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『ケリー・ザ・ギャング』

2005-12-20 17:03:24 | オーストラリアとその映画・演劇
ケリー・ザ・ギャング

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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"300"のデイジー情報に盛り上がるあまり出しそびれていた、ネッド・ケリー関連話。

有名なネッド・ケリーの甲冑を、どこかで見た記憶が…と思っていたら、11/19付エントリーで紹介した『オーストラリア映画史』のカバーの裏表紙に当たる部分に、1906年製作『ケリー・ギャング物語』のスチール写真があったんですね。
この映画は、ネッド・ケリーを扱った映画として最も古いのはもちろん、長編劇映画としても世界最古の部類なのだそうです。

しかし、現在最も入手し易いのが、今回紹介のこのDVDであることは言うまでもありません。オーストラリアでは当然の如く大ヒット、しかし日本では劇場未公開という作品です。
私は、以前「オーランド・ブルーム ツイン・パック」と称して『チャンピオン』こと "The Calsium Kid" とのカップリングで発売されたものを持っています。
主人公ネッドを演ずるのはヒース・レジャー。オーランドは相棒のジョー役で、主役という訳ではありませんが、他の出演者にジェフリー・ラッシュ、ナオミ・ワッツ、ジョエル・エジャートン等、結構なオージー・オールスターを揃えたこの映画も、オーリが出ていなかったら日本でDVDが発売されることもなかったんだろう(それも、字幕に日本語吹替までつけて!)と思うと、オーランド様様です。

特典では「語りつがれるネッド・ケリー」として、ケリー一味の実録はもちろん、12/18付エントリーで取り上げたシドニー・ノーランの連作にも触れ、彼らを描いた幾つもの過去の映画作品についても紹介しています。
その中には、なんとミック・ジャガーがネッド・ケリー役の映画なんていうものもあったんですね!その方面には疎いのですが、彼もアイルランド出身なんでしょうか?

映画の内容自体は、本当にネッド・ケリーと彼の家族や仲間たちのエピソードを過不足なく描いている、という感じで、しかし「ただそれだけ」ということになると、なるほどオーストラリア以外ではそれほど熱狂的に受け入れられるものではないだろうな、と思いました。
その中でちょっと面白かったのが、ケリー一味追討の総責任者ヘアー警視役ジェフリー・ラッシュ。
当然、彼らとは対立する関係だし、容赦なく一味を追い詰めて行く訳ですが、彼の「最後のひと言」に救いがあって、この役をこの名優が演じる意味を見ることが出来ました。

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4 コメント

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この話を見て (名無し)
2005-12-21 09:35:25
この話を見て警察がどれだけ嫌な仕事かわかったよw
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そうは言っても (Q)
2005-12-22 20:36:11
悪徳警官もいれば、「任務」を忠実に行う人もいる訳だしねえ。ジェフリー・ラッシュはそういう優秀な猟犬の奥行きをちゃんと感じさせる演技をしていたと思いますよ。

警視は警視でも、ジャベールとはまた全然違う感じで。
返信する
Unknown (バーンズ)
2006-08-26 12:52:49
僕はこれ、一年前くらいにレンタルした記憶があります。暗い雰囲気、漂う情念、悲劇へと進むしかないストーリーという点ではマカロニウェスタンぽくもありましたが、やはりイタリアとも違うオーストラリア独特のものでしたね。でもじつは、最後まで見ませんでした(汗)。この映画における”暗さ”というのが僕にはちょっとダメだったのかもしれません。

もしかしたらオーストラリア版「ヤングガン」になれたかもしれないと思うとちょっと残念。

「ヤングガン2」はだいぶ前に見ましたが最近になってやっと「1」を見ましたね。このシリーズはアメリカの伝説とも言えるビリーザ・キッドの物語を描いてますが、仲間がばんばん死んでいくにも関わらずアメリカならではの痛快さ、清々しさ(決して大雑把な物ではなく)が感じられ好きです。またエミリオ・エステヴェスとかキーファー・サザーランドの演技も格好良くて。

話は変わりますが「ラストサムライ」はトム・クルーズが嫌いというわけではないですし、日本人俳優の海外での評価は素晴らしいのですが、連日の絶賛報道に少々退いて未だに見てないんです(近日日曜洋画劇場で放映予定だそうなので見てみるかな)。でも同じ監督の「グローリー」という作品は好きでした。デンゼル・ワシントンのアカデミー助演男優賞受賞作として知られてますが、主演が童顔小柄のマシュー・ブロデリックだったので、同じ路線で「ラストサムライ」の大佐がもしエミリオならな~とつい思ってしまいます。まああの作品は親日家のトムならではの物なんだとは思いますが・・・・・・・・

トムとエミリオはデビュー時期も誕生年も同じ、もしかしたらトムと肩を並べる存在になってたかも・・・・・・(「ミッションインポッシブル」で競演してたけどエミリオは序盤で退●だし)

でも最近は監督としての新作が賞レースで注目されるかもしれないそうで、キーファーは「24」などで頑張ってるし、ヤングアダルトスター達もそれぞれの道を歩んでるんですね。ただ最近ルー・ダイアモンド・フィリップスがDVで起訴されたのはショックでした。



とまあ、ヒューとは全然関係ない話や、ヤングガンシリーズを見てなければ全然わからない話を長々と書いてしまい、すいませんでした。

「ヤングガン」も今リメイクすれば絶対オーランドは候補になるでしょうね。ヒューが演じるとすればヤングガンズではなくビリーと対決する保安官パット・ギャレットの方かな。とここで無理矢理ヒューにつなげてみる。

そういえばカウボーイを演じるバズ・ラーマン最新作は一体どの程度進行してるのかなあ。

第2次対戦下の重厚な歴史ドラマともロマンチックな大冒険活劇(?)とも聞いてますが・・・・・・・・・
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Australians all let us rejoice (Q)
2006-08-27 00:59:50
バーンズさん、お久しぶりです。

すみません、『ヤングガン』は観てないです…



『ケリー・ザ・ギャング』は、オーストラリア・ウェスタン(?)としては、あれでもかなり美化して描いている方だと思いますよ。

日本未公開の"The Proposition"なんて、サム・ペキンパーも顔色ないほど汚くて暗くて暴力的です(が、私は好きです…)。



それにしても、最近になって、オーランドの方がヒース・レジャーより年上だと知って驚きました。

彼はこの映画でジェフリー・ラッシュと知り合い、そのすすめで海賊映画に出たそうですね。

当時ヒースとナオミ・ワッツの仲を取り持ったのはオーリィだとも言われてますし、豪州移住を考えているという噂もあるし、案外オーストラリアと縁ある人みたいです。



バズ・ラーマンの新作は2月にクランクイン予定ですが、ヒューへの最近のインタビューで、「ぜひ劇場で観たい、劇場で観ることに価値があると思わせる映画にしたい」と、監督と話し合ったと言っていました。

ちなみに、この監督と主演俳優ですが、ミュージカル要素は皆無らしいです。
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