ノア・カハンがついに『スティック・シーズン』(2022) のデラックス盤のデラックス盤を発売!
昨年の夏から連続的にリリースしてきた有名アーティストとのリミックス・コラボ・プロジェクトも、
全コラボを追加収録したこのデラックス盤を出すことで、完全に終結することとなった。
なお、追加収録のリミックス8曲のうち、2曲はまだ公開されていないということで、発売まではシークレット。😶
あくまで公式には、だが、長い長い『スティック・シーズン』の時代も、ここで一旦の節目を迎えるよう。
日本時間で2月5日に、グラミー賞2024の受賞者がすべて発表されました。
私は事前にこの記事で人気部門の受賞者予想をしていたので、その採点をしつつ、
結果について簡単に感想を述べていこうと思います。
ちなみに、全25問のテスト形式で予想をしていて、去年は11点、おととしは6点という結果でした。
・主要部門
年間最優秀レコード賞
- マイリー・サイラス / Flowers
予想:テイラー・スウィフト / Anti-Hero →はずれ
年間最優秀アルバム賞
- テイラー・スウィフト / Midnights
予想:テイラー・スウィフト / Midnights →あたり
年間最優秀楽曲賞
- ビリー・アイリッシュ / What Was I Made For ?
予想:テイラー・スウィフト / Anti-Hero →はずれ
最優秀新人賞
- ヴィクトリア・モネ
予想:アイス・スパイス →はずれ
> 4問中1問正解。まず、先に言うと今回も特に異論はないです。久しぶりに「ええっ!?」となるような受賞がなかったので、むしろ受け止めやすくて良かったですね。世間の反発も少ないと思います。結果は自分が予想していたようにはなりませんでしたが、マイリー・サイラスが "Flowers" でグラミー初受賞したり、テイラー・スウィフトが『ミッドナイツ』で史上初のアルバム・オブ・ジ・イヤー4度目の受賞を果たしたり、長い下積みを経てデビューしたヴィクトリア・モネが最優秀新人賞に輝いてスピーチで涙ぐんでしまったりと、もちろん他人事ではあるのですが、おめでたいことばかりの結果だったなと思いました。同じくメインストリームで人気だったジェリー・ロールやノア・カハンは残念でしたが、両者ともヴィクトリアさんを称賛するコメントを残したりしていて、ちょっと微笑ましかったです。
・ポップ部門
最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞
- マイリー・サイラス / Flowers
予想:テイラー・スウィフト / Anti-Hero →はずれ
最優秀ポップ・デュオ / グループ・パフォーマンス賞
- シザ feat. フィービー・ブリジャーズ / Ghost In The Machine
予想:テイラー・スウィフト feat. アイス・スパイス / Karma ( Remix ) →はずれ
最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞
- テイラー・スウィフト / Midnights
予想:テイラー・スウィフト / Midnights →あたり
> 3問中1問正解。マイリーさんはポップ部門でも受賞して、大躍進の年でしたね。受賞者を発表し、トロフィーを渡す係をポップ・スターのマライア・キャリーが担っていましたが、(本当はそうではないものの)マライア・キャリーが受賞者を選び表彰したような感じになっていて、めちゃくちゃ豪華でした。シザ & フィービー・ブリジャーズの勝利はやや意外でしたが、どうやら大穴というわけではなかったよう。まあ、確かに "Karma" じゃなかったら "Ghost In The Machine" かな、という感じでした(嘘)。予想ではここまでで2人のアーティストしか受賞できてないことになっていましたが、そうはならずに、より多くのアーティストが表彰されてこれはこれで良かったです。先ほど飛ばしてしまいましたが、ビリー・アイリッシュなんかはもうグラミー・ウィナーの常連組に仲間入りしちゃってますよね。
・ロック部門
最優秀ロック・パフォーマンス賞
- ボーイジーニアス / Not Strong Enough
予想:メタリカ / Lux Aeterna →はずれ
最優秀ロック・ソング賞
- ボーイジーニアス / Not Strong Enough
予想:フー・ファイターズ / Rescued →はずれ
最優秀ロック・アルバム賞
- パラモア / This Is Why
予想:メタリカ / 72 Seasons →はずれ
最優秀オルタナティヴ・ミュージック・パフォーマンス賞
- パラモア / This Is Why
予想:ボーイジーニアス / Cool About It →はずれ
最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞
- ボーイジーニアス / The Record
予想:ボーイジーニアス / The Record →あたり
> 5問中1問正解。なかなか厳しいです。自分にしては珍しく、授賞式の前に他のウェブサイトの受賞予想もいろいろ検索していたのですが、どこもボーイジーニアスをかなり前面に出していて、ちょっと「やべっ」と思いました。結果、やっぱり実力派トリオがロック部門を制覇していて、これはちょっと流れが読めなかった自分が悪いなと思います。ところで、"Not Strong Enough" は実はオールジャンルのチャートではあまり表に出てきていないシングルなのですが、マイナーなロック音楽というわけではなく、ストレートに質が高いといえる純粋なロック・ソングでした。ロックが人気ジャンルの一角を占めていた時代だったら、確実に大ヒットしていたでしょう。
・カントリー部門
最優秀カントリー・ソロ・パフォーマンス賞
- クリス・ステイプルトン / White Horse
予想:ルーク・コムズ / Fast Car →はずれ
最優秀カントリー・デュオ / グループ・パフォーマンス賞
- ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス / I Remember Everything
予想:ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス / I Remember Everything →あたり
最優秀カントリー・ソング賞
- クリス・ステイプルトン / White Horse
予想:タイラー・チルダーズ / In Your Love →はずれ
最優秀カントリー・アルバム賞
- レイニー・ウィルソン / Bell Bottom Country
予想:レイニー・ウィルソン / Bell Bottom Country →あたり
> 4問中2問正解。点数はいい感じです。ただ、ルーク・コムズの落選は非常に残念でした。トレイシー・チャップマンとの "Fast Car" コラボ・パフォーマンスを授賞式で披露し、その効果もあって受賞までいくかといったところでしたが、グラミー・ウィナー常連組のクリス・ステイプルトンに敗退。あえてクリスさんを予想から外したところもあったので、タイラー・チルダーズ "In Your Love" のはずれも含め余計う~ん...でしたね。一方でチャートでの成績も良いザック・ブライアン "I Remember Everything"、レイニー・ウィルソン『ベル・ボトム・カントリー』2作の受賞は嬉しかったです。偉そうですが、グラミーがカントリーに関しても新世代を評価し始めたということでしょう。主要部門もそうでしたが、カントリー部門も結果的に意外な受賞が少ないという意味で、受け入れやすい良い選考結果でした。
・R&B部門
最優秀R&Bパフォーマンス賞
- ココ・ジョーンズ / ICU
予想:シザ / Kill Bill →はずれ
最優秀R&Bソング賞
- シザ / Snooze
予想:ヴィクトリア・モネ / On My Mama →はずれ
最優秀R&Bアルバム賞
- ヴィクトリア・モネ / Jaguar Ⅱ
予想:ヴィクトリア・モネ / Jaguar Ⅱ →あたり
最優秀プログレッシブR&Bアルバム賞
- シザ / SOS
予想:シザ / SOS →あたり
> 4問中2問正解。シザさんとヴィクトリアさんの寡占になりそうでしたが、ココ・ジョーンズさんも受賞しました。ほとんど知らなかった人ですが、ココ・ジョーンズさんはディズニー・チャンネル出身で、子役として表に立つ業を経験したのち歌手に転身、去年この "ICU" でR&Bシンガーとしてメジャー・デビューした人のようです。マイリー・サイラスもオリヴィア・ロドリゴもディズニー・チャンネルの子役出身で、もうなんか「ディズニー・チャンネルで子役デビュー~グラミー賞受賞」が冗談ではなく意味のあるつながりになっています。いい言葉が思い浮かびませんが、スターダムへの王道?ということでしょうか。
・ラップ部門
最優秀ラップ・パフォーマンス賞
- キラー・マイク feat. フューチャー、アンドレ3000 & エリン・アレン・ケイン / Scientists & Engineers
予想:ベイビー・キーム feat. ケンドリック・ラマー / The Hillbillies →はずれ
最優秀メロディック・ラップ・パフォーマンス賞
- リル・ダーク feat. J.コール / All My Life
予想:リル・ダーク feat. J.コール / All My Life →あたり
最優秀ラップ・ソング賞
- キラー・マイク feat. フューチャー、アンドレ3000 & エリン・アレン・ケイン / Scientists & Engineers
予想:ニッキー・ミナージュ、アイス・スパイス & アクア / Barbie World →はずれ
最優秀ラップ・アルバム賞
- キラー・マイク / Michael
予想:ドレイク & 21サヴェージ / Her Loss →はずれ
> 4問中1問正解。ここに関しては、ここまでの記事で書いてきた感想とは真逆で驚きと不満を隠せません。おそらく世間的にも最も受賞が期待されていなかった人が3つも賞をとったという感じで、決してラン・ザ・ジュエルズのキラー・マイクさんを攻めるつもりはないのですが、さすがに何だこれと思いました。一応 "Scientists & Engineers" を聴きましたが、素人の自分には何がドレイクやニッキー・ミナージュの音楽より強いのかよく分かりません。つまり、レコーディング・アカデミーの好みによる選考である部分も確実にあると思われ、そこはちょっと残念でした。ラップは庶民的で、今や大衆音楽なんだから、(世間的に)ニッチなところが3つも賞をとってしまうのは興ざめですし、グラミー賞への期待値も下がってしまいます。2023年は確かにヒップホップが弱かった年でしたが、なんだか今回のこれでグラミーがそれをさらに推し進めてしまっている気がして、それも良くないなあと思いますね。なお、彼以外の唯一の受賞者(フィーチャリング・アーティストを除く)、リル・ダーク "All My Life" の受賞は他方ですごく良かったです。コイ・リレイ "Players" なんかもそうだと思いますが、こういったメッセージ・ソングこそ、受賞して歴史になるべきだと思いますね。ドレイクやニッキーさんのゼロ受賞は波紋かもしれませんが、私はひとまず獲るべき作品が獲ったことに安堵しました。
(新設の賞)
最優秀ポップ・ダンス・レコーディング賞
- カイリー・ミノーグ / Padam Padam
予想:カルヴィン・ハリス feat. エリー・ゴールディング / Miracle →はずれ
> 1問中0問正解。他のサイトの予想も "Miracle" が多かったため、かなり有力なんだと思ってちょっと自信を持っていたというか、安心していたのですが、裏切られました。オーストラリアのディスコ・スター、カイリー・ミノーグの "Padam Padam" がウィナーです。同曲はイギリスでTop10入りしてたころに少し聴いたことがあったものの、予想の段階では軽視していたのが事実。ダンス部門だから、カルヴィン・ハリスかデヴィッド・ゲッタかなと推測してましたね。...ただ、ベテランでもヒット曲を出せばまだまだグラミーを受賞できるということが示されて、これも夢があるなあ、とも。最近ではマドンナもUKチャートでTop10入りしていて、人気が衰えないのは本当にすごいですね。
採点結果・・・8点。...8点!!10点もいかないか~...、う~ん...。ラップ部門以外は意外ではない受賞だったので当てることができなくもなかったわけですが、自分の予想を見返しても大きく外していると思うところはなく、どの予想も堅実にいってたかなと思います。なので、不振だったのは運が悪かっただけではないかなと思えますね。最後に、受賞結果について、改めてですが全体的にはやっぱり文句なしで良かったです。チャートとの距離は今回は十分近かったのではないでしょうか。年々縮まっていることを願います。...以上、偉そうな感想記事でしたが、読んでくださった方ありがとうございました。🦘