あ、待って!? 帰らないで!! (^-^;)
タイトルは酷いけど、記事は真面目に書きますから!!?
需要を読む、と言うのは、本当に大変な事ですよね。
商品開発に関わってみえる方々に取っては、深刻に胃が痛くなるお話です、ホント。
自動車業界なんか、特にそうですよね。
コンセプトを決めて、設計をして、『売り文句』を決めて、ようやく『新型○○、誕生(定型文^^;)』と発売されるまで、相当のスパンがあります。三年でしたっけ、五年でしたっけ。
つまり、顧客の先々の需要を読んで、その数年前にコンセプトを決めなければなりません。
長年に渡ってトヨタに次ぐ二番手を堅守していた日産が、突然下降線を辿って行ったのは若くない方々には衝撃の記憶として残ってみえると思います。
あれもですね、「RVやミニバンの時代は来ない」と読んだ日産の大きな誤算でした。
逆に、意外とも言えるホンダは急躍進を遂げ、そのまま主力大衆車をミニバン化させたところで、また逆に勢いを弱めてしまいました。「この時代はまだ続く」と、ホンダも読み違えてしまったわけです。
読み違えてホクホク顔をする場面もありますよね。
スズキの『ワゴンR』が、まさにそれでした。
コンセプトとしては、本当は「男性が乗っても恥ずかしくない、こじんまりとしないカッコイイ軽自動車」と言う事で、規格いっぱいに車室のスペースを取って、車高も確保したスタイルを打ち出しました。
ところがこれが、女性に大変ウケました。学生さんから主婦層、高齢者に至るまで、こぞって手を伸ばしたわけです。
『需要』の観点で掘り下げてみましょう。
・女子学生層
若い感覚から見ても、『カワイイ』『イケテル』と言う事で、センスとして高い評価を受けました。
アクセサリーでデコレートしたい『おにゃのこ』に取って、いっぱいアクセサリーを付けられて、しかも、それがよく映えるので大喜びです。
また、この点は男子学生にも同様に受け入れられ、かっこいいシールなんかもいっぱい貼れました。
・主婦層
荷物をたくさん乗せられるので、お買い物に便利。車室が広いのでチャイルドシートとの相性も抜群なだけでなく、子供を乗せても狭さを感じさせず、ぐずりにくくなりました。
子供の友達を乗せたり、また親御さん込みで乗せたりしても狭苦しくない。また、それを子供が自慢したり、自慢されたりしますよね? そうなると他の主婦も負けじと買い換えました。
また、節約したいけど家族を乗せたいパパに取っても好条件で、この年齢層も男女を問わず取り込みました。
・高齢層
なにしろ身体が弱ってみえますから、自然な姿勢で運転出来るのは好評でした。
また、狭く感じないのに視界は良好、車体感覚も掴み易く、狭い駐車場でも楽々。
それまでの軽自動車と比べて、ずんぐりむっくりで愛嬌のあるフォルムが、お孫さんの様に可愛く見えて愛着を持たれたりと、高齢の方々にもセンスが受け入れられました。
もちろん、これも男女を問わず顧客を集めました。
こういったケースを、『需要の爆発』と呼ぶことがあります。
誰かが欲しい物は、みんなが欲しい。
ただし、顧客が欲しいと言う物を差し出すだけでは、ここまで飛びつかないわけです。
例えば、『大きい車が欲しい』と聞いて、大きい車を作った。
『パワーがある車が欲しい』と言われたから、強いエンジンを載せた。
これを買うのはどういった状況かと言いますと、
『これを買おうと思って来て、望んだ物を買って行く』
と言う事ですよね。常識ですよね。当たり前にある情景だと思います。
これを打ち破ったのがコンビニエンスストア業界のトップ、セブンイレブンでした。
別の物を買いに来たけど、目に入った物に『おっ、こういうのが欲しかったんだよ』と言う、
『潜在的な需要』
を客の前に提示する事で、
『需要の爆発』
を誘い、手を出させるわけです。
レジ横に、おまんじゅうがあったとします。
本来おまんじゅうは、カテゴリに沿ったそれ用の棚がありますので、わざわざレジ横に置かなくても商品は店頭に並びますよね?
ところが、飲み物を買いに来た人。弁当を買いに来た人。電池を買いに来た人。
全然、「おまんじゅうを買いに行こう」と思って来たわけでもない人たちが、レジ横のおまんじゅうを見て「ちょっとカゴに入れてもいいかな」「お茶に合いそうだ」「弁当だけで足りないと思っていた」「電池換えたら、これ食べて休憩しようかしら」となり、手を伸ばすわけです。
「買おうと思って来たわけじゃないけど、買っちゃった」と言うのがミソだそうです。購買意欲を持ってから手を伸ばすまでのスパンが一番短いのは、こういった『自分でも気付かなかった欲求』なのだそうで、せいぜい100円ぐらいプラスしてもいいか、あ、2個買ってもいいな、と言うのが積もり積もって、売り上げとしては客単価(客一人当たりの平均売り上げ)の底上げで大幅にアップするわけです。
ちょーっと、例を変えてみましょうか^^;
異性を選ぶのも、これも需要ですよね。
あの子が欲しい。あの子じゃワカラン。この子が欲しい。この子じゃ(略
モテる人、モテない人ってまぁ、どうしても差はあったり、理由もあったりはしますが、『究極的な需要』として、絶対を誇る異性って居ないですよね?
もし居たら大変です。
全ての男性が『この女性が一番だぜ!!』と思う女性。
全ての女性が『この男性が一番だわ!!』と思う男性。
究極の需要があるならば、この世でカップルはその二人だけしか存在出来ません。あとは全部妥協とか、そんな悲しい事は考えたくありませんね?^^;
それぞれの男性に取って『一番の女性』はまちまちであり、また、女性に取ってもそうでしょう。
つまり、需要と言うのは元々、みんなが別々の方向を向いているわけですよね。
なので『求められて、買われた』物は、そっちを向いた人しか手に取らないわけです。これが、表面化した需要ですね。
それが『求めてなかったけど、買っちゃった(てへ』だと、そっちを向いてなかった様々な客層が手に取って行きます。これが『需要の爆発』なのではないでしょうか。
『風が吹けば桶屋が儲かる』なんて言いますが、何かのきっかけに対して、集中的に需要が起こります。きっかけのうちに対応しないと商売敵に出し抜かれてしまうので、先を先を読まなければ『チャンスロス(機会損失)』を生んでしまいます。
降らないと踏んで傘を持たずに出たサラリーマン達が、突然の夕立に慌ててみんな傘を買いに店を訪れる。
『買うつもりじゃなかったけど、買っちゃった(てへ』
あなたの会社は、ちゃんと傘の在庫を揃えてみえるでしょうか?(^-^)
←例のアレです!! お気が向かれましたら。
タイトルは酷いけど、記事は真面目に書きますから!!?
需要を読む、と言うのは、本当に大変な事ですよね。
商品開発に関わってみえる方々に取っては、深刻に胃が痛くなるお話です、ホント。
自動車業界なんか、特にそうですよね。
コンセプトを決めて、設計をして、『売り文句』を決めて、ようやく『新型○○、誕生(定型文^^;)』と発売されるまで、相当のスパンがあります。三年でしたっけ、五年でしたっけ。
つまり、顧客の先々の需要を読んで、その数年前にコンセプトを決めなければなりません。
長年に渡ってトヨタに次ぐ二番手を堅守していた日産が、突然下降線を辿って行ったのは若くない方々には衝撃の記憶として残ってみえると思います。
あれもですね、「RVやミニバンの時代は来ない」と読んだ日産の大きな誤算でした。
逆に、意外とも言えるホンダは急躍進を遂げ、そのまま主力大衆車をミニバン化させたところで、また逆に勢いを弱めてしまいました。「この時代はまだ続く」と、ホンダも読み違えてしまったわけです。
読み違えてホクホク顔をする場面もありますよね。
スズキの『ワゴンR』が、まさにそれでした。
コンセプトとしては、本当は「男性が乗っても恥ずかしくない、こじんまりとしないカッコイイ軽自動車」と言う事で、規格いっぱいに車室のスペースを取って、車高も確保したスタイルを打ち出しました。
ところがこれが、女性に大変ウケました。学生さんから主婦層、高齢者に至るまで、こぞって手を伸ばしたわけです。
『需要』の観点で掘り下げてみましょう。
・女子学生層
若い感覚から見ても、『カワイイ』『イケテル』と言う事で、センスとして高い評価を受けました。
アクセサリーでデコレートしたい『おにゃのこ』に取って、いっぱいアクセサリーを付けられて、しかも、それがよく映えるので大喜びです。
また、この点は男子学生にも同様に受け入れられ、かっこいいシールなんかもいっぱい貼れました。
・主婦層
荷物をたくさん乗せられるので、お買い物に便利。車室が広いのでチャイルドシートとの相性も抜群なだけでなく、子供を乗せても狭さを感じさせず、ぐずりにくくなりました。
子供の友達を乗せたり、また親御さん込みで乗せたりしても狭苦しくない。また、それを子供が自慢したり、自慢されたりしますよね? そうなると他の主婦も負けじと買い換えました。
また、節約したいけど家族を乗せたいパパに取っても好条件で、この年齢層も男女を問わず取り込みました。
・高齢層
なにしろ身体が弱ってみえますから、自然な姿勢で運転出来るのは好評でした。
また、狭く感じないのに視界は良好、車体感覚も掴み易く、狭い駐車場でも楽々。
それまでの軽自動車と比べて、ずんぐりむっくりで愛嬌のあるフォルムが、お孫さんの様に可愛く見えて愛着を持たれたりと、高齢の方々にもセンスが受け入れられました。
もちろん、これも男女を問わず顧客を集めました。
こういったケースを、『需要の爆発』と呼ぶことがあります。
誰かが欲しい物は、みんなが欲しい。
ただし、顧客が欲しいと言う物を差し出すだけでは、ここまで飛びつかないわけです。
例えば、『大きい車が欲しい』と聞いて、大きい車を作った。
『パワーがある車が欲しい』と言われたから、強いエンジンを載せた。
これを買うのはどういった状況かと言いますと、
『これを買おうと思って来て、望んだ物を買って行く』
と言う事ですよね。常識ですよね。当たり前にある情景だと思います。
これを打ち破ったのがコンビニエンスストア業界のトップ、セブンイレブンでした。
別の物を買いに来たけど、目に入った物に『おっ、こういうのが欲しかったんだよ』と言う、
『潜在的な需要』
を客の前に提示する事で、
『需要の爆発』
を誘い、手を出させるわけです。
レジ横に、おまんじゅうがあったとします。
本来おまんじゅうは、カテゴリに沿ったそれ用の棚がありますので、わざわざレジ横に置かなくても商品は店頭に並びますよね?
ところが、飲み物を買いに来た人。弁当を買いに来た人。電池を買いに来た人。
全然、「おまんじゅうを買いに行こう」と思って来たわけでもない人たちが、レジ横のおまんじゅうを見て「ちょっとカゴに入れてもいいかな」「お茶に合いそうだ」「弁当だけで足りないと思っていた」「電池換えたら、これ食べて休憩しようかしら」となり、手を伸ばすわけです。
「買おうと思って来たわけじゃないけど、買っちゃった」と言うのがミソだそうです。購買意欲を持ってから手を伸ばすまでのスパンが一番短いのは、こういった『自分でも気付かなかった欲求』なのだそうで、せいぜい100円ぐらいプラスしてもいいか、あ、2個買ってもいいな、と言うのが積もり積もって、売り上げとしては客単価(客一人当たりの平均売り上げ)の底上げで大幅にアップするわけです。
ちょーっと、例を変えてみましょうか^^;
異性を選ぶのも、これも需要ですよね。
あの子が欲しい。あの子じゃワカラン。この子が欲しい。この子じゃ(略
モテる人、モテない人ってまぁ、どうしても差はあったり、理由もあったりはしますが、『究極的な需要』として、絶対を誇る異性って居ないですよね?
もし居たら大変です。
全ての男性が『この女性が一番だぜ!!』と思う女性。
全ての女性が『この男性が一番だわ!!』と思う男性。
究極の需要があるならば、この世でカップルはその二人だけしか存在出来ません。あとは全部妥協とか、そんな悲しい事は考えたくありませんね?^^;
それぞれの男性に取って『一番の女性』はまちまちであり、また、女性に取ってもそうでしょう。
つまり、需要と言うのは元々、みんなが別々の方向を向いているわけですよね。
なので『求められて、買われた』物は、そっちを向いた人しか手に取らないわけです。これが、表面化した需要ですね。
それが『求めてなかったけど、買っちゃった(てへ』だと、そっちを向いてなかった様々な客層が手に取って行きます。これが『需要の爆発』なのではないでしょうか。
『風が吹けば桶屋が儲かる』なんて言いますが、何かのきっかけに対して、集中的に需要が起こります。きっかけのうちに対応しないと商売敵に出し抜かれてしまうので、先を先を読まなければ『チャンスロス(機会損失)』を生んでしまいます。
降らないと踏んで傘を持たずに出たサラリーマン達が、突然の夕立に慌ててみんな傘を買いに店を訪れる。
『買うつもりじゃなかったけど、買っちゃった(てへ』
あなたの会社は、ちゃんと傘の在庫を揃えてみえるでしょうか?(^-^)
←例のアレです!! お気が向かれましたら。