男子新体操のブログ

男子新体操の普及と発展を願う人のためのブログ

マイナーって言うな! 熱いぞ男子新体操 強豪・恵庭南高を訪問(2008/07/25)北海道新聞

2008年07月29日 | 国内普及活動
マイナーって言うな! 熱いぞ男子新体操 強豪・恵庭南高を訪問(2008/07/25)北海道新聞

新体操といえば、レオタードの女子選手が優美にリボンをひらひら…。そんなイメージだが、男子にも新体操競技はある。女子に比べてマイナー競技とはいえ、最近はテレビのバラエティー番組やCMに登場し、じわじわと知名度も上昇。全国屈指の強豪校である恵庭南高を訪ね、新体操にかける男たちの姿を追った。(文・岡本玄吾、写真・加賀昌雄)

迫力の演技 女子と異質

 アップテンポな曲に合わせ、六人の選手がバック転や宙返りをしながら行き交う。かと思えば、六人が息をぴったり合わせて天に手を突き上げる。指や足の先までピンと張りつめた緊張感。踏み込み時の床の音や、「ハッ」「ハッ」という切れのいい息の声が体育館に響いた。

 アクロバティックで力強い動き。その迫力に思わず見入った。技と美を競うイメージの女子新体操とは、全く異なるものだ。ちなみに、ユニホームはランニングに長パン。当然といえば当然だが、女子のようなレオタードではなかった。

 正面には「忍耐」の旗。工藤直人監督の脇のホワイトボードには、高校野球さながら「高校総体(インターハイ)まで、あと○日 優勝!」と書かれていた。恵庭南高は昨年の高校総体で七位に入るなど、全国でも名門校として知られる存在なのだ。

 一-三年生の部員は二十二人。月曜日を除く週六日、みっちりと練習している。工藤監督が教える小中学生のクラブチームから来る生徒もいるが、多くは高校から始めた。

 入部の動機はさまざま。佐々木良憲君(三年)は「入学時のクラブ紹介で、先輩たちのバック転がかっこよかった」。中学時代に棒高跳びをやっていた角谷俊君(同)は「棒高跳びのマットで宙返りして遊んでいたら、中学の先生が新体操を勧めてくれた」。

テレビで紹介 知名度アップ

 男子新体操は日本が発祥。十三メートル四方のマット上で繰り広げる演技の構成と完成度などで得点を競う。団体演技は一チーム六人。女子のようにロープなどの手具と呼ばれる道具は使わず、宙返りなどのタンブリングと徒手体操が中心だ。演技時間は二分半から三分間。これとは別に、手具を使う個人演技もある。

 最近、バラエティー番組「一億人の大質問 笑ってコラえて!」(日本テレビ-STV)や「学校へ行こう!MAX」(TBS-HBC)などが相次いで男子新体操を特集。恵庭南高も今月、「笑ってコラえて!」に登場した。

 乳酸菌飲料メーカー・カルピスも今年四月から五月中旬にかけ、架空の「カルピスソーダ学園新体操部」がダイナミックに演技するテレビCMを全国放送し、話題を呼んだ。

 小学五年から新体操を続けるキャプテンの水本賢君(同)は「始めたときは、友人から『リボンとかボールを回すの?』とからかわれた」という。しかし、テレビなどの影響で、最近では男子新体操が理解されてきたと感じている。

感動共有へ地道な練習

 今年の高校総体は八月一日から埼玉県で開かれる。恵庭南高も技の切れなど細かい部分の調整を行い、最後の仕上げにかかっている。九月二十八日から大分県で開かれる国体への出場権も得た。

 徐々に知名度も上がり、ファンも増えてきた男子新体操。しかし、今回を最後に国体種目から外されることが決まっている。道内の高校では、地区大会に出てくるのは札幌東陵高と二校だけ。なかなかマイナー競技のイメージは払拭(ふっしょく)できないのも現実だ。

 体育館での練習で、本番さながら演技するレギュラー六人。体から汗が噴き出す。隣で練習していたボクシング部員も、その迫力につい見入っていた。

 「見ている人に、いかに感動を与えられるか。個々人のタンブリングができた、できないじゃない」と、工藤監督。そのためには、地道な練習を繰り返すしかないという。

 一度見たら忘れられないキレと迫力。男子新体操は熱い世界だった。

ブログランキングに参加してみました
にほんブログ村 体操・新体操
にほんブログ村 その他スポーツブログ 体操・新体操へ

人気ブログランキング【ブログの殿堂】
人気ブログランキング【ブログの殿堂】