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映画・舞台の感想や俳優さん情報等。基本各種メディア込みのレ・ミゼラブル廃。近頃は「ただの日記」多し。

50年目のゴジラ

2005-08-04 10:22:14 | 映画・DVDレビュー
ゴジラ FINAL WARS スペシャル・エディション

東宝

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やっと出ましたな。
東宝はいっつもソフトの出るのが遅い。おまけに高い!
夫と息子は公開時に観に行きました。私が、かつて父と共に観に行ったSWの最終作を自分の息子と共に観に行くことに感慨を覚えたように、夫も、自分の父親に連れられて観に行っていたゴジラシリーズ50年目の最終作(と言ってるけど、どうだか…)を、息子と共に観ることに感慨深いものがあったようです。
で、彼らが「今回は面白かったよ」と言っていたように、私もこれは面白いと思いました。
但しこの映画に関しては、アマゾンのカスタマーズレビューにもあるように、「面白い!快作!」か「駄作!観るに堪えず!」か、両極端の評価しかないと思います。
それでも、平成になってからのシリーズが「まあ面白いけど…」や「まあこんなもんかな」程度のものが多かったことを思うと、快挙と言っていいでしょう。

しかし、こういった傾向の作品だと、必ず出て来るのが「戦争と『核』への批判(でないにしてもそれなりの視座)がないゴジラ映画なんて」という批評。
それは半分は当たっているし、私もまあそう思わないでもない。1954年制作の最初の『ゴジラ』を成り立たせていたものはまさにそれだったのだし、だからこそ、あの映画は非現実的な存在を扱いながらも、異様なリアリティあふれる傑作たり得たのだ。
が、言ってしまえば、その視座はカラー第一作の『キングコング対ゴジラ』(1962)の時には既に失われていたものでもある。何しろ「もはや戦後ではな」かったのだから。

だから ----- そういう「硬い話は措いといて」ゴジラシリーズを初めとする東宝特撮映画への知識や思い入れが深いほど、随所に見られる「くすぐり」や小ネタっぽい台詞にはニヤリとしてしまうし、人間同士のアクションや怪獣バトルは、今時のお子ちゃまをも満足させ得るものになっていると思います。が、それ以外の人にとっては全くダメかも知れません。言ってしまえば、オタクと子どもだけが楽しめる映画だということです。
私自身は「オタク」に属するので大いに楽しめました(笑)。我らの怪獣王が破壊の限りを尽くした後の「あの」クライマックスには、不覚にもホロリと来ましたし。

しかし、私だって、いわゆるウルトラ世代ではあっても、元来こっち方面のオタクではなかったんですよ……自分が育った頃にはゴジラはマイナーな存在でしたし。
それが今では、ゴジラ映画長年の悲願だった轟天号(それも飛行タイプ)との共演に喜び、「X星人」「ゴラス」等の固有名詞や「神宮寺」「波川」などという人名にまで反応してしまうようになったのは、誰のせいなんだか……

出演者では、北村一輝の怪演と、最初のゴジラ映画と最後のそれとに出ることとなった宝田明(こちらも怪演)が見所でしょうか。

それにしても、同じ襲撃されるにしても、カマキラスやエビラに街を破壊されるのは嫌だなあ…
実は「ゴジラ好き」であるらしいデイヴィッド・ウェナム氏は、シドニーを襲ったのが、かつてNYに出現したアメリカ版ゴジラ(主演はジャン・レノとマシュー・ブロドリック)だったことについて、どうお思いになるでしょうね。
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