昨夜の雨が止み、午後には晴れてくるとの予報でしたが、午後になっても雲が多く、気温はむしろ午後の方が低かった気がします。
気圧変化のせいか今日も眠くてたまらず、起床は遅めでしたが、昼少し前に駅前まで出ました。お弁当とお惣菜の店から新発売されたお弁当が記念価格で安くなっていると聞いたもので……コンビニや本屋さんでも少し買い物して、早々に帰宅。冬季オリンピック北京大会のフィギュアスケート・エキシビションの放送を観るためです。
それにしても、気温は低いのに湿度が高く、ちょっと出かけただけなのに汗をかきました、こういう気候は苦手です。
さて、エキシビション。競技ではできないはじけた演技やバックフリップなどが見られるのも楽しみですが、ROCのシェルバコワ選手が見せてくれた、今の競技では歓迎されない(?)美しいスケーティングやロングスパイラルにも魅了されました。競技用のキツいメイクなしだと、本当に可憐な少女なんですよねえ……
そして羽生選手。エキシビで何を演じるかが注目の的となっていましたが、清塚信也さんのピアノ編曲による「春よ、来い」(松任谷由実)でした。足がかなり痛かったようで、ジャンプは前半の3Aのみ。それだけでもかなり負担だったことでしょう。後半でも入れたかったと思いますが……それでも、羽生選手らしい多彩な技術やステップ、全身をフルに使い、指先ひとつにまで神経を行きわたらせた表現は見事なまでに美しかったです。今後、競技を続けるのかプロの世界へ行くのかは判りません。とにかく勝負の世界に身を置きたい人だとは思いますが、まずはゆっくり休養して傷や痛みを治してほしいものです。お疲れ様でした。そしてありがとうございました。
エキシビが終わった後、少し横になったら、本当に昼寝してしまいました。
夕食は早め軽めに食べ、すぐお風呂に入って、大河ドラマとオリンピック閉会式に備えます。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。
まずは福原の都の後白河院、そして清盛のシーンから。頼朝が挙兵に失敗し死んだと思い安堵していた清盛だが、そこへ宗盛が頼朝生存の報をもたらす。必ず頼朝を討てと激怒する清盛。
小泉孝太郎さんの宗盛くん、この時代を扱った他の作品に出てくるような「無能な跡取り」じゃなく、いつもなんだか間の悪い苦労人として描かれているようで不憫です。
一方、その頼朝の命を請け、和田義盛と共に上総広常の許へ援軍要請に向かう義時。「この戦、おれが付いた方が勝つ」と豪語し、頼朝は大将として担ぐに値する人物かを問う上総介に、真っ直ぐ頼朝の持つ「強運」を説く。誠実さと共に「その方が先々お得です」みたいなことを言うしたたかさもあり。また、上総介の館で大庭方の使者として訪れていた梶原景時とも対面。義時から頼朝を見逃した理由を問われた景時は「天が味方していると感じたから」と答える。
その頃、伊豆山権現に隠れていた政子たちの許へも、頼朝が安房に逃れて無事との報が届く。僧兵たちの襲撃を受けるも、頼朝の異母弟(義経の異母兄)阿野全成の手引きもあり、寺を脱出する——んですが、この全成さん、カッコよく唱えた九字の真言が全く効をなさず、とにかく逃げましょう!となるコントみたいな展開でした。
さて中心人物たる頼朝が、時政を再び甲斐の武田信義の許へ赴かせ、その不在中にしていたことが——近在の漁師の娘・亀を引き込んでの浮気!
その深夜に夜討ちを受け、すわ大庭方の急襲か!と跳び起きたところ、実は人妻だった亀の夫による襲撃だった。と思ったら、本当に大庭方(と言うか平家方?)の夜襲も来た!と思ったら、武士たちと漁師たちが戦闘を始め(ツイッターでも言われてましたが漁師さん強すぎ)、あわやというところで、密かに控えていた三浦義村に援けられて本当に命拾いする頼朝。なんですか、このコント展開 ともあれこれで佐殿の「強運」は証明されたわけで……
後に頼朝の愛妾「亀の前」となるであろう亀さんを演じているのは江口のりこさん。このところ『野田ともうします』で毎日毎日お顔を観ていたので不思議な感じもしましたが、最近ご活躍続きで何よりです。
何はともあれ命拾いした頼朝の許へは、上総介より先に下総の千葉常胤が(首桶を手土産に…)援軍を申し出ていた。それより遅れ、やっと重い腰を上げ、それでも二万の兵を率いて参じた上総介を「遅い!」と一喝する頼朝。遅参する者など戦場では役に立たぬ、今すぐ帰れとの叱責により、上総介は却って頼朝方に付くことを決意するのだった。
互いの「価値」を計り合うこの腹芸の応酬。主導権を得るため、ここぞというとき強気な態度に出て、それにより寧ろ相手を心服せしめる頼朝のカリスマ性(人たらしとも言う)にゾクゾクするシーンでしたが、その直後こっそり「(上総介)顔怖い」とか言っちゃうんですね。またそんなオチが
そして——その頃、奥州の藤原秀衡の許から旅立とうとする一人の若武者あり。彼こそ頼朝の異母弟にして軍略の天才たる九郎義経であった。
というところで本日これまで。今回もシリアスパートとコントっぽい展開やオチとの落差が絶妙でした。千葉常胤との出会いも上総介との応酬も基本的には吾妻鏡に忠実なのに、その活かし方や捻り方が本当に面白いです。
大河ドラマの後は北京オリンピック閉会式。いつもなら【クラシック音楽館】を放送するEテレも今日は閉会式(手話通訳付き)放送です。
流し見していましたが、オーソドックスな美しい演出で、ストレスなく見られました。しかし、これが終わったらまた——というキナ臭い世界情勢。各国選手入り混じっての和気藹々とした様子は楽しいけれど、「平和の祭典」とはその中でのみ平和という意味なのか、とも思ってしまいます。