オコジョ、チャート・レビュー

洋楽チャートの感想や予想を長々と述べます。速報性はありません。

ニュージーランド、最新チャートを一瞥してレビュー

2024-02-17 | チャート・レビュー(その他)

最近、なんかディス・トラックが多いな...。

ミーガン・ジー・スタリオンが "Hiss" でニッキー・ミナージュを攻撃して、ニッキーもそれへのアンサー・ソングを出した。

この2人、仲悪かったの...?コラボしてたよね?前...。

ミーガンの "Hot Girl Summer feat. ニッキー・ミナージュ & タイ・ダラー・サイン"(2019) という曲で、

個人的にはいまだにお気に入り曲なのに...、いつから仲悪くなったんだろう?🌅



本記事の目標:ニュージーランドのチャートの特徴を理解する

ニュージーランドの音楽チャートを、初めて見てみようと思います。

予想としては、地理的に近いオーストラリアのチャートに似たチャートになっていて、

オーストラリアのチャートはアメリカ型だったので、つまりニュージーランドのチャートはアメリカ型だと思います。

ちなみに、ニュージーランド出身のアーティストって実は全然思いついてなくて、

"Glitter"、"Supalonely feat. ガス・ダパートン" で有名になったベニーさんくらいしか出てきませんでした。

調べたら、グラミー賞受賞歴のあるポップ歌手、ロードもいましたね。洋楽好きとして、忘れてはいけない人でした。💧



<シングル・チャートTop10>

(集計期間:2024年2月2日~2月8日)

(コメント)
> まず、チャートが何型かを断定したかったのですが...、少なくともTop10を見る限りでは微妙かもしれません。無理やり当てはめるとすれば、「グローバル型」でしょうか。現在進行形で新しくワールドワイドにヒットしている曲が、みんなここでも上位にランクインしている感じです。ちょっと特徴が弱かったので、どういう型のチャートかははっきりいえませんでした。

> ...それで、1位がYGマーリー "Praise Jah In The Moonlight"!(自分は)最近知ったばかりなのに、ニュージーランドではもう1位をとっちゃっています。しかも1位は2週目で、先週も1位だったよう。レゲエ・アーティストのボブ・マーリーの孫として有名なYGマーリーのこのデビュー・シングル、アメリカでは上昇中ではあるもののまだ下位。しかし、これも新人アーティストの1発目ではよくあることですが、アメリカが遅いだけかもしれません。

> 2位にフォーク・ロック・シンガーのノア・カハン!"Stick Season" が世界的にヒットしていることは知ってはいましたが、もう各国で1位か1位間際といったレベルに達しているんですね。気になってオーストラリアのチャートも調べてみましたが、オーストラリアでもすでに1位でした。"Stick Season" はノア・カハンのヒット・シングルの中では個人的にはあまり好きではない方ですが、チャート・アクションは興味深いです。

> 3位はジャック・ハーロウ "Lovin On Me" で、もうこれは安定ですね。6位のテイト・マクレー "Greedy" とこの曲は、今年の1~2月に大ヒットした曲としてほとんどの英語圏のチャートで上位にランクインしていると思われます。"Lovin On Me" は同国において1位も記録済みなので、特別ヒップホップが流行りにくいとか、そういうのもなさそう。万国共通のヒットなら、全然ニュージーランドでもヒットするということですね。

> 「最新ヒット枠」としても、ワールドワイドにそうだといえるベンソン・ブーンの "Beautiful Things" とテディ・スウィムズの "Lose Control" がしっかり上がってきています。そんなこと言ってられないかもしれませんが、遠い地域出身のアーティストだからといって、比較的聴かれないとかもなさそう。...ただ、逆に出身が近いアーティストの順位が比較的高いというのも今のところないので、どうなのかな?と思います。

> 7位の "Murder On The Dancefloor" の大ヒットは、一方で、ヨーロッパ型かなと思います。アメリカやカナダではまだTop20入りすらできていないので、同曲はグローバルな大ヒットというにはまだ早く、つまりニュージーランドは(オーストラリアもそうでしたが)UKやアイルランドあたりの人気音楽の影響も受けているかもしれません。もしかして...と思って11位以下もスクロールしてみましたが、やはり "Prada"、"leavemealone" など(北米では違うが)現在ヨーロッパでも順位が高い楽曲がいくつか見受けられました。極端な言い方ですが、ヨーロッパ独自色の強いヒットも入る、といった感じです。ようやく少し特徴が見えてきました。

> 8位の Corrella はニュージーランドの8人組レゲエ・バンドらしくて、ここにきて初めてローカルなヒットが見えました。失礼ですが、ここでしか上位にランクインするヒットになっていないようなものです。ただ...、細かいことを言うとこれもまた普通、というか特徴が弱くて、経験的にだいたいTop10に1曲はローカルなヒットがあるものです。ニュージーランド発の世界的スターが少ないうえ、ローカルな曲も世界的な流行歌のバイラルにはかなわないとなるとこうなるのは自然の摂理かもしれませんが、う~ん...、もうちょっと特徴がほしかったな、と...。

> 最後、"Never Lose Me" と "Cruel Summer" はどちらもアメリカ色強めのヒットにみえますが、意外とイギリスやアイルランドでも順位が高いのでグローバルなヒットといえます。北米との関連はこう見ると薄めなのでしょうか。他の国ではそれほどヒットしていない、もしくはもう上位にランクインしていないようなアメリカ色の濃い曲でいうと、シザ "Snooze"、ドージャ・キャット "Paint The Town Red"、モーガン・ウォーレン "Last Night"、"Thinkin' Bout Me" 等が例示できますが、それらはいずれもニュージーランドではTop20圏外。やっぱり、ヨーロッパ市場からの影響の方が大きそうで、万国共通のヒットも、ルートはみんなそこ経由なのかもしれません。


<11位以下>


(一応...。そういえば、Top10はみんなソロ曲だったな。コラボなかった。)

> 先ほども述べた通り世界的なヒット曲がある程度あった(#12、#13、#18)一方で、ヨーロッパ色の濃いヒットもちらほら。#14、#15、#16のほか、#20のケニヤ・グレース "Strangers" も結局北米ではイギリスほど売れてなくて、やはりこれもヨーロッパ色強めかなと。ちなみにこれらの多くはダンス・ミュージックの要素が強い楽曲になっていて、ダンス・ソングは北米では比較的売れにくいことが分かります。逆に、ニュージーランドでは普通にヒットする、ともいえますね。

> ローカル・ヒットもあるものの、やはり多くはなく。ジャンルについても少し考えを巡らせましたが、特定のジャンルを拒んだり、逆に押し上げたりといった特徴はなく、柔軟なチャートになっているようです。なお、曲が大ヒットするスピード(チャートが世界的な流行に替わるスピード)は、標準的だと思います。特別遅いとか、そういったことはないといえるでしょう。


サマリー

・ニュージーランドのチャートは、基本的にヨーロッパの音楽市場の影響を受けていて、どちらかというと「イギリス型」。

・ローカルなヒットはあるものの、チャートを占有するほど多くはなく、威力も強くない。

・特定のジャンルを拒んだり好んだりといった傾向がなく、多様な音楽がヒットする。また、新曲が売れる早さも標準的。



(おわりに)

予想、外れてましたね...。

オーストラリアのチャートも、実はイギリス型だったかもしれません(言い訳)。

とはいえ、また一つ知識が得られて良かったです。将来使える機会が絶対限られる知識ですが。

本記事をここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。本記事が何らかの参考になれば幸いです。

...チャート・レビュー(その他)シリーズ、終了!



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