
2010年8月30日、川崎市多摩区の南菅中学3年生の男子生徒のいじめられた友人を守れなかったとの遺書を残して自殺した問題。私はすでに事件が起きた直後、一本の電話が私の事務所に入り、いじめ自殺の事件を知った。それから行動を開始。
南菅中学の教頭先生と会い、自殺した生徒の詳しい話を聞くことになった。教頭先生も今年赴任したばかりである事を聞き、多分あまりこの学校の全体像が、良く分からなかったと思うし、生徒達の事も良く知らなかったと思う。その面に関しては気の毒だと思うが、窓口が教頭先生だから仕方が無い。
しかし、教頭先生が窓口では私も聞きづらい事でも知ってる事は話しをしなければならず、中身の話は知っているという事で、話しがどんどん進み、そのつど教頭先生に対して厳しい言葉で聞く事にした。確かに教頭先生からすれば、余りにも突然の出来事に動揺していたが無理も無い。
それから何回か学校に行っては、私の聞いてる情報や教育委員会との話し合いの事や、これからの動きや考え方、それに学内の事。とにかくこの学校はあまりまとまりがない学校であると感じた。
それから多摩区役所に於いて、元児童被害者支援センター代表と私が、教育委員会の〇〇氏と他1名と会い、色々この問題に関しての話しを聞きながら私らの調べた内容について話し合いをした。
かなり我々の調査した内容と教育委員会の調査と、ほぼ一致した。我々は亡くなった生徒の名誉だけは何としても守らなければならない。それに彼の命をかけて、いじめは絶対許さないという遺書を残し、社会に告発した。強い意志を持った生徒だ。この生徒の残していった遺書を読んだ限り、決して弱い生徒ではない。本当に強い信念を持っていないと、絶対出来ない行動だ。
それから最後、川崎市役所本庁に於いて、我々4人の各代表と教育委員会の〇〇3人の話し合いをし、それから教育委員会に対して、公開質問状を提出。今回のいじめ自殺の問題に対し、学校の責任についてとか学校を管理監督をする教育委員会に対する責任問題、当然教育長にも最高責任者として責任をどのように取るのか。生徒が1人が亡くなっている重大性を考えれば責任は回避できないだろう。その後、議員会館に行き複数の市会議員と会い報告。
その後神奈川県警は25日、同級生3人を暴力行為処罰法違反容疑で横浜地検川崎支部に書類送検した。当時13歳の同級生1人は同じ非行内容で児童相談所に通告した。県警は自殺との因果関係は不明としながら「暴行に該当する」として立件した。
今回、改めて生徒が残していった遺書と今回の4人が生徒に対していじめを繰り返していた事に対し検証したいと思う。
まず生徒は、いじめを受けた友人を助けてやりたいと泣きながらお母さんに報告。それに対し、お母さんから、「助けてやりなさい」と言われ行動を起こした。当然、お母さんは担任に、子供からいじめの話しを聞いた事を話している。普通、泣きながら友人を助けてやりたいと言う話しを受ければ、誰だってただ事ではないと認識するのは当たり前の話だ。
それを聞いた担任は、自分1人で判断しないで教頭先生や校長先生に報告するのは、当たり前の話であって、その届出を怠った為にいじめがエスカレートし、ついには彼までが、屈辱的ないじめに遭う事になった。
神奈川県警は25日、同級生3人を暴力行為処罰法違反容疑で横浜地検川崎支部に書類送検した。当時13歳の同級生1人は同じ非行内容で児童相談所に通告した。県警は自殺との因果関係は不明としながら「暴行に該当する」として立件した。
報告書案によると同級生4人は、昨年5月~今年3月にかけて、男子生徒をからかったりズボンや下着を脱がしたりした。この事に対しても複数の別の生徒が4人のいじめを担任の教師に伝えても、上司に報告無し。
とにかくこの学校は、以前同じようないじめがあった。その内容は当時1年の男子生徒が同級生達に眼鏡を隠されたり、下着を切り刻まれるなど、悪質ないじめを受け、不登校になり卒業式は出席出来なかった。それに対し、市教委と学校は校内に「いじめ撲滅対策委員会」を設置、教職員のいじめに対する認識が薄いと判断。定期的に教員が生徒と2者面談する事によって、いじめの兆候を知ることと教師が生徒の悩みを聞きだす体制を作る事にした。
それに対して今回の事件、結局はスローガンだけ立派だが、ここの教師達は何もしてこなかったと云っても過言で無いだろう。私も事件の後、何回か学校に行ったが、何か空気が読めない。風通しの悪そうな雰囲気に冷たさを感じた。
それと教育委員会との話し合いの中で、私達が調査し1番感じたのは学校の教師達の間の連帯が無いのではないかと思っている。この学校は生徒数が少ない割には、教師に対する信頼度は薄いのではないかと思うのと同時に、前回のいじめ問題でもそうだが、学校で決めたいじめ防止対策に対しての認識がまるで無かった事が、このような悲しい事件に発展した。
少なくても教師と生徒との風通しのいい関係があったならば、こんな事件は起きなかった筈だ。この学校の教師の怠慢というしかない。それと本庁で我々と教育委員会の話しの中で、我々が問題視しているのは、全国の都道府県別校内暴力発生件が神奈川県が全国1位。政令指定都市の中で横浜市・川崎市とトップに走っている。しかも何年間、この暴力は加害者と被害者が必ずいる。被害者になれば当然学校に行きたくなくなるだろう。そうなれば不登校しかない。この暴力を学校から少しでも無くそうと思えば、我々は10日間もらえば学校を正常化に出来る。
その代わり我々のやりかたに口を出さないでもらいたい。それに我々が作成したポスターを学内に貼る事。その約束を要求したが返事が無かった。ならば、学校の教師が一枚岩になって校内暴力を無くす事など、決して難しい事ではない。何故、やらないのか、出来ないのか。返事を待っていたが答えが出てこない。では出来なければ我々がやるしかないだろうと話しをし、当然、我々の価値観でやりますけどね。
何年経っても校内暴力が全国1位では県民から学校の教師達に対して、何故校内暴力を無くそうとする努力をしないのか。県民として毎年恥ずかしい話しだ。決して自慢できるものではない。せっかく日本1の松沢知事が頑張っているのに、何故やろうとしないのだろう。我々だったら校内暴力位、鎮めるのは別に難しくはない。単純に学校の校長を先頭に教師達が一枚岩になって校内暴力に勇気を持って立ち上がる事。こんな事が出来ない事自体、やろうとしないからだ。学校は教育の現場、生徒が安心して勉強が出来なければ、ただの遊び場に過ぎない。
ただ学校がやろうとしないだけだ。ただ残念なのは沢山居る教師の中に、俺が学校を変えてやるという正義感の持った教師がいないのが残念だ。しかし今回南菅中学校3年の生徒はいじめを受けた生徒を助けようと立ち上がった。しかし、相手が4人逆にいじめに遭い学校の教師の不手際によっていじめを解決する事が出来なくなり友達へのいじめを止められなかったという主旨の遺書を残して自殺をしたというより告発だ。神奈川県の多くの教師達に警告、何故貴方達は学校の校内暴力に対して体を張って立ち向かい、安心して学生達が勉強が出来る教育の場を作らないのか。それとも勇気がないのか。その気がなければ学校から去れ。教師失格だ。
今回南菅中学校3年の生徒は遺書の最初に『「困っている人を助ける・人の役に立ち優しくする」それだけを目標に生きてきました」』と書いてある。これだけの信念を持っている生徒や教師が今いるだろうか。だからこそ、彼はいじめをやっている人間を許せなかったのだ。この生徒は自分の理想に対して学校や生徒が動かなかった為に限界を感じ遺書を書き友達十数人に最後の言葉を書き、家族には自殺する3日前に笑っている写真を撮り家族に残した、今まで本当にありがとう。そしてさようなら。と書き、いじめは絶対に悪い事なんだと、メッセージを残し、命を絶った彼の行動に対し教育関係者は、しっかり胸に受け止めて、いじめをなくし正常な教育の場として生徒をしっかり守らなければならない責任がありはしないか。
私はご両親から遺書は見せて戴いたけれど、遺書の公開だけはしないで頂きたいと云う強い言葉がありましたが、私はこの遺書を見て、本当に優しい子で決して気持ちのブレル生徒じゃなく、強い信念を持った生徒であると確信している。それに十数人の友人にも最後の言葉を残している。そればかりか、家族には彼が天国に行っても悲しんでもらいたくないという気持ちか、最後の笑っているおどけた写真を撮り、残して逝った。本当にそこまで気を配った、彼の人間性を思うとやりきれない思いがする。今、1番日本人に欠けているのは人間の情だ。自分さえ良ければいいんだという人間が多すぎはしないか。それと彼は家族に対し、俺が死ぬのは家族のせいではない。だから哀しまずに俺の死を糧として、全力で生きていってください。それにもうひとつ。俺の臓器が無事だったら、それを売って、そのお金でお婆ちゃんやお爺ちゃんの治療に使ってください。それが俺に出来る唯一の罪滅ぼしだから。今まで本当にありがとう。そして、さようなら。
最後に残した句が、
~君がため尽くす心は水の泡 消えにし後は 澄み渡る空~
当然、このいじめた相手の名前は書いてありますし、その他の事も色々書いてありましたが、今回どうしてもこの生徒が書き残した言葉を見てもらいたいと思い、彼の人間性と深い愛情を皆さんに読んでもらい、改めて今の家族関係の崩壊、友人同士の殺し合い、援助交際、性の低年齢化、児童ポルノ、強制わいせつ、一家皆殺し等、日本の歴史上見ても類例を見ないと言っていい今の社会。だからこそ今回の自殺をした彼の思いを我々が社会に伝えていくことが1番大事な事ではないでしょうか。それによってこの社会を昔のように、お互いに助け合っていく社会に取り戻すきっかけを彼は警鐘したに違いない。と私は思っております。
連合会として皆さんにお願いしたいのは、彼の死を絶対に無駄な死にしてはいけないと思っております。彼は命を賭けて、いじめを許すなと皆に遺書を通して訴えた意義は大きい。決して忘れて貰いたくない。それもいじめを受けている友人を助ける為に立ち上がった、彼の勇気と正義感。もし廻りで、誰かをいじめている生徒がいたら、皆で助けてやる事。また、その現場を教師が見かけたら体を張ってやめさせろ。暴力を振るっている生徒に多少の体罰は仕方がない。とにかくいじめは皆で止めさせることは絶対出来るはず。
皆、勇気を持って行動しよう。教師も同じ学校から暴力を無くし、安心して勉強ができる環境を学校に作ろう。校内暴力追放。