まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

岩手旅 キャンパスの建物たち

2021-04-20 22:18:33 | 建物・まちなみ
2020年3月の岩手旅の続き。

広々した岩手大学のキャンパスの中に、美しい姿の木造建築が2つ並んで建っている。
大きい方は、元盛岡高等農林学校の本館だった建物。
岩手大学は、盛岡師範学校、盛岡高等農林学校、岩手県立実業補習学校教員養成所、盛岡高等工業学校が
統合されて1949(昭和24)年に設置された。


竣工は1912(大正元)年だがほぼ明治建築と言える。修復はされているものの建築当時の姿をよくとどめて
いることから、重要文化財に指定されている。1階に事務室、校長室、会議室、2階には大講堂があった。


現在は岩手大学農学部附属農業教育資料館として公開されているが、まだ冬期だったからか開いていなかった。


窓から中を覗くのみ。。。


床下の通気口のグリルがまたいい!農林学校らしい「鋤」を象ったデザインだな。基壇部のレンガも滑らかで
覆輪目地で丁寧に仕上げてあるのがやはり国立の教育施設らしい。


側面。


そして隣に建つ少し小さめの建物は、同窓会が1928(昭和3)年に盛岡高等農林学校創立25周年
記念事業として建てた同窓会事務室である。


農学部創立百周年を機に全面改修され「百年記念館」と名付けられた。現在も農学部同窓会「北水会」の
事務室として使用されている。


ゆったりとした北国のキャンパスの一角にこういう建物が静かに残っていて、100年の歴史を語り継いで
いるのは、岩手大学の同窓生にとって本当に誇らしくうれしいことだろう。
大学は古い建物を大事にしてほしいなぁ。


おや、あの守衛室らしき小さな建物も古そうだな。近寄ってみると、「門番所」との説明板が。
1903(明治36)年築。へぇ~これも重要文化財だとか!
八角形の小屋の後ろに四角い部屋がくっついた、前方後円墳のような形の建物である。赤い屋根がかわいい。


盛岡高等農林学校当時、ここが正門だったのだ。
建物をぐるっとひと回りしてみる。後ろや横、どこから見てもカワイイ!
後方の矩形の部分にはドアや出窓がついていて小さな家のようだ。休憩室だったのだろう。


床下の通気口も三角形でおしゃれ~~


閉まっていたのでガラス窓に顔をつけて中を覗いてみると、八角形の部分は土間で、何と真ん中に
囲炉裏があるじゃないの!?縦長窓の並ぶ洋室の中に、暖炉じゃなく囲炉裏って!!
・・・確かにこの薄い壁の小さな部屋は寒いだろう。囲炉裏があれば温まりそうだ。


そして後ろの部屋との間が障子戸で仕切られているとは、これまた驚いた!
いやぁ~、小さな建物だがとても特徴的で面白い建物だった。


続く

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