菅首相の退陣で株価が高騰、という皮肉めいた状況の日本ですが、世界の経済を牽引する米国の状況は暗雲が立ち込めています。
米国の直近の新規陽性者数と死者数です。
新規陽性者数
9/3 約30万人
9/4 約56000人
死者数
9/3 約4000人
9/4 約500人
相変わらず1日の差が大きいですが、新規陽性者数・死者数ともに今年始めの最悪の時期と同じような水準の増加ペースです。
世界的に見るとヨーロッパこそ増加が抑えられていますが、他のほぼ全ての地域がデルタ株の感染拡大が抑えられていません。
特にアジア地域で深刻なため、世界へのモノの供給が不安視されています。
各国のインフレ懸念は変わりませんし、輸送コンテナ不足も一向に改善しません。
日本でもトヨタの部品供給不足による生産の4割減を筆頭に、現実の問題となりつつあります。
その中で、世界経済の中心である米国で再度 感染拡大が大問題となったら、世界経済はどうなるのでしょう。
ワクチンの3回目 ブースター接種を行い、経済再開に無理をしてでも進もうとする先進国。
対してワクチン供給不足に苦しむ途上国。
先進国のエゴによるアンバランスが、先進国に跳ね返る状況が近い将来訪れるように思えてなりません。
こんな状況のなか、日本の政治は総裁選という「政局」1色です。それを当然のように盛り上げるメディアに、「ここぞ儲けるチャンス」とばかりに高騰する株価。
「狂乱」としか思えません。