廃墟はなんともいえない雰囲気をもっており、人を引き付ける何かがありますね。世間でも廃墟を訪ねる人がそこそこいるらしい。
私の住んでいる地域には、友ヶ島という島があります。友ヶ島といっても、実際にはそのような島はなく「地ノ島」「神島」「沖ノ島」「虎島」などの無人の島々をまとめて「友ヶ島」とよんでいるようです。その無人の島の一つ、沖ノ島に旧日本軍の作った砲台があり、それがラピュタ風の廃墟に似ているのため人気が出ているようです。
廃墟のある場所は山頂近くにありますから、そこそこの斜面を汗だくになって歩く羽目になります。軍事施設なので、地面を掘った場所に作れていたり、地下にあったりしますので、少しかび臭くひんやり涼しい場所でした。夏場は廃墟以外に釣り、キャンプ、海水浴、磯遊びなどを楽しむために来訪される方も多いようです。
砲台が出来るぐらいですから、要所に友ヶ島があるという事ですね。紀伊水道から大阪湾に侵入するためには、紀淡海峡を通らなければなりません。紀淡海峡に友ヶ島があり、そこを通る船舶を攻撃するために砲台が作れました。砲台跡の近くにある展望台からは、淡路島がはっきり見え、実際に多数の船が狭い紀淡海峡を行き来しているのが見えます。
幸い、作られた砲台は特に活躍する事もなく、終戦を迎えその後、廃墟になったようです。今は、関西国際空港の空港保安無線設備があり、空の安全のために活躍されています。
余談ですが、友ヶ島にはフェリーが唯一の交通手段です。人気シーズンである夏はフェリーが満員のため、希望の便にのれない場合もありますので、ご注意を。確実に乗るためには数時間前から余裕を持ってフェリー乗り場に行く必要があります。また、無人島なので、水の便は悪く島内にトイレの数は少なく、一部のトイレは水がでません。