センゴクバトルランキング (KCデラックス)宮下 英樹,ヤングマガジン編集部講談社このアイテムの詳細を見る |
戦国月間(笑)続行中。というわけで、本日はここで紹介した『センゴク天正記 7』と同日発売された「ビジュアルガイド」『バトルランキング』について。
ムック判でカラーページも多く、登場キャラクターの人気投票結果が掲載される一方、名高い合戦の解説や史跡、名城案内、甲冑や家紋解説、一級史料とその読み方などにかなりのページを割いています。多岐にわたる内容と言うより、漫画『センゴク』シリーズのファンブックとも戦国時代全般のガイドブックともつかない感じがしました。宮下英樹さんと、歴史学者・本郷和人氏、作家・東郷隆氏による座談会はまあ面白かったけれど。
それより『桶狭間戦記』関連小特集と、上記お三方及び「取材班」による古戦場取材記が嬉しかったです。
巻頭の「好きな武将ランキング」って、『センゴク』登場武将限定ではなかったんですね。
1位の信長様は当然として、2位3位が真田幸村、伊達政宗だったことに仰天!昨今の人気や風潮を反映した結果なんでしょうね。関ヶ原くらいまでシリーズが続くなら、幸村(信繁)はゴンベエ(&徳川秀忠)絡みで出て来る可能性もあるけれど、政宗はどうなのかなあ……
4位5位が武田信玄と山県昌景というのは、このシリーズに於ける武田家人気を反映しているようで、こちらは納得できました。
で、6位7位が明智光秀と上杉謙信なんですが……この見開きページ、はっきり言ってコワイです 「隈取り」光秀と「プー○ン」謙信公が並んでるんですもん。ここだけ見たらどういう漫画かと思いますぜ
ところで、光秀は「生年不詳」じゃなくて享禄元年(1528年)生まれになっています。信長様より6歳上。『センゴク』ではそれで行くんですね。「本能寺の頃67歳」設定じゃなくて良かったです(笑)。
光秀の設定と言えば、座談会で宮下さんが「信憑性には欠けるけれど」と言って出して来たのが、光秀好きなら大抵知っているけどあえて口にしない禁断の「ヅラ」ネタ!
まあネタ元が光秀に好意的とは言えない『稲葉家譜』だしねえ……でも、『センゴク』光秀のあの髪がヅラだったらかなり嫌です(笑)。
そして、この「武将ランキング」ベスト10には、秀吉がはいっていないんです。竹中半兵衛さんはランクインしていましたが。
でも、『センゴク』シリーズ限定「好きな男性キャラクター」の方には、主従仲良く名前が上がっていました。『センゴク』秀吉って、稀に見る漢前(内面が)な秀吉で、私はかなり好きなんですが、信長様や半兵衛さんはともかく、光秀や武田家の皆さんより下位というのが意外でした。
ちなみに1位は仙石権兵衛秀久くん。ほんとか!? いやまあ、一応主人公だしね。「好きな合戦」1位が三方ヶ原というのも意外と言えば意外ですが(長篠かと思ってました)、やはり権兵衛にとって意味ある戦いだったという点が評価されたのかも知れません。
というわけで、バラエティに富んだ内容ではありますし、全体を眺めるもよし、好きなページや特集だけ読むもよし、という一冊でした。