まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

丸美観光ビルのタイル

2017-12-13 22:22:02 | ディテール
名古屋の続き。

日本陶磁器センターでツアーが解散したあと、隣の太洋ビルを見に行く。
以前見たときは表のシャッターが閉まっていたが今日は開いていた。
陶磁器貿易商の春田鉄次郎が創業した太洋商工の事務所ビルだったが、今はテナントビルになっている。

さっきのガイドの村瀬さんが通りかかってまた少し説明していただけるという幸運(笑)。

エントランスホールの控えめな灯りが琉球大理石のやわらかい質感を際立たせている。
ホールの奥にドーンと鎮座しているのは、エレベーター(笑)
もちろんこれはバリアフリー化のために後付けしたものだろうな。


このビルはRC造地上5階、地下1階。名古屋陶磁器会館や日本陶磁器センター旧館より少し早い
1931(昭和6)年の築だが、すっきりしたデザイン。外壁は石貼り風だがコンクリートかな?
タイル貼りでも似合いそうだ。


しかし、陶磁器センター旧館と同じく、こちらも桜通りの拡幅に伴い曳き家したのだと聞いてぶったまげた!
5階建のビルを!?コンクリートの躯体だけでも相当な重量になるだろうに、地下まで掘り下げて
持ち上げたのか!?あっぱれ、高度成長期の日本!今なら27年経ったビルなら確実にスクラップ&ビルドだろう。

ここの1階に入っていた喫茶店がすごく落ち着けるいいお店だったのに先月閉店してしまったのだとか。
ええ~っ、残念(涙)。前回来た去年の4月の写真を見てみると、喫茶レインボーの看板があったな・・・。

さて、これから長野へ移動するという仲間と別れ、私とmayumamaさんは栄へ向かう。
途中でビルの中にタイルを発見!


ちょくちよく見かけるものだが、間接照明によって濃い陰影が浮かび上がり、印象的!


コーナー部分が真っ青なタイルで貼られたビル。一枚一枚もグラデーションがあって美しかったのだが
ボケボケだったので写真はなし・・・(汗)


角部分の外階段の壁がベージュのボーダータイル貼りのビル。カッコイイな!


そしてmayumamaさんに案内してもらって見に来たのはこちら、丸美観光ビル。ここが見たかった!。
賑やかな歓楽街の中心地にある、ラウンジ、クラブなどがたくさん入ったビルである。名古屋では有名物件だな。


何と言ってもこの階段ホールの壁のタイルがもう、泣けるほど美しい~~~


人のインスタとかの写真を見て小口タイルと思っていたのだが、実際はもう少し大型で、目地も沈めて
あるので、タイルの厚みが際立ちやたら迫力がある。たてよこの比率も小口タイルよりも若干縦が長いかな。


ランダムに取り混ぜて貼られたタイルは、濃淡はあるが基本5色、全部透明な釉薬がぽってりとのっている。


そこに細かいヒビが入っているのでキラキラしてとってもきれい!!まるで一枚一枚が宝石のよう。


さすが陶磁器産業のまち、名古屋。あぁずっと見ていても飽きない~~~


上の階へ行くと外壁に貼られているタイルが間近で見られる。あっこのタイル、見たことあるやつだ、と
思ったら違った。同じと思ったのはこちら
それは立体に見える平面のタイルだったが、ここのはほんとに立体なのだ。しかも、大きい。
80mm角ぐらいあるだろうか?




この濃紺の立体タイルが、外壁のアールになった部分をびっしりと覆っている。う~ん、なでたい!


こっち側の面には、鶴のモザイク壁画もあった。
1971(昭和46)年築。この頃の歓楽街のビルは素敵なものが多い。夜の街も今よりずっと景気よかったから
建物にもお金をかけたのだろう。やっぱりタイルはリッチな雰囲気を演出するなぁ。


このあとmayumamaさんを案内して中日ビル(中部日本ビルディング)へ。
あぁこのモザイクの行く末はどうなるのか・・・・

前の記事→こちら

近くでもつ鍋を食べて温まってから、今宵の宿のある瀬戸へ向かう。

続く。

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