土用の丑
2012-07-27 | 日記
今日は土用の丑、うなぎを食べて暑い時期を乗り切る栄養をつけようという習慣で、由来は江戸時代の平賀源内が、本来夏には売れないうなぎを売るために鰻屋から相談され、「う」のつく食べ物を食べると夏負けしないと宣伝しては?ということから定着したというのが説の一つらしいですが諸説紛々、いろいろな説があるようです。
ただ、夏はうなぎの旬ではなく、冬眠するために栄養を蓄える秋から冬にかけてのものには味がおちるようです。
しかしこのうなぎ、近年は稚魚であるシラスうなぎの不漁が続き、値段が高騰しています。おそらくは乱獲が原因で、米国政府がアメリカウナギなどを野生動植物の国際取引に関する条約(ワシントン条約)で規制するよう検討を始めるなど、うなぎをめぐる状況が騒がしくなってきているようです。
こうなると必ず出てくるのが「うなぎは日本の食文化。これを守ろう」という話です。もっともなじみの深いのは捕鯨問題であり、ついこの前はクロマグロの漁業規制騒ぎの時にも耳にしました。
しかしこの「食文化」という単語、ちょっと安直に使っているのではないでしょうか。
確かにクジラは縄文時代あたりにすでに捕獲(日本だけではなく、ノルウェーなどでも)されており、15世紀には太地あたりで組織捕鯨が確立し、大きな獲物に非力な人間が挑み、また捨てる場所がないほど、その全てを利用し尽くすという、歴史、文化と呼ぶにふさわしい事柄もたくさんあります。
しかし近代捕鯨の時代では、クジラは安い肉の代名詞のようになり、明らかに乱獲によってその数が激減し、そのことについての日本の責任は非常に重いと考えます。
またクロマグロについては、「回転寿司などで安く大量に消費されることがはたして食文化なのだろうか」。と書かれた記事を目にしましたし、大いに同意できることです。
私たちは目の前の利益や欲、また自国文化の保護を押し出してそれを理由にせず、もっと大きな目と懐を持つべき時代になってきたのかもしれません。少なくとも日本はそういうことが求められるだけの責任ある国であるという自覚は必要だと思います。
近年、謎に包まれたうなぎの生態が徐々に明らかになり、完全養殖に向けての道が開かれつつあるようですが、技術やコストなど問題はまだまだ多いようですが、「育てる漁業」はこれから間違いなく重要になってきますので、クロマグロの養殖共々、これに関わる人たちや機関を応援したいです。
さて土用のうなぎ。今日はこんなニュースがありました。
三重県のある老舗の鰻屋さん。創業は120年になるとか。ここに限らず土用の丑の日は例年売上が普段に比べて5倍くらいになるそうですが、あえて休業しています。
乱獲で数の減ったうなぎが増えて、日本にたくさんのシラスうなぎが来て欲しい。そのために今日は休むとのこと。目先のことより、長きにわたって、また「食文化」を守るために…。
さらに川に300匹ものうなぎを放流したそうです。
職は違えど、こういう気概で仕事をしたいものです。
金型、金属加工について何でもお問い合わせ下さい。
有限会社木村製作所
http://www7b.biglobe.ne.jp/~meister-kimura/
ただ、夏はうなぎの旬ではなく、冬眠するために栄養を蓄える秋から冬にかけてのものには味がおちるようです。
しかしこのうなぎ、近年は稚魚であるシラスうなぎの不漁が続き、値段が高騰しています。おそらくは乱獲が原因で、米国政府がアメリカウナギなどを野生動植物の国際取引に関する条約(ワシントン条約)で規制するよう検討を始めるなど、うなぎをめぐる状況が騒がしくなってきているようです。
こうなると必ず出てくるのが「うなぎは日本の食文化。これを守ろう」という話です。もっともなじみの深いのは捕鯨問題であり、ついこの前はクロマグロの漁業規制騒ぎの時にも耳にしました。
しかしこの「食文化」という単語、ちょっと安直に使っているのではないでしょうか。
確かにクジラは縄文時代あたりにすでに捕獲(日本だけではなく、ノルウェーなどでも)されており、15世紀には太地あたりで組織捕鯨が確立し、大きな獲物に非力な人間が挑み、また捨てる場所がないほど、その全てを利用し尽くすという、歴史、文化と呼ぶにふさわしい事柄もたくさんあります。
しかし近代捕鯨の時代では、クジラは安い肉の代名詞のようになり、明らかに乱獲によってその数が激減し、そのことについての日本の責任は非常に重いと考えます。
またクロマグロについては、「回転寿司などで安く大量に消費されることがはたして食文化なのだろうか」。と書かれた記事を目にしましたし、大いに同意できることです。
私たちは目の前の利益や欲、また自国文化の保護を押し出してそれを理由にせず、もっと大きな目と懐を持つべき時代になってきたのかもしれません。少なくとも日本はそういうことが求められるだけの責任ある国であるという自覚は必要だと思います。
近年、謎に包まれたうなぎの生態が徐々に明らかになり、完全養殖に向けての道が開かれつつあるようですが、技術やコストなど問題はまだまだ多いようですが、「育てる漁業」はこれから間違いなく重要になってきますので、クロマグロの養殖共々、これに関わる人たちや機関を応援したいです。
さて土用のうなぎ。今日はこんなニュースがありました。
三重県のある老舗の鰻屋さん。創業は120年になるとか。ここに限らず土用の丑の日は例年売上が普段に比べて5倍くらいになるそうですが、あえて休業しています。
乱獲で数の減ったうなぎが増えて、日本にたくさんのシラスうなぎが来て欲しい。そのために今日は休むとのこと。目先のことより、長きにわたって、また「食文化」を守るために…。
さらに川に300匹ものうなぎを放流したそうです。
職は違えど、こういう気概で仕事をしたいものです。
金型、金属加工について何でもお問い合わせ下さい。
有限会社木村製作所
http://www7b.biglobe.ne.jp/~meister-kimura/