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再構成画像について-5 Maximum intensity Projection(MIP)とは

2008年04月03日 22時03分32秒 | ホームページ 再構成画像について
 Maximum intensity Projection(MIP)

 CT値(または信号強度)の最大値を示すものを投影する表示法です。下の画像は脳血管のMRアンギオグラフィー(MRA)をMIP表示したものです。このように信号強度が高いものやCT値の高い部分のみが描出されるので、画像がシンプルで見やすいという利点があります。



 この他、脳動脈瘤やもやもや病の診断や経過観察の際には、観察の対象範囲のみを取り出したPartial MIPを作成する場合もあります。

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5 コメント

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MIPとMPRの違い (timtam)
2010-05-02 18:01:25
消化器外科医ですが,症例報告を書いています.MDCTの前額断などの再構成の際のMIPとMPRの使い分け/得意不得意はどのようなものなのでしょうか? 当院のワークステーションではsoft次第で両方出てくるのですが,MIPのほうがわかりやすかったのですが・・・.
検索していて貴ブログにたどり着き,非常にわかりやすく書いてあったのでコメントをつけさせていただきました.お時間あればご教授ください.
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コメントありがとうございます (mune)
2010-05-02 21:25:29
timtamさん、はじめまして。
MIPもMPRもスラブ厚、スライス厚を変えることが出来るので、似た画像を作ることは可能です。大まかに両者の差を言うと、MIPは必要最小限の情報を抽出し、MPRは観察断面を変更するという画像処理です(と、僕は理解しています)。
では、具体的な使用方法の差は…
MIP像ではその投影面上で、最もCT値あるいは信号の高い物を投影していきます。そのため、造影MDCTであれば造影された血管構造(DIC-CTであれば胆道系も)などを連続性を持った画像として表示するのに適しています。気を付けたい点としては、骨など高吸収のものがある場合に重なってしまうことです(スラブ厚を変更するなどして対処することはできます partial MIPといいます)。なお、吸収値の低い構造を描出するのには向きません。MinIPという処理はありますが、CT画像でほとんど使ったことはありません。
MPRは、投影画像ではないので主に周囲との関係を見るのに有用です。色々な角度に振って観察すると、例えば、総胆管の走行に沿った断面を作ることなども出来ます(進化系が、curved MPRです)。
ご質問の回答になっていましたでしょうか?症例報告をお書きとのことですが、もう少し具体的なことでしたら、メールをいただけるとお役に立てるかもしれません。sagarad2007@mail.goo.ne.jpになります。
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ありがとうございました (timtam)
2010-05-08 22:10:26
言葉足らずの質問に早々にご回答いただきありがとうございました。お礼が遅くなり失礼いたしました。
虫垂の走行に関する再構成画像で技師さんにMIPです、と言われていたのですが、MPRでなくていいのかという疑問がわいてきていたので、非常に的確な回答であったと思います。ただ同じ画像を放射線科医にみせたところこれはMPRでしょう、と言われ、技師さんへの再確認はまだできていないので、MIPだったのかはまだ解決してません・・・。
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ウラワザ (mune)
2010-05-09 23:10:20
腸管の走行をある程度の連続性をもって、1枚の絵に描出するのは、実はなかなか大変な作業になります。蛇行の程度などにもよりますが、厚みの薄いMIPあるいは、厚みのあるMPRが有用な場合があります。出来上がりの絵は結構似ているので、パッと見ではどちらかわかりにくいかもしれません。あまり教科書的ではない、ウラワザ的な絵の作り方だと思います。もしこのような絵でなければ、一度おためし下さい!
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thin MIP (timtam)
2010-05-13 12:39:35
技師さんとともにワークステーションで見直し、thin MIPと判明しました。thin MIPの厚みを無限に薄くしたらほぼMPRということだと理解しましたがよろしいでしょうか。厚みのあるためか?MPRの画像よりわかりやすく、VRTに少し近いような印象でした。Siemensの64列でNet Stationというソフトでした。以上ご報告です。ありがとうございました。
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