佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

放射線科医の日常や、診療紹介、推薦図書などをご紹介します。問い合わせ先等、詳しくはカテゴリー「はじめに」をご覧下さい。

映画の話とか

2009年02月24日 00時57分02秒 | オフタイム
今日、勤め先で研修医君の送別会があり、外科の先生とひょんなことから
今度のアカデミー賞の話になった。
実はまだ未見で申し訳ないのだけれど、あの「おくりびと」のこと。
いや、「おくりびと」はおいといて、もっくんの話。

 本木雅弘、シコふんじゃった、で立派な俳優の顔になったよね。

私も賛成。
アイドルから俳優への成長を感じさせる、見ごたえのある作品だった。
それより少し前の「ファンシィダンス」が本格的俳優デビューだろうか。
「シコふんじゃった」と「ファンシィダンス」、主演が同じだからと
無理に比べることもないけれど、どちらかというと前者が印象深い。

後者は「寺の跡取り息子が修行に出される」と不可抗力な展開な一方、
前者で主人公が廃部寸前の相撲部に巻き込まれるのは全くの身から出たさび。
巻き込まれた後の流れも実に情けなく、相撲という異世界の中で
イケメンもっくんは実に無力な思いをする。けれど最後には・・・

いわゆるスポ根の王道パターンなのだけれど、ラストシーンで主人公が
相撲部を背負ってゴニョゴニョ、という展開が実に映画的ですがすがしい。
就職決まってたのに何やってんだ、とか細かいことは置いておこう。
胸を張って心を決めた男の顔は実にかっこいい。

お寺の修行なり、相撲なり、一見あまり格好よさそうでもない(失礼)ことも
実は結構かっこいいとこあるんだぜ、というのは燃える展開だ。
加えて始まりが情けなければ情けないほど、新しい世界は彩りを鮮やかにする。
「おくりびと」で俳優・本木雅弘は、また新しい世界を見せてくれるのだろう。
そしてまた、かっこいい男の顔を見せてくれるのだろう。
映画館には行きそびれたけれど、来月のDVDはチェックしたい。
現実は映画のようには行かないかもしれないけれど
映画のように勇気を持つことくらいはできる。
心を決めた俳優の顔は、日々変わる僕らの日常に勇気を与えてくれるのだ。