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卒業シーズンー中学生の奇行、今年も

2010年02月20日 | 南域内情勢
日本では新春の話題として必ず成人式での乱行が取り上げられる。韓国では成人式のような行事を大々的に行う習慣はない。その代わり中学生が元気だ(話題になっているという意味)

韓国の卒業式は2月、式を終えた実行グループが、突然もしくは予告して人通りで裸になる。下着だけのグループもあるが素っ裸で闊歩する。時折?女子も含まれている。知らせを聞いたカメラマンが集結、シャッターを切り、それを自身のブログやインターネットに写真、動画を載せたから、さー大変! 韓国の教育現状を憂うカキコが乱舞した。
このくらいならまだ可愛い。学校の制服を脱ぎ、それを切り裂くパフォーマンス、高校生になった先輩が女子中学生を裸にし、ケチャップと卵を投げつける様を動画に撮りインターネットに流した。ついに警察が乗り出した。京畿道イルサン市では20数名の高校生が事情聴衆を受けたり、逮捕されてりしている。当局も、この種のサイトやカキコの監視をする中で、今はほとんど見かけない。

日本の卒業式シーズンで聞こえる、仰げばとおとしわが師の恩…、はもうおとぎ話の世界になってしまったのか。
韓国の評論家は、毎年繰り返されるこの現象を、さまざまな角度から論評している。
2極分化が局限化される社会において、この現象を一体どうみれば良いのであろう。
恐らく来年も繰り返されるであろうこの悪弊、大人の責任で解決の道筋は付けられないのであろうか?

このニュースが報じられていたころ、KBSニュース解説は(オバマも驚く韓国の教育)について、今日の韓国の隆盛は教育によって持たされた、と持ち上げていた。世界一私教育費の多くかかる国、新婚夫婦が子供を産むことを控える国、アメリカに留学生を一番多く送り込んでいる国、それも幼児留学が多く教育費を稼ぐために国に残ったキロギアパ(渡り鳥アパ)が寂しさのあまり自殺したというニュースが絶えない国、それでも韓国は元気だ。
現在バンクーバでメダル獲得数はアメリカ、ドイツにつぎ世界第3位。世界の脚光を浴びる韓国の陰、ひた隠しにしたい幼い中学生らの悲鳴は、大人の都合で押しつぶされたままだ。

韓国の入学式は3月、もうすぐだ。胸ふくらませて入学した新入生たちが健やかに育ち、親と先生、国家と社会に感謝しながら卒業できることを望むばかりだ。