小生、駐在中(二度パリに駐在しています)、インターネットもなく、ましてナビゲーションシステムもありませんでした。
小生の性格上、車でのプライベートの旅行は原則行き当たりばったりでした。
見知らぬ場所のホテルを予約して、時間通りに到着することができないと思っていました。 それより適当にに走って、時間になったらホテルを現地で探して泊まっていました。
その時は年末おそらく大晦日だったと思いますが、40年位前のことではっきりしませんが、妻と一才の娘を連れてはっきりした目的地もなく旅行をしました。行き先はリヨンからスイス方面だったと思います。
おそらくリヨンからスイス方面に向かう途中で暗くなりホテルを探しました。
道路は高速道路ではなく地道でした。
ドライブは田舎道で所々に集落がありました。
暗くなってきて、やっとホテルを見つけチェックインすることが出来ました。
そして夕食はと思いましたが、ホテルにはレストランはなく朝食だけのサービスでした。ホテルの近くにはレストランらしきものはありませんでした。
ホテルに聞いたところ、ちょっと車でゆけばいいレストランがあるとのことで地図を書いてもらい行くこととしました。
辺りは暗くなっておりはっきりしませんが、レストランはポツンと一軒家状態で林の中にあったような気がします。
もう辺りは真っ暗でした。
真っ暗でしたが、レストラン開店にはじかんが早かったようでお客様用の駐車場には車は止まっていませんでした。
恐る恐るドアを開けて中に入ったところ誰もいなく呼んだところギャルソンが出てきてくれました。入り口に星のようながマークがあったようですが、気にも止めませんでした。おそらく開店時間前に、赤ちゃん連れの東洋人のカップルの登場で店としては嬉しくない客だったかもしれません。
ギャルソンは快く店内に案内してくれて、ほぼ中央の席に案内してくれてベビー用の椅子も持ってきてくれました。とても丁寧で親切な対応でした。
店内に入って周りを見たところ、パリの高級レストランのような豪華ではありませんが、田舎のレストランとは思えないような、非常に雰囲気の良い広い上品なレストランでした。 広いレストランの店内でほぼ中央の席にベビーと夫婦二人だけでした。食器類はいわゆるフルコースのアレンジでした。ちょっと場違いのところに来てしまったような気がしましたが、接客は丁寧で親切でした。 パリなど、高級レストランでは赤ちゃん連れは敬遠されることが多いと聞いていましたが、そんなことは一切ありませんでした。
そんなこんなでオーダーをしました。
そして、最初に出てきたのがスープでした。そしてその出し方にビックリ衝撃を受けました。
広い店内をギャルソンが台車で大きな日本流に言えば大きな土鍋(実際はもっと格好の良い蓋つき陶器の鍋)を運んで来ました。台車をテーブルの横に着けて我々のテーブルの皿を取ってお玉でスープを注いでくれました。てっきりスープの入った皿を持ってくると思っていましたが、実際は二人分としては遥かに量のおおいスープを陶器の鍋に入れて持ってきたのです。スープの台車はそのままテーブルの横に置かれ、ギャルソンはおかわりが必要ならまだ沢山あるから呼んでくれと言いました。
もちろん、暖かいスープがとても美味しく空腹だったこともあり二人ともお代わりをしました。
その後メイン、デザートも美味しく雰囲気接客も良く楽しい時間を過ごしました。食事が終わる頃には、店内はお客さんで一杯になっていました。
値段はとてもリーズナブルだったと記憶しています。このレストランは一生の思い出となりました。
ホテルに帰ってスタッフに訪ねるとあのレストランはここらでは有名な三ツ星レストランだとのこと。そういえば入り口に星のマークがあったこと思いました。
いまとなっては、場所も名前も思い出せませんが、こんなレストランがフランスの片田舎にあり、食事も接待サービスも雰囲気も最高のレストランでした。
ミッシュランの評価は食事だけではなく雰囲気、接客すなわち[おもてなし]も評価の対象、全く納得です。
40年位前のことですが、今になって気になってネットで調べて見ましたが、やはり分かりませんでした。現在もレストランが存在しているかどうかも分かりません。
フランス国内で三ツ星は30店位でした。 そして驚いた👀‼️ことに日本人シェフの店がありました。 本当に凄いです。良く考えたら、おもてなしは日本人の特技でした。
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