彦根続き。
ここは是非見たかった、彦根地方気象台。昭和7年。
表現主義っぽい放物アーチの窓があって、彦根の他の近代建築にはない感じの建物だ。

休みかなと思ったら入口のドアは開いている。へぇー
ドアの中を覗いたら・・・うわ~!外観からは想像できない、木材を多用した
落ち着いた内装。床のタイルは絨毯のようにふちの色を違えて貼ってある。
見学をお願いしてみようと思ってブザーを押すが、誰も出てこない。

階段の手すりのデザインは幾何学的でゼセッション風かアールデコか。
ここを出たあたりからちょっと気分が悪くなってきて、途中で休憩しつつ
何とか、滋賀銀行彦根支店(旧百三十三銀行本店)へ。大正14年。

商店街のアーケードにちょっと隠れてしまっている。この辺り、銀座という名の
通り昔は賑わっていたのだろうが、今はあまり元気がない。
そこを抜けた正面には、彦根信用金庫銀座支店(旧明治銀行彦根支店)。大正7年。
3つの破風を見せる、あまり銀行らしからぬかわいらしい建築。

そこからは花しょうぶ通りという名の商店街。中ほどには旧川原町郵便局舎。
さっき見た旧本町郵便局と似たようなつくりだ。

そして、こちらも是非見たかった宇水理髪館。

外壁のふっくら系タイルがとても愛らしい。緑系のボーダータイルも。
お店内部の床にも市松の色土タイルが張り詰めてあるな・・・何とか外から写真を
撮ろうとしていたら、奥さんが出てこられて「よかったら入って見ていって」と。
ええ~っ、いいんですか?じゃあ・・・

うわ~素敵な床!「この床も昭和11年なんよ、この壁の小さなタイルも洗面台の前の
白と黒の板も昭和11年でベルギー製。震災でちょっと割れて直したんだけどね。」
お店の奥には中庭が見えていた。うわぁ・・・素敵。ご主人が自ら手入れをされるとか。

「この建物はバリカンの形になってるのよ。おじいさんが建築の方と相談して
決めたみたい」・・・外へ出て見てみる。へぇ~!気づかなかった。
そして気になっていたのが、お店の入口ドアの横にある扉。(3枚上の写真参照)
あっ、通り土間があるんですね!「そうそう。ず~っと奥まであるのよ、よかったらどうぞ」
ええ~っ、ほんとに!?

いやはや、すごい。こんな洋風な顔をしていても、うなぎの寝床の町家なのだ。
階段は通り土間への明り取りのために蹴込板に穴があけられている。なるほど!
このあと2階のお座敷まで見せていただいた。
お座敷は床の間付きで2間続きの本格的なもので、今でも建具はすーっと開け閉て
できるし、細い格子も1本も欠けていない。驚いたのは、照明器具を手で引くと
スルスルっと降りてきて好きな高さで止められるしくみになっているのだ。
こんなの見たことない!言っておくが、ローゼットとかついていなくて天井板から
直接コードが1本出ているだけである。どうなっているんだろう!?
よい材料とよい技術で作られた建物であることがつくづくわかった。
そしてそれだけでなく、奥さんやご主人の毎日の手入れの賜物であることも。
外壁のタイルをなでると、つるつるしている。奥さんは嫁いできてから毎日、
この外壁のタイルにハタキをかけているという。外壁にまで!!なんとまぁ、
敬服するしかない。

おじいさんの建てた建物はこうやって大切に大切に使われ続けているのである。
ほんとに、貴重な経験をありがとうございました。
少し南へ下ると、「あれ、また会ったね」と。さっきの人だ。
そのお店に入ると、あれ、この建物は・・・やっぱり!元お風呂屋だった。

その人は商店街の活性化とかいろいろ活動をしているらしく、いろいろ話をして
下さって
面白そうなのだが、また具合が悪くなってきたので失礼する。。。

歩くのもしんどいのだが、彦根では是非山の湯に入りたかった。これも「関西のレトロ銭湯」
に載っていたところ。行ってみると、これが本の写真に違わぬ渋さ。う~ん、入ろ!!

はぁ~~~。体が温まると具合もましになってきた。汗で冷えたせいだったのかな。
上がって駅へ向かうと、これが思ったより遠かった(汗)。予定の電車にギリギリ
乗れず、ホームで30分・・・・また冷えてしまったよ。。。
しかし充実した1日であった。
石山のNEC体育館は夜、こんな風に光るのか!!UFOみたいだ~

ここは是非見たかった、彦根地方気象台。昭和7年。
表現主義っぽい放物アーチの窓があって、彦根の他の近代建築にはない感じの建物だ。

休みかなと思ったら入口のドアは開いている。へぇー
ドアの中を覗いたら・・・うわ~!外観からは想像できない、木材を多用した
落ち着いた内装。床のタイルは絨毯のようにふちの色を違えて貼ってある。
見学をお願いしてみようと思ってブザーを押すが、誰も出てこない。

階段の手すりのデザインは幾何学的でゼセッション風かアールデコか。
ここを出たあたりからちょっと気分が悪くなってきて、途中で休憩しつつ
何とか、滋賀銀行彦根支店(旧百三十三銀行本店)へ。大正14年。

商店街のアーケードにちょっと隠れてしまっている。この辺り、銀座という名の
通り昔は賑わっていたのだろうが、今はあまり元気がない。
そこを抜けた正面には、彦根信用金庫銀座支店(旧明治銀行彦根支店)。大正7年。
3つの破風を見せる、あまり銀行らしからぬかわいらしい建築。

そこからは花しょうぶ通りという名の商店街。中ほどには旧川原町郵便局舎。
さっき見た旧本町郵便局と似たようなつくりだ。

そして、こちらも是非見たかった宇水理髪館。

外壁のふっくら系タイルがとても愛らしい。緑系のボーダータイルも。
お店内部の床にも市松の色土タイルが張り詰めてあるな・・・何とか外から写真を
撮ろうとしていたら、奥さんが出てこられて「よかったら入って見ていって」と。
ええ~っ、いいんですか?じゃあ・・・

うわ~素敵な床!「この床も昭和11年なんよ、この壁の小さなタイルも洗面台の前の
白と黒の板も昭和11年でベルギー製。震災でちょっと割れて直したんだけどね。」
お店の奥には中庭が見えていた。うわぁ・・・素敵。ご主人が自ら手入れをされるとか。

「この建物はバリカンの形になってるのよ。おじいさんが建築の方と相談して
決めたみたい」・・・外へ出て見てみる。へぇ~!気づかなかった。
そして気になっていたのが、お店の入口ドアの横にある扉。(3枚上の写真参照)
あっ、通り土間があるんですね!「そうそう。ず~っと奥まであるのよ、よかったらどうぞ」
ええ~っ、ほんとに!?

いやはや、すごい。こんな洋風な顔をしていても、うなぎの寝床の町家なのだ。
階段は通り土間への明り取りのために蹴込板に穴があけられている。なるほど!
このあと2階のお座敷まで見せていただいた。
お座敷は床の間付きで2間続きの本格的なもので、今でも建具はすーっと開け閉て
できるし、細い格子も1本も欠けていない。驚いたのは、照明器具を手で引くと
スルスルっと降りてきて好きな高さで止められるしくみになっているのだ。
こんなの見たことない!言っておくが、ローゼットとかついていなくて天井板から
直接コードが1本出ているだけである。どうなっているんだろう!?
よい材料とよい技術で作られた建物であることがつくづくわかった。
そしてそれだけでなく、奥さんやご主人の毎日の手入れの賜物であることも。
外壁のタイルをなでると、つるつるしている。奥さんは嫁いできてから毎日、
この外壁のタイルにハタキをかけているという。外壁にまで!!なんとまぁ、
敬服するしかない。

おじいさんの建てた建物はこうやって大切に大切に使われ続けているのである。
ほんとに、貴重な経験をありがとうございました。
少し南へ下ると、「あれ、また会ったね」と。さっきの人だ。
そのお店に入ると、あれ、この建物は・・・やっぱり!元お風呂屋だった。

その人は商店街の活性化とかいろいろ活動をしているらしく、いろいろ話をして
下さって
面白そうなのだが、また具合が悪くなってきたので失礼する。。。

歩くのもしんどいのだが、彦根では是非山の湯に入りたかった。これも「関西のレトロ銭湯」
に載っていたところ。行ってみると、これが本の写真に違わぬ渋さ。う~ん、入ろ!!

はぁ~~~。体が温まると具合もましになってきた。汗で冷えたせいだったのかな。
上がって駅へ向かうと、これが思ったより遠かった(汗)。予定の電車にギリギリ
乗れず、ホームで30分・・・・また冷えてしまったよ。。。
しかし充実した1日であった。
石山のNEC体育館は夜、こんな風に光るのか!!UFOみたいだ~

いいものいっぱい見てこられたのですねぇ。
ぷにょさんのその人懐っこさ、輝く目がいいんでしょうねぇ。あちこちで建物の中に入れてもらっておられるでしょ。
私など、その建物の関係者が出てこられると悪い事でもしているかのように目をそらし(汗)違う場所に行ってしまいますもの。
宇水理髪館の中ですか。。見たかったなあ。。
私なんて、、なんとか中が見たいと。。 わからないように。。コンデジを最大望遠にして写真撮ったんですよ。
滋賀大の教員住宅の存在は知っていたけど場所がわからずに見てないし。。
まだまだ彦根にも見落としがあるんです。
私もぷにょさんのように鋭い目で町歩きをしないといけないけれど、頭が悪いから。。どうしようもありません(汗)
>降りてきて好きな高さで止められる
>しくみになっているのだ
戦前から存在する照明設備で、電燈昇降器
(カウンター)と呼ばれるものです。
この部品は天井裏にあるので、通常は見る
ことができません。
実用新案第16647号の電燈天井捲揚器は
大正14年に出願されています。
というより、いつもいいもの見てますね。
私は「紙」でしか見ていません(笑)
私もめったにないですよ、そんなこと。。
彦根の方は皆親切だなぁって思ってました。
こちらは悪気がなくても怒られたり睨まれたりすることも
ありますよね。。。話しかけるか、黙って立ち去るか、
ほんとにその時の雰囲気でしか判断できませんよね。
たまたま、いいものを見せてもらえてラッキーでした。
カウンターというんですか、へぇ~。
奥さんは「あまり引っ張ると戻らなくなったらこわいから」と
言いながら少し下げて下さいましたが、
床近くまで降りるそうです。
天井の中を覗いてみたいものですね。
とてもいい出会いのあった旅行のようですね。
行く先々で再会するのも、宇水理髪館のエピソードもすごい。
なかなかそうはいきません。
この前も家の壁に大きな石がはまっているのに感心していたら怪しまれました。
彦根は行きたい街リストの上位なのですが、まだ一度も訪れていません。行かないと、と改めて思いました。
私も怪しまれることも多いです。冬は特に黒っぽい上着を着て帽子なんかかぶってるとね。。。
まちをうろつくときは服装にも気をつけた方がいいかも知れませんね(笑)
彦根は見どころいっぱいでしたよ。