午前6時50分、読み終えて窓を開けると外は雨。昨日は早々と寝た。明けて1時過ぎに目がさめ、読みだした。疲れて横になり仮眠、再び読みだして少し前に読了!
昨年末、都相太氏から紹介された。読んだら見せて、と応えたら、これは貸せない、と拒まれた。早速、精文館に注文、年末なので年明けでないと来ない、と言われた。
読み始めてすぐブログに載せた。すると都さんの書き込みが…。すでに2回目の精読をしていると。
僕が最初に興味を持ったのは著者の経歴。
林東源
1933年、平安北道生まれ。朝鮮戦争のとき、南に渡り志願して軍人になる。70年代、軍事境界線に配属、最前線で北と対峙した。80年、陸軍少将として予備役編入、その後は外交官になり、蘆泰愚政権下で南北高位級会談代表、95年金大中と出会い、平和財団事務総長、大統領外交安保首席秘書官、統一相、国家情報院長を歴任、朝鮮半島のピースメーカーとして、「太陽政策」を理論的に支え、身をもって実践した。
朝日新聞記者であった本書の訳者は、著者を温厚な方、実直な方と表する。
読み進む中で、2000年6月平壌に降り立った金大中大統領を、 韓国軍総司令官が、今人民軍の儀仗を受け赤い絨毯の上を歩いている…、と記した下りだ。軍人出身の著者が平壌に降り立った状況を、万感を込めてそのように描写した。著者の歩んできた過去と、ピースメーカーたらんと執念を燃やしてきた著者の壮絶な生き様が、歴史のワンカットをそのように表現せしめたのであろう。
受け止めたものがあまりにも重くて、感想になりそうにない。
読めば、今の南北関係、北・米、日朝関係の今と以降の方向が見えてくる。
著者退任後、親北左派と罵倒され、2度も法廷に引きずりだされたという。軍人らしく、悔しさを殺して淡々と語る姿を見ながら、今を思う。
そして間もなく退場するブッシュが、彼を支えた米ネオコンが、朝鮮半島に残した
ならず者の足跡を、思う。そして、就任直後、ブッシュと会い得意満面の笑顔を見せた李大統領と、今後の南北関係の行く末を思う。
都さんは、この書を自分にとってバイブルのような存在と表現した。
皆さんに、是非一読されることをお勧めします。namsang
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