まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

アカネビルの壁

2020-10-07 22:23:41 | 建物・まちなみ
今年8月の香川の旅の続き。

以前、関西蚤の市に出店されていたときにタイルを買ったアンティーク屋さんが、高松のお店だと知って、
いつか高松に行くことがあったら覘いてみようと思っていた。
ironmonger(アイアンモンガー)というそのお店は、住所からするとこの近くのはず・・・と思いながら
歩いて行くと、何かすごく古いタイル貼りらしき建物が見えた。何だあれは!?


うわっ、何かすごい迫力があるなぁ!


正面に回ってみると、あぁ、そのお店はこのビルに入っていたのか!・・・しかし、まだ閉まっている。
開店は13:00からと・・・今回は無理か(涙)


まぁ建物だけでも鑑賞しよう、と、横の駐車場側に回ってみると・・・うわぁ~~~、このビルすごいぞ!!
こちら側の外壁いちめん、青い施釉ブロック積みなのだ!!
しかも、何か戦後のバラックを思わせるような(見たことないけど)、無造作な積み方。
目地のモルタルがはみ出しているほか、所々ぶちまけたようにモルタルがへばりついている。


レンガの平の面よりももう少し大きいサイズの施釉ブロック。たっぷりかかった釉薬は水色から濃い群青色まで
幅広い青色を呈し、一個のブロックのうちでもグラデーションになっている。この釉薬は青い屋根瓦と同じものの
ように思う。このビルも、青い瓦屋根が流行った1960~70年代に建てられたのだろうか。


補修した部分に、色も大きさも全然違う花柄のモザイクタイルが貼られているのが何とも面白い(笑)


少し奥の方まで歩いて行くと、こっちの方は手前のように雑な積み方ではなく目地もきれいだった。
手前の方の壁はあとから積みなおしたのかな?


見上げると、上の方は芋目地に積んでいたり、少しサイズの違うブロックも使われていたりする。


流れた釉薬が味わい深い。


このあと玉藻公園へも行ったのだが、お昼を食べたあとまたこの近くを通ったので覗いてみたら、開店していた。
お店の中は、ガラクタから骨董品まで、所狭しと古いものが並べられており、宝探しのような気分を味わえる。
興味を引かれるものがいくつかあったが、タイルはなかった。一期一会・・・


それで店主の兄ちゃんに、建物のことを聞いてみると、建築年ははっきりは分からないが築70年ぐらいだという。
そうか、この建物の造りを見ると、古い公団住宅みたいな、戦後すぐっぽい雰囲気もあるな。
商店街にある茜屋というボタン屋さんがこのビルのオーナーで、それで「アカネビル」という名なのだと教えてくれた。


この青い壁は割と注目されていてここをバックに服屋さんが撮影したりするらしい。ははぁ、映えそうだな。


ボタン屋さんに聞いたらもう少し詳しく分かるかなと思って商店街へ行ってみたが、定休日のようだった。残念。。。


近くの古い料亭、二蝶を見に行く。表札の「二蝶」の文字が歴史と風格を感じさせる。。。


料亭二蝶は1946(昭和21)年の創業。当初は旅館だったが先代のときに料亭に業態変更したとか。
大小十三の部屋があり、数寄屋風の建物の一部が有形登録文化財になっている。
付近にもいくつか料亭があった。四国の玄関口高松は、戦前、さぬき芸どころと言われた一大花街だったらしい。


高塀に囲まれ敷居が高いが・・・平日のランチくらいなら・・・また機会があれば。


さて、玉藻公園の披雲閣へ。




続く。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 高松のまちなかいろいろ | トップ | 披雲閣(旧松平家高松別邸) »

コメントを投稿

建物・まちなみ」カテゴリの最新記事