普通の職場なら、半年も休めば、首になりますよね。
2019年の夏に鬱が悪くなって、8月から合唱のお仕事を休んでいました。そのまま復帰できないまま、2020年はパンデミックのためロックダウンに入り、先月まで合唱はありませんでしたが、先月からリハーサルを再開し、今日はパンデミックが始まって以来初めてのChoral Evensong(合唱による夕方の祈り!?)でした。つまり、私にとっては、2年ぶり。
私が合唱に来なくなって、色んな人から温かいメッセージを頂きました。その中でも、一番うれしかったのは、当時、末期がんを患っていたゴードンさん。テノールの男性です。パートは違うけど、趣味が同じ写真とか、彼も鬱病を持っていたり、いろいろ共通点がありました。彼がメッセージをくれたのは、2019年の11月。私はもう、世の中には必要のない人間だと思っていたので、合唱も辞めようと思っていました。でもすごく説得力のある彼の言葉が、私の心に届いたんです。私はあの時、また合唱に復帰することをゴードンさんと約束したんです。でも、すぐにはできなくて、少しづつ戻ることにしたのですが、ご存知の通り、パンデミックが始まってしまいました。
その後、ゴードンさんの癌は良くなることはなく、2020年の3月に亡くなりました。1964年生まれだから、早過ぎる。彼が撮ってくれた写真が、たくさん残っています。
今日は、ゴードンさんの奥様とも会えました。彼との約束も果たせた。
2年前は、人がみんな怖かったのに、今日はみんなやさしく見えた。娘と間違えられたり、髪の毛を切ったせいで、別人と思われたり。でも、そこには、会話があって、人と人のつながりがあって。まだ、みんなと一緒に飲みに行く元気はないけど、そのうちね。歌の人達の飲む量って、金管楽器の人と良い勝負(笑)。100年前の大聖堂の書類にも、聖歌隊のメンバーのアルコール代の予算がすごい金額で組み込まれてあった。