まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

旧志賀山文庫

2020-09-07 01:59:14 | 建物・まちなみ
2019年7月の長野旅の続き。

旧志賀高原ホテルの余韻に浸りながら山を下り、ランチを予約しておいたTHE FARMHOUSEへ。


ここは前日の夕方にも一度外観だけ見ていた。「旧上高井郡役所など。」の記事でも書いたが、東京の目黒区に建っていた
旧渋沢邸(渋沢栄一の孫の家)を1985(昭和60)年にこの地に移築したという、可愛らしい一軒家の住宅建築。
10年前すでに志賀山文庫は閉館していて中へは入れなかったのだったが、その後2017(平成29)年に、
志賀高原ビールの玉村本店が直営店のビアレストランを開業した。




外観は志賀山文庫だったときからほとんど変わっていない。屋根の形状が少し複雑で、見る角度により印象がずいぶん違う。


さて、入ろう。
志賀高原ホテルを見たあとなので、シンプルであっさりとしているように感じられるが(笑)、障子のように見える玄関の窓は
ステンドグラスであり、作りつけの靴箱の蝶番や取っ手などの金物は手作業で切り出したものだ。




元事務室の窓口カウンターの上には風車のようなかわいい模様が彫られていた。




奥の客席のフロアはかなり改装されているので、いちばん洋館らしさが残るのは玄関と階段ホールまわりだ。
残念ながら2階は従業員用スペースのため立入禁止で、見学できなかったが、この奥に続く元食堂も見せて頂いた。




現在は展示室ということで志賀高原の写真などが少し展示されていた。イベント時などに使ったりするのだろう。
部屋の周囲に造りつけられたベンチは元からのものだろう。天然木をスライスした分厚い板が使われている。


食堂なら天井はこのぐらい低い方がアットホームな雰囲気で落ち着いただろう。
志賀山文庫時代は茶房として使われていたらしい。


このカウンターの向こうの厨房は覗くことはできなかった(苦笑)。






レストランのホールとなっている部分は改装済みだったが、古い材を活かしたり、雰囲気に合うものをつけ加えて
うまい具合におしゃれで素敵な空間がつくられていた。


角の窓際の特等席でハヤシライスを。


これは暖房のグリルかな。ビニールがかけられていてうまく撮れなかったが、オリジナルだろう。


間仕切りとして使われている古い鉄製の扉は、元々ここにあったものではないがいい感じ。


奥には子供連れにもよさそうな座卓席もあった。


志賀山文庫が閉館したあと長らく空き家だったこの建物、朽ち果てる前に、地元の企業が活用してくれて
素敵なお店になって本当によかったなぁ~




続く

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