佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

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第43回九州MRI研究会 膵内副脾

2008年01月26日 16時48分51秒 | 研究会・学会
 第43回九州MRI報告も残り少なくなってきました。

 症例の概略です。
 症例は80歳代女性。慢性心不全で加療中に、高血糖を指摘された。また、採血上CA19-9の上昇をみとめた。単純CT上、明らかな異常を指摘されなかったため精査目的にMRIが施行された。検査データ上、CA19-9上昇と軽度のCRP上昇あるのみで、その他明らかな異常値をみとめない。

 MRI所見:膵尾部にdynamic studyを含む全てのシーケンスで脾臓と同等の信号強度を呈する境界明瞭な結節をみとめる。MRCPでは、主膵管の拡張や狭小化はみられない。膵体部に主膵管と連続が疑われる小嚢胞が複数みられる。小嚢胞内には明らかな充実部分は指摘できない。

 解答:膵内副脾 解答者の先生は、脾臓と同様の信号パターンや結節の局在から比較的容易に解答に至ったようです。精査をするのであればSPIO-MRIを、とのコメントをされていました。また、CA 19-9の上昇はおそらくIPMNによるものでは?とのコメントもありました。

 ティーチングファイルより典型的な画像をもってきました。




 参考文献です。
Kim SH et al. MDCT and superparamagnetic iron oxide (SPIO)-enhanced MR findings of intrapancreatic accessory spleen in seven patients.
Eur Radiol. 2006 Sep;16(9):1887-97.

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