世の中は慌しい師走ですが、慌しくない我が家。
先ごろ「灯台からの響き」を読んで、
また宮本輝さんの作品を読みたくなりました。
昔(30年くらい前)、彼の作品を何冊か読んだのですが、
はて、何を読んだかなぁ?
でも、最初に読んだのは確か「錦繡」だったような・・・

1985年発行とあります。

ある事件が元で、愛し合いながらも離婚した夫婦が、
十年の歳月を経て、偶然の再会。
「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、
まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした。」
二人の往復書簡だけで構成された小説です。
今は手紙の時代とは言えないけれど、
手紙でなければ伝えられなかった・・・
孤独の人生を生きて来た二人が過去を振り返り、今を見つめ、
最後には、未来に向かう姿を描いています。

内容は徐々に思い出して来ましたが、再び読み終えた今、
深い感慨に浸っています。
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