佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

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マンモグラフィの本

2009年02月05日 23時19分10秒 | 独断!放射線科医の推薦図書
 久しぶりの推薦図書です。
 実は、再来週の土、日曜日(21,22日)に名古屋でマンモグラフィの試験を受けるので、そのために読んでいる本です。
 この本は、雑誌「画像診断」に連載されていた記事をもとに書かれています。

 まだ試験結果がでていないので、「オススメ!」と胸を張って言えないのですが…


マンモグラフィのあすなろ教室 (画像診断別冊)
石山 公一,佐志 隆士,角田 博子,大貫 幸二
秀潤社

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 僕は個人的に、こういった対話形式の本は苦手で、昔からあまり読まないのですが、この「あすなろ教室」は別でした。
 マンモグラフィは単純写真同様、CT,MRIといった断層画像よりも、情報の抽出および解釈に経験がいるところだと思います。最初のうちは、写真を見ても、いったいどこがおかしいのかわからない、解説の意味もわからない。なんとなく、こんな感じかなぁ?と自己流に解釈しても、それが正しいのかすらわからない、という状態です。

 この本は、経験豊富な上級者および、初学者、中級者の対話を通じて、そのわからないところを上手く伝えてくれています。
 ガイドラインは、エキスパートの思考過程をわかりやすくまとめたもの、というスタンスで書かれており、そこが、とても勉強になる一冊です。
 また、画像についてのみならず、病理や乳癌検診についてもわかりやすく書かれており、勉強の合間にさらっと読むのにも良い本です。