下記の記事は日刊ゲンダイデジタル&https://allabout.co.jp/からの借用(コピー)です
「『夫に早死にしてもらいたい妻たち』は…意外といます」――。14日、ネット上に掲載された読売新聞社の「ヨミドクター」で、こんな過激なタイトルが付いた記事が注目を集めた。大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授で、内科・循環器・性機能専門医の石蔵文信氏のコラムだ。
<離婚もできない上に、夫からのストレスにさらされている妻が、夫の早死にを望むのは、ある意味、自然なことかもしれません。>
石倉医師は出版社のアンケート調査結果などを踏まえ、子供の親権や財産分与の問題などから離婚したくてもできない妻が少なからずおり、結果として夫の死を望むようになる――などと“解説”している。
この記事がネットのランキング記事の上位に入る状況自体が夫にとっては複雑な心境だろうが、コラムの中に出てきたネットサイトを見ると、さらに背筋が凍る思いがするに違いない。月間サイト利用者が18万人突破――などとある、「だんなDEATH NOTE(旦那デスノート)」だ。
トップ画面には<夫に今すぐ死んで欲しい。毎日思っている。お願いだから死んで。世の中にはお前より素晴らしい人達が生きられないとか不公平だ。>などとあり、夫の早死にを望むような書き込みが多数ある。
<旦那は今日も生きている。ゲンナリしてしまう。本当にしんどい。死んでくれ、今すぐに死んでくれ。私の精神の安定と幸せの為に、今すぐに死んでくれ。>
<旦那愛用の太田胃散(粉末)にシテロンパキシル混入。見事、胃の中へ成功。 朝のお見送り笑顔で、いってらっしゃい。>
「DEATH NOTE(デスノート)」(大場つぐみ原作、小畑健作画)は2000年代初めに「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載された漫画で、ノートに名前を書かれた人は必ず死ぬというストーリー。「だんな―」の書き込みは死を望む相手の名前こそないものの、書き込んでいるであろう妻の夫に対する恨み、憎しみの感情や言葉がこれでもかとストレートにつづられている。
夫に早死にしてほしい妻…背筋も凍る「だんなDEATH NOTE」
旦那デスノートの過激さ..……妻にとって望ましくない7つの夫事例
1:家事・育児への不参加夫
こんなときになぜ、手伝ってくれないの!?
もともと「だんなデスノート」というサイトは30代がユーザーの中心であるため、やはり夫の家事・育児への不満が多く見られます。妻が40代、50代になると夫への要望も変わってくるのですが、子供が小さく、なおかつ共働きの多い30代では、やはり「家事・育児をしない夫」への不満があちこちで爆発しています。
さらには「ゴミ出し程度で『俺はやってるぞ感』を押し付けてくる」といった、旦那様の「いい夫アピール」に対しても、辛辣な攻撃が展開されています。旦那様は、家事育児は折半してやっているようで実は妻の負担が8割ということを念頭においてください。
2:浮気夫
浮気夫には極刑を!?
浮気をした夫に対してももちろん「だんなデスノート」は過激に斬ります。浮気発覚……妻のプライドは鋼のハンマーでぶち砕かれたごとく。怒りレベルはエベレストの山頂まで駆け上がる。お相手は一般人もあれば、水商売や風俗ありとさまざま。
だいたいの場合は、旦那様の方はバレていないと思っていたり、しらばっくれているのに、しっかり妻には証拠を握られていたりするケースのようです。どの面下げて家に帰ってくるんだ。他の女と遊んでしまった下半身には視線を向けたくない。けがらわしいパンツなんか洗濯機に入れたくない。この煮えたぎる妻の気持ちを理解しましょう。
3:妻への感謝やいたわりの態度がない夫
「俺は仕事で疲れている」「誰が食わせてやってるんだ」という態度……
妻も仕事をしているのに「俺は仕事で疲れている」と知らん顔。家事や子育てに奮闘する妻に対して「誰が食わせてやってるんだ」的な態度。これらも頻繁に指摘されています。妻たちが「家事や育児の大変さをわかってくれない」「妻を家政婦としか思っていない」という不満を持つのは、夫側に妻への感謝の言葉、いたわりの態度がないことの証拠です。
たとえ、毎日残業で家事育児に参加できないとしても、家の中のことを頑張ってくれている妻にねぎらいや感謝の言葉、いたわりの態度があれば、妻だって「自分の大変さをわかってもらっている」と思えます。そう思えれば、家事不参加の夫への不満も減っていくはずです。家事・育児をしないだけでなく、その苦労をわかっていないという二重の過ちが、妻たちを激怒させているのです。
4:金銭面で問題ありな夫
金の切れ目が縁の切れ目?
妻の必死のやりくりを台無しにするような浪費癖やギャンブルといった、旦那様の個人的な話から、ビジネス上の負債や連帯保証人になったことでの借金、さらには夫の実家の借金を背負い込んだなど、さまざまなパターンの「お金のトラブル」が書き込まれています。
お金の話こそ、生きていく上での根幹にかかわる大切なことであり、夫婦できちんと話し合い、理解をしあうことが必要。しかし、多くは「無断で」「突然」「ダメと言ったのに」など、独断でお金を使う夫のトラブルが妻を激昂させているのです。妻が日々、どれだけ節約に注力しているかを見ていないという背景があります。妻のライフスタイルをちゃんと見てください。お金より妻の気持ちを優先してください。
5:性欲ありすぎ夫
大嫌いな夫から求められることは苦痛
「セックスレスカップル」が既婚者の半数以上といわれる現代は、「夫の性欲がないこと」「スキンシップがないこと」で悩む妻の皆様が多いのですが、このサイトに限っていえば「セックスレス」はむしろ「望ましい状態」。嫌悪している夫に求められることは身震いする出来事のようです。したがってこのサイトでは夫からの誘いが「ありすぎて嫌だ」「触ってくるのが気持ち悪い」というお悩みになっているのが特徴です。
最近、夫婦仲がいまいち、と思っている旦那様方。義務セックスの直後に妻がデスノートに向かって、今したばかりのセックスへの不満をぶちまけていたらどうしますか? 恐ろしいことです。「お前だけイッてんじゃねえよ、この腐れ……」。こちらではこのへんで止めておきます。
6:DV夫
DVは力による暴力はもちろん、言葉による暴力も
そんなに数は多くなさそうですが、家族に対して「手を出す」夫の事例も書き込まれています。そして、力による暴力だけでなく、言葉による暴力やモラハラなどの被害も見受けられます。
7:不潔夫
大前提として、夫への不快感が……
手を洗わない、寝る前に歯磨きしない、洗濯を極端にしないなど、そもそもの衛生感覚に問題がある指摘とあわせ、加齢臭の言葉も頻出します。ただこれについては、実際の「被害」というよりは、大前提としてパートナーへの不快感があり、相手への悪口の象徴として使われているようなところもあるのかもしれません。付き合い始めの頃は「あなたの香りが好き」と背中に頬をピトっとくっつけていた……あの頃の想い出は、遠い昔の物語に。
「旦那しねよ」旦那の死を願う、妻たちの心の中
ネガティブ感情の主な原因は「妻への感謝やいたわりの欠落」では
まだまだ他にもさまざまな「死んでほしい夫」の例が出てきますが、さまざまなネガティブ感情の主な原因は、3つ目の「妻への感謝やいたわりの欠落」にあるのではないでしょうか。長年一緒に暮らしていると、妻が洗濯してくれて当たり前、マグカップを洗ってくれて当たり前、抱かせてくれて当たり前……などと、マヒしてきがちなのは事実です。
もちろん、借金やDVなど、妻との関係が原因とは考えにくいものもありますが、もっと妻側に「感謝やいたわりの気持ち」が伝わっていれば、「死んでほしい」とまでは言われなくて済んだかもしれません。
「旦那の死を願う」という書き込みは果たして真実の気持ちなのか? もちろん、真実をそのまま吐露している妻もいます。匿名ならではの「ノリ」による誇大表現もあるでしょうが、憎しみは確実に持っています。
少なくともそこには、「もっと理解してほしい」「もっと認めてほしい」「もっと助けてほしい」「もっと向上して欲しい」「もっと稼いで家族を楽させてほしい」「もっと身なりに気をつけてかっこいい夫でいてほしい」「もっとセックスのことを考えててほしい」、そして「夫への怒りを分かち合える妻友達がほしい」という妻たちの悲痛なSOSが隠れているように思えます。
ぜひ、世の中の旦那様方は、このサイトの「死を願われる夫たち」をもしかして俺のことかも?と、自分自身にあてはめて考えてみてください。気づかぬまま、他人事と受け流さないこと。妻がデスノートを1年間毎晩書き続けているとしたら……夫婦としては終わっています。はやく妻の叫びに気づくことが、長寿時代の愛ある老後を約束します。100年生きる時代です。あと50年、60年と妻が夜な夜なデスノートに向かうなど、精神的にもよくありません。般若顔のおばあさんになってしまいます。
未婚の若い世代が「だんなデスノート」を読むと、単に笑うだけで終わるでしょうか。「マジ? やばくね? 結婚したらこんなドロドロになるんだ」などと、結婚ネガティブ思考がインプットされることになったら、結婚に夢が持てなくなります。成就しない恋とセックスでいいや、と割り切ってしまうと寂しいことになります。
「セックスするけど結婚はしないよ。どうせデスノートに書かれるようなるんだからさ」と合理的な発言をする男子が出てくるのは寂しいことです。少子化はますます加速。彼氏いない女子急増。
気づいていないオノレの否を確かめるためにも、われわれの子孫が恋と結婚に夢を持てるよう後押しするためにも、世の旦那様方には、「だんなデスノート」を参考書として読んでいただきたいのです。殺されてはいけません。生まれ変わって、妻とラブ交換ノートを書き合うくらいの勢いで、妻を大切にしてください。
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