エミリー・ワトソン主演、デイヴィッド・ウェナムやヒューゴ・ウィーヴィング等オーストラリア俳優が共演の英豪合作映画『Oranges and Sunshine』(2010)が、アメリカで10月21日より限定公開されています。
これは、前世紀から1960年代初頭にかけて、英国の児童養護施設の子供たちが、労働力としてオーストラリアに強制移住させられ(肉親が生存している子たちも多かったので殆ど拉致)、様々に虐待されていたという実際の事件を元にした作品。その非道な政策を明るみに出し、彼らのアイデンティティをあらゆる意味で回復しようと奔走する実在のソーシャルワーカーを演じるのがワトソンさんで、デイヴィッドやヒューゴさんは元・子供たちを演じています。
このことについて英国政府が公式に謝罪したのは、まさに2010年になってからだったそうです。
限定ながらアメリカでも公開されるということで、各ニュースサイトや情報サイトにレビューが上がって来ていて、Google News のこの辺りでまとめて見ることができます。
また、デイヴィッドも登場のクリップがこちらに上がっていました。
米国のファンにとっては、久しぶりに劇場で観られるデイヴィッド出演映画ということになりますね。
英では既にDVDが出ていますが(豪もそろそろ?)、米メディアが取り上げるとなると、やはり影響力が違うと思います。この勢いで日本でも公開を、と期待したいですが、テーマが英豪間の深刻な社会問題、出演者の顔ぶれも世間一般から見れば地味──ということでは、やはり難しいでしょうか。せめてDVDだけでも出してくれたら嬉しいのですが……