血管新生緑内障についての総説
Int J Retina Vitreous 2016; 2: 26
血管新生緑内障 (neovascular glaucoma: NVG) は二次性の緑内障で、眼科的予後は一般に不良である。虹彩や虹彩角膜角に新生血管が生じると房水の排出が阻害され、眼圧が上昇しうる。NVG は眼後部の虚血が原因となっており、ほとんどの場合は増殖糖尿病網膜症か網膜中心静脈閉塞症に続発する。
眼における血管新生は血管新生因子 (血管内皮成長因子, vascular endothelial growth factor: VEGF など) と血管新生抑制因子 (色素上皮由来因子, pigment-epithelium-derived factor: PEDF など) のバランスが崩れることによって起こる。
細隙灯で虹彩、虹彩角膜角、網膜を観察し、早期に診断できれば、隅角癒着(goniosynechia) および房水排出障害を防ぐことに役立つ。
NVG の治療では、汎網膜光凝固術 (panretinal photocoagulation: PRP) により新生血管の原因となる眼後部の虚血の進行抑制が主眼となる。最近、NVG に対する抗 VEGF 抗体硝子体内注射の効果を検討した臨床試験の結果が複数報告された。緑内障点眼薬 (hypotensive topical drops) で眼圧 がコントロールできない場合は、レーザー治療や手術が必要になる。
導入
NVG は予後不良の二次性の緑内障であり、虹彩における血管新生と眼圧亢進が特徴である。過去にはうっ血性緑内障 (congestive glaucoma)、rubeotic glaucoma、糖尿病性出血性緑内障 (diabetic hemorrhagic glaucoma) と呼ばれていた。1963年に Weiss らが NVG という名称を用いることを提案した。
Coats が網膜中心静脈閉塞症患者で虹彩に新生血管が生じている症例を報告した。隅角鏡 (gonioscopy) が臨床で用いられるようになると、隅角の新生血管が可視化され、眼圧の上昇は虹彩角膜角の閉塞によって説明されるようになった。
NVG は視力の高度低下と関連しており、最終的な視力が手動弁または光覚弁であることも少なくない。Vasconcellos らはブラジルの 3次医療機関において、NVG 患者の 70%が光覚弁だったと報告した。
NVG の罹患率は男女でほとんど変わらず、男性でわずかに多い。また高齢者で多い。診断時の年齢は 46.16%で 60-79歳であり、30.68%で 80歳以上だった。
NVG では眼圧をコントロールのために薬物療法だけでなく、手術が必要になることが多い。NVG の治療にかかる費用はしばしば高くなる。事実、ブラジルの 3次医療機関での検討では、緑内障の治療にかかる費用は世帯年収の最大 30%にも及んだ。
2. 病態生理
NVG は眼後部の虚血によって生じた新生血管が房水排出を阻害することで起こる重度の緑内障である。NVG は眼前部の虹彩および虹彩角膜角における線維性血管膜 (fibrovascular membrane) の発達と関連している。虹彩に侵入した線維性血管膜は初期には開放隅角緑内障として房水排出を阻害するが、進行すると二次性の癒着性閉塞隅角緑内障 (synechial close angle glaucoma) を引き起こし、眼圧を上昇させる。虹彩および隅角の新生血管はほぼ例外なく眼圧が上昇する前に出現する。
血管新生は多くの血管新生因子の複雑な相互作用が関与する多段階の過程である。眼における血管新生は血管新生因子 (VEGFなど) と血管新生抑制因子 (PEDFなど) の不均衡によるところが大きい。
VEGF は網膜虚血がある患者の眼における活動性の血管新生において主要な役割を果たしている。VEGF とインスリン様成長因子 1 (insulin like growth factor-1: IGF-1) は眼局所でミュラー細胞、網膜色素上皮細胞、網膜周皮細胞、血管内皮細胞、神経節細胞など多様な細胞から産生される。サルでは VEGF は虹彩の血管新生に十分な量が産生される。
血管新生は網膜グリア細胞における IGF-1 の濃度上昇と VEGF の誘導にともなって起こる。房水内に IGF-1 が蓄積すると、虹彩血管新生 (rubeosis iridis) が起こり、角膜と虹彩が癒着すると房水の排出が障害されるのかもしれない。虹彩の新生血管が消退すると、VEGF 濃度は低下しうる。毛様体無色素上皮 (non pigmented ciliary epithelium) は NVG において主要な VEGF 産生部位である。実際、最近の研究では、特に汎網膜光凝固 (panretinal photocoagulation: PRP) に対して抵抗性の NVG にの治療標的として毛様体が注目されている。
VEGF 以外の血管新生因子も報告されている。例を挙げれば、網膜中心静脈閉塞症において虹彩の血管新生にともなって、一過性および局所性に炎症性サイトカインである IL-6 濃度が上昇する。また、塩基性線維芽細胞増殖因子 (basic fibroblast growth factor: bFGF) も NVG の病態生理に関与している可能性が指摘されている。形質転換増殖因子 β-1 (transforming growth factor beta-1: TGFβ-1)や TGFβ-2、一酸化窒素、エンドセリン-1 (endothelin
-1) も NVG の房水中に認め、NVG の病態生理に関与している可能性がある。スーパーオキシドなどのフリーラジカルも NVG 患者の房水中に認め、病勢と強く相関すると報告されている。
コントロール不良の糖尿病患者で眼後部の広範な虚血がある場合、虹彩に新生血管が生じ、12ヶ月以上の時間をかけて NVG を発症する。一方、網膜中心静脈閉塞症では、網膜の虚血が起こってから 1.5~6ヶ月で NVG を発症する。
3. 疫学と診断
NVG の主な原因は網膜中心静脈閉塞症、増殖網膜症、眼虚血症候群 (ocular ischemic syndrome)、網膜中心動脈閉塞症 (central retinal artery obstruction) である。
NVG は臨床的に診断され、詳細な病歴聴取と眼科的診察が必要である。病歴は虚血の原因を同定するのに重要である。眼圧が緩徐に上昇した場合は無症状の場合もあるが、視力低下、眼痛、羞明 (photophobia) の症状をともなう場合もある。初期には所見はわずかであることもあるので、眼科医は糖尿病性網膜症、網膜中心静脈閉塞症、眼虚血症候群を診察する場合は NVG 合併を疑う必要がある。
糖尿病患者においては、NVG 発症は一般に血糖コントロール不良と関係しており、増殖網膜症を経て眼前部の血管新生が起こる。一方、数ヵ月前に眼痛をともなわない突然の視力低下を経験している場合は網膜中心静脈閉塞症にともなう NVG に典型的である。網膜中心静脈が閉塞してから 2週間~2年で NVG が出現するが、最も多いのは 3か月後である。頸動脈狭窄の既往があり、同側の眼圧が上昇している場合、眼虚血症候群が疑われる。網膜中心動脈閉塞後の NVG では、動脈が閉塞してから 2週間で NVG が出現しうる。
診察では、散瞳して眼底検査を行う前に虹彩と隅角を詳細に観察することが必要である。細隙灯生体顕微鏡で分かることとしては、虹彩血管新生 (虹彩の血管は放射対称であるのに対し、新生血管は規則正しい分布をしない) 、軽度の前房反応 (?)、IOP の急上昇による角膜浮腫、毛様充血 (ciliary injection)、虹彩の新生血管収縮によるブドウ膜外反 (uveal ectropion) がある (リンク参照)。虹彩の血管新生は瞳孔縁から始まり、拡張した血管の小さなふさ状に見える (リンク参照)。あるいは虹彩を強拡大しなければ見えない赤斑として認める。虹彩の新生血管は常にではないが、ふつう隅角の血管新生が出現する前に認める。まれに瞳孔縁に新生血管がなく、隅角に血管新生が起こることがあり、特に網膜中心静脈閉塞症後の NVG で認める。したがって、瞳孔縁に新生血管を認めなくても、隅角鏡を行うことは重要である。
病初期は虹彩角膜角は開放しているが、病期が進行すると隅角の構造上に新生血管が出現する (リンク参照)。終末期には周辺虹彩前癒着が起こり、隅角が完全に閉塞する (リンク参照)。
眼圧は病初期には正常だが、病期が進行して線維血管膜の収縮により隅角が閉塞すると、ふつう眼圧は上昇する。また、眼圧上昇の程度と期間によるが、眼底検査で視神経の障害を認めるようになる。
前述の通り NVG は基本的に臨床的に診断するが、網膜中心静脈閉塞症に対して網膜電図 (electroretinography, リンク参照) を行い網膜虚血をともなう病態か否かを判定することで、虹彩の血管新生の起こりやすさを推測する助けとなる。ただし、網膜電図は高価でどこでもできる検査ではない。一方、隅角鏡は広く行われていて、早く、安価に隅角の新生血管を確認することができる。眼底血管造影 (retinal angiography) も特に網膜の血管障害をともなう場合は NVG の診断に役立つし、光凝固術の方針決定にも役立つ。網膜虚血が明らかでない場合は頸動脈狭窄を検索するためにドップラーエコーが必要になるかもしれない。
4. 治療
4-1. 眼圧降下薬
視力低下を防ぎ、眼痛などの NVG に関する症状を緩和させるためにまず行うべきことは眼圧下降である。NVG の治療としては β 遮断点眼薬、α2 刺激点眼薬、経口または点眼の炭酸脱水酵素阻害薬がある。これらの薬剤は房水産生を抑制させるが、強膜ブドウ膜からの房水排泄を促進する作用もあるかもしれない。血液房水関門 (blood aqueous barrier) の破壊と眼内の炎症を防ぐために、プロスタグランジンアナログの使用は避けるべきである。ピロカルピンなどの抗コリン薬は、炎症を悪化させ、縮瞳させ、癒着性隅角閉塞を悪化させ、強膜ブドウ膜からの房水排出を減らすことから、一般的には禁忌とされている。アトロピン点眼は毛様体筋麻痺 (cycloplegia) に対して使用されることもある。アトロピンは強膜ブドウ膜から房水を排出させ、眼圧を低下させるかもしれない。アトロピンは前房出血 (hyphema) の頻度も減らす。NVG 患者の一部は眼内炎症をともない、ステロイド点眼は炎症を抑えるのに有用かもしれない。点眼薬で十分に眼圧が下がらない場合は炭酸脱水酵素阻害薬 (アセタゾラミド、メタゾラミド) 内服を試しても良い。
4-2. 網膜光凝固術
NVG 治療の基本は眼後部の虚血を減らし、血管新生因子 (VEGF など) と血管新生抑制因子 (PEDF など) の不均衡を是正することである。
汎網膜光凝固術 (panretinal photocoagulation: PRP) は現在でも新生血管出現を抑制する治療の主幹であり、網膜虚血がある全ての NVG 患者に対して PRP を検討するべきである。新生血管によって隅角が閉塞している場合でも PRP は有効だと信じられている。
中間透光体混濁のために光凝固術が行えない場合は手術室で硝子体手術の術中に PRP を行うことを検討しても良い。
光凝固術の治療効果は NVG の原因と病期に依存する。たとえば、糖尿病性網膜症の場合は網膜の新生血管の完全な退縮は 67-77% で起こり、視力低下は 59-73% 防ぎ、眼圧低下は 42%で達成される。新生血管が残存する場合は新生血管が完全に退縮するまで追加のレーザー治療を行っても良い。眼後部の新生血管を退縮させられた場合は眼前部の血管新生はほとんど起こらない。
中心網膜静脈閉塞症については NVG 続発のリスクが高い網膜虚血型の場合は PRP が適応となる。
虹彩、隅角および網膜に新生血管を認める場合も PRP の適応である。
眼虚血症候群にともなう NVG については循環器内科または血管外科による頸動脈狭窄の評価が必要であり、必要があれば動脈内膜剥離術 (endarterectomy) を検討する。眼虚血症候群で虹彩および網膜に新生血管を認める場合は NVG への進展を予防するために PRP を行う。しかし、ブドウ膜の虚血だけでも血管新生の原因となりえるので、蛍光眼底検査で網膜の血管の閉塞による網膜虚血を認める場合は PRP を行うべきである。
過去の報告では、PRP 単独では眼圧を上昇させ、視神経乳頭の循環を障害しえる。そのため、眼虚血症候群ではまず頸動脈内膜剥離術を行うことが最善かもしれない。
4-3. VEGF 阻害薬
近年、NVG の治療に VEGF 阻害薬を用いることについて広く調べられている。1996年から複数の研究で VEGF 阻害薬は血管新生の病態生理で中心的な役割を果たすことが報告されている。VEGF 阻害薬は網膜虚血による血管新生を抑制しうる。複数の研究で、NVG に対して抗 VEGF 抗体投与すると眼圧と眼科的予後が改善されることが示されており、抗 VEGF 抗体は NVG の治療薬として確立した。
抗 VEGF 抗体を投与すると虹彩および隅角の血管新生を退縮させ、隅角が開放されていれば眼圧を低下させる。しかし、抗 VEGF 抗体による前房における血管新生の退縮および眼圧低下の効果は一時的で、一般には 4-6週間しか続かない。抗 VEGF 抗体は緑内障手術を遅らせるが、汎網膜光凝固術の方が緑内障手術の回避には有効である。
4-4. 緑内障手術
NVG の治療の本幹は PRP だが、眼圧効果薬点眼では眼圧を視神経の障害を防ぐのに十分な程度まで低下させられないことがあり、しばしば眼圧低下のために手術が必要になる。術式としては、代謝拮抗薬を併用した線維柱帯切除術 (trabeculectomy、リンク参照) 、緑内障ドレナージ装置 (glaucoma drainage device: GDD, リンク参照)、毛様体光凝固術 (cyclophotocoagulation, リンク参照) などがある。NVG は眼圧コントロールが難しく、前房出血や視力低下などの手術にともなう合併症が多く、治療抵抗性の緑内障である。
NVG に対する線維柱帯切除術は失敗率が高かったが、代謝拮抗薬を併用することで手術の成功率が向上した。Sisto らは手術後に 5-フルオロウラシル投与を併用することにより手術後 35か月の評価で成功率 55%、手術中にマイトマイシンC 投与を併用することにより手術後 18ヶ月の評価で成功率 54%であったことを報告した。それでも、依然として NVG は緑内障の中では手術の失敗率が高いことが知られている。さらに、NVG に多い術後合併症である前房出血が手術の失敗と関連することが知られている。
緑内障ドレナージ装置は、一般的に治療抵抗性の緑内障に対する第一選択として検討される。しかし、NVG では NVG 以外の緑内障と比較して アーメド緑内障バルブ挿入術 (Ahmed glaucoma valve implantation, リンク参照) の失敗率がずっと高い。Yalvec らは NVG に対してアーメド緑内障バルブ挿入術を行った場合の成功率は 1年後で 63.2%、2年後で 56.2%だったと報告している。最近、Hernandez-Oteyza らは NVG に対するアーメド緑内障バルブの 1年後の成功率は 60%であり、術後に眼圧が上昇する時期があること、術前の矯正最高視力 (best corrected visual acuity: BCVA) の悪化は手術の失敗と関連することを報告した。Netland らは時間が経つにつれ、手術の成功率は NVG で対照群と比較して低くなると報告している。手術から5年後の時点で対照群の成功率は 81.8% であるのに対し、NVG 患者では 20.6%だった。他のタイプの緑内障ドレナージ装置でも同様の結果が報告されている。
さらに、緑内障ドレナージ装置挿入術が線維柱帯切除術と比べて手術成績が良いというエビデンスはない。マイトマイシン C を併用した線維柱帯切除術との比較でも同様の結果が報告されている。Shen らは手術の成功率はアーメド緑内障ドレナージ装置では 1年後で70%、2年後で 60%であるのに対し、マイトマイシン併用線維柱帯切除術では 1年後で 65%、2年後で 55だったと報告している。
したがって、NVG 患者の眼圧のコントロールには網膜虚血を管理した上でマイトマイシン併用線維柱帯切除術または緑内障ドレナージ装置挿入術を行うのが適切なようである。
4-5. 毛様体光凝固術
毛様体光凝固術は経強膜的にダイオードレーザーで毛様体の上皮と間質を破壊することにより、房水の産生を抑制し、眼圧を低下させる。経強膜毛様体光凝固術は抗 VEGF 抗体併用の有無に依らず進行した NVG 患者の眼圧を低下させ、眼痛を改善させる。
アーメド緑内障ドレナージ装置挿入術と比較したランダム化比較試験では、24ヶ月後の評価で成功率は毛様体光凝固術 (61.18%) とアーメド緑内障ドレナージ装置 (59.26%) とで差がなかった。しかし、NVG 患者に毛様体光凝固術を行う場合は前房出血のリスクが高くなることについては注意が必要である。
眼内毛様体光凝固術も NVG に対して有効であることが示されている。24ヶ月後の評価では、成功率はアーメド緑内障ドレナージ装置挿入術で 70.59%、眼内毛様体光凝固術で 73.53%だったと報告されている。
線維柱帯切除術
https://www.hayashi.or.jp/disease/detail/masterid/6/
緑内障ドレナージ装置
https://eyewiki.aao.org/Glaucoma_Drainage_Devices
毛様体光凝固術
https://www.willseye.org/cyclophotocoagulation-cpc/
アーメド緑内障バルブ
https://www.info.pmda.go.jp/ygo/pack/340375/22600BZX00170000_A_01_06/22600BZX00170000_A_01_06?view=body
NVG の前房所見
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5116372/figure/Fig1/?report=objectonly
虹彩の新生血管
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5116372/figure/Fig2/?report=objectonly
虹彩角膜角の新生血管
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5116372/figure/Fig3/?report=objectonly
周辺虹彩前癒着
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5116372/figure/Fig4/?report=objectonly
網膜電図
https://reteval-japan.com/?utm_term=%E7%B6%B2%E8%86%9C%E9%9B%BB%E5%9B%B3erg&utm_campaign=Japan&utm_source=adwords&utm_medium=ppc&hsa_acc=7380240646&hsa_cam=14947700059&hsa_grp=127985777746&hsa_ad=552871698609&hsa_src=g&hsa_tgt=kwd-1439540798861&hsa_kw=%E7%B6%B2%E8%86%9C%E9%9B%BB%E5%9B%B3erg&hsa_mt=b&hsa_net=adwords&hsa_ver=3&gclid=CjwKCAiAjs2bBhACEiwALTBWZWuftpiO1tmL8zbCs7e3PKbWzfOW1sqg7AJe0PUzOpMv5PiNbC_3aRoCslsQAvD_BwE
元論文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5116372/