立てば芍薬座れば牡丹踊る姿は薔薇の花?

古希から喜寿へ向かうGrandmotherが、つれづれなるままにシニアライフをつづります。

加給年金が妻のものになる振替加算とは?

2012-02-09 11:27:25 | 日記

団塊世代のみなさん、離婚するなら、振替加算をもらってからにしましょう。

http://www.office-onoduka.com/nenkinblog/2007/05/post_45.html

加給年金は、厚生年金や共済年金に20年以上加入した夫の年金にくっついてくるものです。しかし、妻が65歳になると、今度はその加給年金は振替加算と名前を変え、妻の年金として一生支給されるようになるのです。

 夫に支給されている加給年金は、妻が65歳になると、振替加算として妻の年金に変わります。なお、妻とは大正1542日から昭和4141日までに生まれた人を指します。

振替加算が行われる月は、妻が65歳に達した日の属する月の翌月からです。ただし、妻が年上のケースなど、夫の加給年金が出る間もない場合は、夫の年金に1階部分が支給される時点で、いきなり振替加算が行われます。

振替加算が行われないことも

加給年金の支給条件と同じように、妻自身が20年以上の厚生年金を受け取れる、または障害年金を受け取れる場合には振替加算は行われません。ただし、加給年金と違うところとして、振替加算の場合は、妻が障害年金をもらっているケースでは、単に支給を止めておくという意味だということです。障害年金の事由が解消されるか失権した場合で老齢基礎年金に切り替えた時、振替加算が行われます。

振替加算の特殊な例

ほぼ無いケースですが、いわゆる合算対象期間という年金額に反映されない期間と、学生納付特例期間(学生免除)だけの場合、本来ならば老齢基礎年金の受給権は発生しませんが、このような場合でも振替加算の要件に該当すれば、老齢基礎年金の支給要件に該当するものとみなして振替加算相当額の老齢基礎年金が支給されることになっております。もちろん、このような実例はみたことがありません。

振替加算の額

振替加算の額は、妻の生年月日によって変わります。大正15年4月2日生まれから昭和41年41日生まれが振替加算の行われる条件ではありますが、これから年金をもらい始める若い人ほど振替加算の額は低額となります。参考までに平成18年度価格を記しておきます。

  • 昭和2142昭和2241日=106,400
  • 昭和2242昭和2341日=100,300
  • 昭和2342昭和2441日=94,100
  • 昭和2442昭和2541日=88,200
  • 昭和2542昭和2641日=82,000

離婚するなら振替加算をもらってから

振替加算は妻が老齢基礎年金をもらえる65歳に行われます。ということは、65歳前に離婚した場合、振替加算は行われないまま権利を失うということになるのです。

当然夫の加給年金も失権します。ということは、振替加算の前に離婚するということは、年金の上では損だということができます。年金分割にしても、加給年金は分割できませんので。

一度振替加算が行われてしまえば、あとはずっと妻の年金として一生涯支給され続けますので、この辺のことも考えておくとよいかと思います。

【補足:離婚時の年金分割で振替加算が支給停止になることもある】

自分自身(妻)の厚生年金の被保険者期間と、離婚時の年金分割により厚生年金の被保険者期間であったとみなされた期間を含めた期間が20年以上になる場合には、振替加算は支給されなくなりますのでご注意ください。

例えば、68歳の妻が、振替加算が加算された老齢基礎年金を受給していたとしても、老齢厚生年金の計算の基礎となった自分自身の厚生年金の被保険者期間と「離婚時みなし被保険者期間」を含めた期間が20年以上になる場合には、振替加算が支給停止となります。

極端な話、自分自身の厚生年金の被保険者期間が1911ヶ月で1か月分の分割を受けた場合でも、振替加算は支給停止になります。(老齢厚生年金は増額されるものの、その増額以上の金額の振替加算額が減額になるという理不尽も。)