佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

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MRIの本

2009年06月08日 22時30分11秒 | 独断!放射線科医の推薦図書
 自分でMRIの勉強をしていると、スピンの挙動(歳差運動、RFパルスをかけて、倒して…)とそこから発生する信号、その信号をどのように得て、どのようにk空間を埋めて(k空間??)、画像化するのか?という基礎の基礎で何度もつまづいています。

 何冊か本を読んで、漸く「スピンエコー:SE」が一体どのようなものであるのかが、想像できるようになってきたかな?と思えるようになってきました。

 そんなわけで、なんとなく「難しそう…」と、避けていたこの本にも手を伸ばすことができました。

MRI「超」講義―Q&Aで学ぶ原理と臨床応用
アレン D. エルスター,ジョナサン H. バーデット
メディカルサイエンスインターナショナル

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 MRIの勉強をするヒトにとっては、有名な本の一つだと思います。
 まだ全て読めているわけではありませんが、基礎の物理学的なところで、目からウロコが落ちたので、ご紹介しています。

 これまで読んでいた本との違いは、コマの動きに例えられているプロトンのスピンについて、キチンと量子力学の観点からもふれられている点でした。もちろん、波動方程式などは、大学時代に少し聞いたことのある程度で、とてもキチンと理解はできませんが、「なんか、誤魔化されているような気がするんだよな…」という感じは解消されました。ただし、本文中に量子力学の観点にこだわりすぎなくてもいいですよ、と書かれているのも良かったです。

 じっくり、じっくり読んでいきたい本です。

 ちなみに、SEのところでは、ハーンエコーというものが紹介されていて、よりSEを理解できるようになったかもしれません。あと、リフォーカスという現象は、SPACE法など最近の複雑なシーケンスを理解するのにも役立つのかなぁ、などと思ったりもしました。

 さて、k空間を理解できるようになるのはいつのことか…

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