本日、ちょっと理由があって久しぶりに映画『ロード・オブ・ザ・リング』スペシャル・エクステンデッド・エディションDVD(旅の仲間)を観ました。
いやあ、やっぱり面白いです!ストーリーはもちろん、台詞だって殆ど憶えているのに、観始めると夢中になって時間を忘れるし、同じように感動します。
──と前振りをしておいて何ですが、本日の話題はまたも『センゴク』で失礼します
なんで自分はこの漫画にはまったんだろう?と、このところつらつらと考えていました。
もともと戦国時代そのものに興味があったからということもありますが、この時代を扱った他の漫画や小説、ドラマ、映画、またゲームではなくて、なぜ「これ」なのか?と考えると、あの明智光秀に驚いたあまり──じゃなくて(もちろんそれもあるけれど)、『ロード・オブ・ザ・リング』を観たときの感覚に似ていたからなのかも知れないと思い到ったのです。
原作『指輪物語』も長年愛読していますが、ヴィジュアル面でのインパクトや演出も合わせて、映画化作品との近似性を感じます。
これは極めて個人的な感覚であって、うまく表現できないのだけれど、それを観た(読んだ)とき、こちらの心に照射される「色」みたいなのものが似ていたということです。
感覚的なことなので、具体的にどこがどう似ているのかと問われると、やはりうまく説明できませんが、最も判り易く言うなら、圧倒的な戦闘描写と、その中で実際に戦い、行動し、感じ、考える人たちの描写が共にになされているところ、ということでしょうか。
信長や秀吉といった英傑たちを直接語るのではなく、仙石権兵衛秀久という人物を主人公(視点的人物)に設定したことが、実に効果的だったと思います。
戦争というものを大局から見たときのそれに勝利する軍略的(あえて「ゲーム的」と言いましょうか)快感と、その一方、前線で繰り広げられる血腥く泥臭い戦闘が同時に描かれた──単純化して言うならマクロとミクロそれぞれの視点から「合戦」を描いた作品ですが、後者については、権兵衛たち織田軍だけでなく、敵方にも浅井家の雑兵や、誇り高い甲州兵の小隊長等、無名ながら精一杯戦い、生き、死んで行った人間たちがいたということも描かれています。彼らもまた「権兵衛」であり「秀吉」であったかも知れないのです。
先ほど、映画LOTRに似た感じを得た、と書きましたが、『王の帰還』原作のペレンノール野の戦いをピピンの視点で終わらせるのって凄いなあ、と感嘆したことなども思い出しました。
そんなわけで、『指輪物語』や『ロード・オブ・ザ・リング』がお好きなら一読して損はない、とお奨めしておきます。
英雄自らが「魔王」と称しているような世界ですが、それはまあ(『シルマリル』その他の)フェアノールのようなものだとお思い下されば……あの御方も焼き討ち撫で斬り上等!でしたからね
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