯車は機械だからよほど固く耐水性のある
木材を使っていたのだな。
そしてお風呂!!ローマ風呂と呼ばれるこちらの浴室は、湯あかがついて白っぽくなっているが・・・
コウモリ柄のタイルが貼られているのだ!
「イタリア製」と説明には書かれているが、瀬戸の本業タイルだ。日本製のマジョリカタイルや本業タイルを
イタリア製、舶来品、などと書いてあるところは多い。実際、舶来品をまねて日本で作ったタイルも多いので
見たことのないようなスタイリッシュなタイルを外国製と錯誤するのも分かる(笑)
七宝つなぎの楕円の中にコウモリが描かれ、隙間に花菱を配した、秀逸なデザイン。
これも日本独自の模様なのだろうか、それとも何か本歌のデザインがあったのだろうか。
この2色使いの銅板転写タイルは本によると大正時代のものという。
これまた素敵なシンク!
側面には瀬戸の銅板転写タイルが使われている。松代の寺町商家のお風呂にあったのと同じでちょくちょく見かける柄だ。
シンクの縁の天面にはモザイクタイルが貼られている。
あとで一人で入り、タイルをじっくり眺めナデナデしながら温泉を堪能した。
ちょっと湯あかが気になるなぁ。ゆっくり時間があれば掃除させてもらいたかった(笑)。
日本人顔のビーナス。
本館の建物は明治後期とか明治3年とかいう話があるようだ。あとから浴室や新館を増築して、
改修も重ねているだろう。しかし丸ごと新しくしてしまわず、違う時代のパーツが混在しているのが
想像を掻き立てておもしろいなぁ。
夜にひとりで外湯へ。外湯は徒歩数分圏内に3ヶ所あって、明かりが灯った行灯のような外湯を
カラコロ下駄履きで巡るのはとても夏の風情を感じられて楽しかった。
続く。
今宵の宿は角間温泉越後屋旅館。ここも10年ぶりの再訪である。
前回は、温泉街なのだから食べるところぐらいあるだろう、と思って素泊まり(朝食付きだったか?)で来たら、
全くなくてひもじい思いをしたので、今回はちゃんと2食付のプランで頼んでおいた(笑)。
角間温泉は小さな温泉街だが、木造旅館が並びお堂のような外湯の建物が佇み、「隠れ里」という言葉が
ふさわしいような雰囲気がこの一角に漂っている。
中でもひときわインパクトある越後屋旅館の建物。屋根裏にも部屋が取られているようなので、3階建てだ。
これも出桁造りの一種なのか??1階よりも2階が張り出して頭でっかち。肘木のような形の持ち送りで
2階の窓辺の欄干を支えている。
「越後屋」の風格ある看板。その横の「玉ノ湯」は源泉の名だとか。
なんじゃ、この石がぽこぽこと出っ張った意匠は!?出っ張りが激しすぎて、珍妙。キモカワ~~(苦笑)
玄関土間は天然石が敷き詰められている。
玄関の内側の壁にも外壁と同じ、石が出っ張った意匠。出っ張り度は少しマシかな・・・(笑)
さて中へ。野趣のある階段の親柱と、使い込まれたあめ色の階段・・・を上らずに、奥へ。
私たちの部屋はずっと奥へ奥へ・・・新館の2階だった。
浴室の前を通って奥へ奥へ・・・このお風呂がめあてなのだが・・・あとでじっくり。
新館へ至る廊下や階段には、大きな木製の歯車の古材が埋め込まれており、モザイクタイルが散らされている。
ご主人のイマジネーションにより自由で楽しいデザインになっている。
クッションエッジのモザイクタイルは昭和30年代以降のものだと思うので、この意匠はそれ以降に施工されたのだろう。
それにしてもここは濡れる場所なのに歯車の木材は全く腐っていない。歯車は機械だからよほど固く耐水性のある
木材を使っていたのだな。
そしてお風呂!!ローマ風呂と呼ばれるこちらの浴室は、湯あかがついて白っぽくなっているが・・・
コウモリ柄のタイルが貼られているのだ!
「イタリア製」と説明には書かれているが、瀬戸の本業タイルだ。日本製のマジョリカタイルや本業タイルを
イタリア製、舶来品、などと書いてあるところは多い。実際、舶来品をまねて日本で作ったタイルも多いので
見たことのないようなスタイリッシュなタイルを外国製と錯誤するのも分かる(笑)
七宝つなぎの楕円の中にコウモリが描かれ、隙間に花菱を配した、秀逸なデザイン。
これも日本独自の模様なのだろうか、それとも何か本歌のデザインがあったのだろうか。
この2色使いの銅板転写タイルは本によると大正時代のものという。
これまた素敵なシンク!
側面には瀬戸の銅板転写タイルが使われている。松代の寺町商家のお風呂にあったのと同じでちょくちょく見かける柄だ。
シンクの縁の天面にはモザイクタイルが貼られている。
あとで一人で入り、タイルをじっくり眺めナデナデしながら温泉を堪能した。
ちょっと湯あかが気になるなぁ。ゆっくり時間があれば掃除させてもらいたかった(笑)。
日本人顔のビーナス。
本館の建物は明治後期とか明治3年とかいう話があるようだ。あとから浴室や新館を増築して、
改修も重ねているだろう。しかし丸ごと新しくしてしまわず、違う時代のパーツが混在しているのが
想像を掻き立てておもしろいなぁ。
夜にひとりで外湯へ。外湯は徒歩数分圏内に3ヶ所あって、明かりが灯った行灯のような外湯を
カラコロ下駄履きで巡るのはとても夏の風情を感じられて楽しかった。
続く。
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